”外国人”としてのコンプレックスを乗り越え、多文化共生社会の創造へ

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岩澤さん1

名前: 岩澤 直美(いわざわ なおみ)さん 所属: 早稲田大学国際教養学部1年(取材当時) 私自身は日本とチェコのミックスです。日本と海外を行き来しながら、相手の文化を理解することが相互理解に繋がるのだと気付き、高校3年生で立ち上げたCulmonyとして今も子ども向けの「多文化×英会話教室」やイベントの運営をしています。


仲間外れにされるという経験


ーーCulmonyさんを立ち上げられたきっかけを教えて下さい。

日本と海外を行き来する中で、日本での「多様性への寛容さ」と「国際交流の機会」が少ないと感じるようになりました。自分では日本人だと思っていても外国人として扱われたり、偏見の目で見られたりすることもよくあり、日本語しかできなかった小学校6年生の時に、「その外見で日本語しかできないの?」とよく言われていたことがすごく悔しかったんです。特に小学生の頃は、「別枠」で見られることが多くて、身近に感じてもらえませんでした。私が日本で住んでいた地域が田舎だったということもあり、周りの人たちは海外の人と関わる機会が少なかったんだと思います。大阪の小学校に入ったのですが、「なんで茶髪なの!?」とか「なんでピアスつけてるの!?」とか、よく言われましたね。「みんな一緒」という価値観が美徳とされる空気の中で、自分一人だけ「空気を読む」の概念を理解しないまま発言してしまい、反感を買うこともよくありました。

ただ、「空気を読む」概念やそれぞれの文化について」は、「どっちが良いか悪いか」の問題ではなく、「それぞれの文化の違いやバックグラウンドの違いによるものだ」ということに、クラスメートとたくさんコミュニケーションを取ることで気づくことができました。両親にも協力してもらい、世界の色んな国の文化を知るワークショップを開催しながら、私も一人ひとりにアプローチして自分の背景について説明し、徐々にみんなと仲良くなることが出来ました。田舎の学校だったこともあり、地元の中高を卒業してすぐ就職する人も多い様子でした。私が高校生の時に、当時の小学校の先生と再会する機会があって、私の学年で「国際関係に進みたい」「留学したい」「英語を勉強したい」という生徒が増えたという話を聞いて、当時、自分へのいじめを無くすために行っていた活動が、周囲の人にとっても将来のことを考えるキッカケになっていたのではないかと感じました。その頃から、改めて小さい頃から国際交流の場に触れたり、視野を広げたりする機会が重要なんじゃないかと思うようになりました。人格が形成されると言われる小学5,6年生までに、色んな文化や人に触れて、自分の考えていることが必ずしもみんなの「当たり前」ではないという概念を自然と身につけて欲しいです。そうした「多文化共生社会」が存在する世の中にしていきたいと思ったのがCulmonyを立ち上げたきっかけです。

ーーその活動のモチベーションとなっている小学校での原体験について詳しくお聞かせください。

転校したばかりで、なかなかなじめないのはなんでだろうと感じていました。自分は悪いことをしているつもりはなかったのですが、無視されたり仲間外れにされたりしました。やっぱりどうしていいか分からなかったんですよね。だから、クラスメートに直接「なんで無視するの?」「私なにか悪いことした?」と聞き回りましたね。クラスメートたちもあまり答えを持っている様子はなくて「なんか違うから」とか「ピアス付けてるから」と返されてしまいました。そう言われたときに、日本だと自分の価値観は「当たり前じゃないんだ」と気づきました。私も負けず嫌いだったので、自分のスタイルを変えて周りに合わせようとはどうしても思えなくて、それよりも、自分の特徴を理解してもらいたいという思いがありました。一人一人に自分の意見を話すなかで、もちろん喧嘩もありました。小学2年生の時にライバルの女の子がいて、いつも先生が困るくらい喧嘩をしていましたね。ホームルームの時間に髪を引っ張り合って、顔が腫れ上がるくらい揉めたこともありました。

