笑顔でいることの大切さは色々な場面で耳にします。人と話すときはもちろん、病気の進行を防ぐために笑顔を欠かさないようにしている、という例も聞くほどです。
しかし私たちは、実際に笑顔がどういった力を持っているかというのは実際にはよく知らないと思います。
そこで今回はアントレプレナーであるロン・ガットマンのTED2011でのトークをご紹介します。(出典:http://www.ted.com/)
彼のプレゼンテーションのテーマは「笑顔に隠された力」。
彼の笑顔に対する研究のスタートはカリフォルニアだったそうです。UCバークレーで行われた研究はまさに笑顔の力を題材にしたもので、卒業アルバムの写真からその後の彼らの生活の幸福度を測るという研究をしていたそうです。
卒業写真の笑顔を測定し、その後の生活の充足度を測りました。彼が偶然見つけたオバマ大統領の笑顔はまさに成功者の笑顔だったのだそうです。
他にも似たような研究をウェイン州立大学が行っており、それは1950年代以前のメジャーリーガーのプロ野球カードの顔写真と彼らの寿命を関連付けた研究でした。 笑顔で写っていた選手の平均寿命が80歳だったことに対し、笑顔でなかった選手の平均寿命は72.9歳だったそうです。 こんなにも違うとは、驚きですよね。
人間というのは子宮の中にいるときから微笑んでいるのだそうで、生まれた後も寝ながら微笑み続けるのだそうです。更に人間の声を聞くともっと微笑む傾向にあり、「笑顔」は人間が生まれもって備えているものなのです。
大人になればなるほど笑顔になる回数が減ってしまう、という事実があります。子どもはなんと一日に400回も微笑むそうですが、大人になると20回微笑むか微笑まないかと言う人も多く、5回以下と言う人も全体の1~2割いるのです。
ではなぜ笑う事が少なくなった今、笑う事がこんなにも大切だと彼は唱えているのでしょうか? 長生きや成功の他にもたくさんの理由がありました。
まず、ダーウィンは「種の起源」で”表情フィードバック仮説”というものを書き上げました。そこには笑顔の特性がしっかりと記されていました。 笑顔というのは気分が良いときに出るだけではなく、微笑むという行動が気分を向上させる、という効果もあるのだということでした。
このダーウィンの説はのちにドイツの研究者によって裏付けられ、笑顔は脳内で喜びを誘発するものだということが分かったそうです。 イギリスの研究者はこれに関して、笑顔一つでチョコバー2000個分の(脳内で“幸せ”を生み出す)効果があるという結果を発表しました。
更に、一度の微笑みで2万5千ドルを受け取るのと同じぐらいの刺激が脳内に起こるのだそうです。 実際に自分が微笑むことで25000ドルをゲットした気持ちにはならないかもしれませんが、脳内ではそのような刺激が起こっているのですね。
チョコレートを食べても同じように脳内で刺激が起こることが分かっていますが、毎日チョコレートを食べるのと、毎日微笑むのではどっちが簡単でしょうか・・・・ しかも、笑顔はチョコレートを毎日食べることより健康的です。血圧を下げる効果もあるというのですからなおさらです。
そしてなんといっても、笑顔の人を見て悪印象だな、と思う人がいるでしょうか。他人に好かれやすくなるのはもちろん、親切に見えたり、能力がある人だと思わせられるという事をペンシルベニア州立大学が研究で明らかにしました。
人から好かれたい、ストレスを無くしたい、カロリーを取らずにチョコレートを食べた気持ちになりたい、できる人に見られたい、長生きしたい、こういった風に思う事はたくさんあると思います。
これを一気に叶えてしまうのが笑顔です。皆さんもぜひ笑顔になりましょう。
・The hidden power of smiling By Ron Gutman 「笑みの隠れた力」 By ロン・ガットマン
海外ドラマ・映画に影響されて15歳でアメリカ留学へ。現在大学では海外から来た生徒と一緒に授業を全て英語で受けています。最近はイベントで通訳をしたり、韓国語を勉強したりと忙しい日々を送っています!主に海外の記事を参考にオリジナル記事を作成していきたいと思います!