あと、私は肌が弱くてポリエステルの制服ではなくて私服で登校していました。ある寒い冬の日に、ジーパンを履いてコートを着て登校したんです。するとまたその女の子たちが来て、「うちの学校制服あるんだよ!」とまた改めて言われたことがありました。寒いのに、登校の時にコート着ないのおかしいじゃないですか。先生にも注意されて、「なんでダメなんですか?」と聞くと、「みんな着てないのに一人だけ着ているのおかしいでしょ。」と言われたんです。別に校則を違反しているわけではないですし、「みんなしていないからダメ」という理由は納得できなかったので、校長室に乗りこんで話しましたね。その後、保護者宛てに、「冬は寒いのでコートやマフラーを着ても構いません」という内容の手紙が送られたんです。そこで「よっしゃ勝ったー!」と思いましたね(笑) もちろん勝ち負けではないのですが、個性を存分に出せる場所を求めていたので、自分で動いて壁を乗り越えたという感覚はあります。

新しい教育モデルの確立

ーーCulmonyさんはどのような活動をしている団体なのですか?岩澤さん2Culmonyは幼稚園や小学生の子どもたち向けの英会話と多文化を紹介する教室や、国際交流の出来るイベントを開催している団体です。イベントは月に1~2回しており、教室の方も週1回ペースで開かれています。来年からは週に2~3回の実施を予定しています。授業には海外からの留学生に来てもらい、日本人の子供たちとその留学生を繋いで、色んな国の文化の遊びを交えた教室になっています。他の英会話教室と差別化できているポイントとしては、4つあります。 1つ目は先生が1人ではなく、大学生のお兄さんお姉さんが複数いることです。大人の先生がいると緊張してしまうこともあると思うのですが、年齢が比較的近いお兄さんやお姉さんと交流することでストレスなく参加してもらうことで、英語嫌いになる要因を減らすことができると思っています。

2つ目は遊びながら学べる点です。英語はツールとして使っているだけなので、子供たちが「遊びたいけど、お兄さんお姉さんが英語しか喋れない、どうしよう・・・」と感じる状況を作り出すんです。英語を使ったゲームだけではなくて、ビーズを作ったり、紙飛行で遊んだり、体感的に英語力を身につけて色んな人と交流できる機会を与えることを意識しています。

3つ目は少人数教室という点です。その密なコミュニケーションの中で、みんながみんな自分と肌の色や目の色が同じではないと感じて欲しいと思っています。レッスンも一人ひとりに合わせて、しっかりとサポートするためには人数を少なめにする必要があります。

4つ目は、色んな文化を紹介する点です。例えばインドの留学生に来てもらった時は、インドの紙芝居を紹介したり、インドの服を皆で着たりしました。日本と比較しながら、子供たちの興味をかき立てて、色んな国の文化を知ってもらいながら、尊重しながら、意思疎通できる仕組みになっています。

ーーCulmonyさんの活動を通してどんな世界を実現していきたいですか?岩澤さん4Culmonyのビジョンは「多様性を認め合い誰もが居心地よくいられる多文化共生社会」を実現させることです。グローバル化が進んで、政治や経済などの色んな分野で、国際交流は進んでいるとは思うのですが、今後さらに個人間での交流機会が増えていくと思っています。今後、2020年の東京オリンピック開催が決まったので、日本から海外に出る人も逆に海外から日本に来る人もどんどん増えていくと思います。当然、文化に優劣はないので、国籍や価値観の多様性をもっと認め合いながら偏見や先入観を無くした状態で、円滑なコミュニケーションを誰もが取り合えるような社会を作っていきたいです。国境を超えて互いに文化を尊重し合うためにも、もっと日本に浸透させないといけません。人格が形成されるのは小学生の段階なので、その段階での教育がその後の成長を左右すると思います。そういった意味でも私は教育に携わりたいと思っていますし、教育を変えていきたいと思っています。 Culmonyを通して、多文化共生社会の実現を1つの教育モデルとして事例を示すことで、日本の英語教育にも変化をもたせられたらと思っています。

「周囲に合わせる」ことが生み出す風潮

岩澤さん5ーー特に日本では、少数派が多数派にのけ者にされるような風潮があると思うのですが、なぜそういった風潮が生まれてしまうと思われますか?

少数派の立場が弱くなるのは日本に限った話ではないですが、日本ではその風潮が比較的強いと感じています。周りの空気を読むので、みんなと合わせる文化が根強いですし、日本語の中にもその文化があると思っています。例えば、遠回しな表現です。他人を傷つけないように遠回しに相手に伝える表現も多く、頻繁に使われていると思います。集団行動の中では相手に合わせることが悪いことだとは言いませんが、ある程度の多様性に対する寛容な姿勢も重要なのではないのかなと思います。この原因はおそらく教育にもあるのだと思います。日本の多くの学校では大人数の教室で詰め込み教育がなされています。全体の平均的な学力を上げるという意味では、いい施策だとは思いますが、今の時代に必要なのは主体性や問題を解決するための能力です。みんな同じ考え方を持って「周囲に合わせてレールから外れない」ことが美徳とされてしまっている状況が、少数派が別物で見られる風潮を作り出しているのかもしれないですね。

ーーそういった課題の改善に向けて必要なことは何だと思われますか?

学校や会社の中で自分の考えを発言しにくい雰囲気があると思うのですが、まずは発言しやすい環境を積極的に作っていくことが重要だと思います。日本人の中で発言できる人自体はたくさんいると思うのですが、いざとなると周りの目を気にしてしまうことがあると思います。そういう意味でも、発言をしない人たちが発言する人に引っ張られて意見を言わざるを得ない状況を作ることが大事ですね。それは簡単ではないと思いますが、例えば義務教育の中でディベートなどの自分の意見を出さざるを得ない機会を作ることが策の1つとしてあると思います。作文よりもディスカッションの授業を盛んにして、そういった環境で育った人たちが社会に出ていく流れにしていく必要があると思います。そういった流れを作ることで、色んな人を受容できる人間性が身につくと考えています。

人生ずっと学び続ける

岩澤さん6ーー学業との両立はできているのでしょうか?

大学には休まず通っています。ただ活動のことも考慮して、授業は効率よく週3回にまとめています。国際教養学部の授業は少人数でどの授業でも先生に顔まで覚えられるので、サボれないんです(笑) それは冗談ですが、授業を履修したからには、しっかりと参加して、いい成績を取るくらいの責任を持たないといけないと思っています。授業料も親に助けてもらっているので、一度自分で選択したものにはしっかり取り組みたいですし、自分自身もまだまだ教育される立場なので、学びとれるものは全て吸収して知識として溜め込んでおきたいですね。ただやはり試験期間になると、時間も限られて来て睡眠時間がだんだん減っていきますね。

ーー岩澤さんの今後のビジョンを教えてください。

やはり教育にはずっと携わっていきたいと思っています。社会に出てからも学び続けられる環境と言いますか、常に環境や経験から出来る限りのことを学び続けたいです。 私自身としては、濃い経験を繰り返しながら、女性として尊敬されるような人物になっていたいと思いますし、努力するからこそ得られるものがあるんじゃないかと思っています。結果を出さないと頑張っていないのと一緒だとは思うのですが、そもそもチャレンジしないと絶対に結果も出せないので、自分のできることを見つめながらチャレンジしていきたいです。そういった経験の積み重ねから出るオーラと言いますか、自分に自信のある覇気を持った強い女性になりたいと考えています。

ーー将来の夢や自分のやりたいことを実現するための一歩を踏み出せていないような学生読者に向けてメッセージをお願いします。

私も悩む時期がありましたし、今でも立ち止まることがあります。でも一歩踏み出してみないとどうなるか分からないですし、状況を打開するにはやってみるしかないと思います。リスクは色々あるかもしれませんが、死ぬわけではないですし、思い立った時に行動しないと絶対に後悔すると思います。だからこそ後悔しないうちにできることをその瞬間になるべく早く始めたほうがいいです。スピードはとても大事ですし、アクションが遅くなるとどんどん動けなくなってしまうと思います。 「こんな素晴らしいアイデアがあるんです」と言ってもそれをアイデアのまま終わらせたら周りからみると何も考えていないのと一緒じゃないですか。どれだけ頭の中で考えていても、行動を起こしていかないと意味がないです。その点を意識しながら、「できない理由」を考えるのではなく、できる理由を考えて動くしかないと思います。

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この記事を書いた学生ライター

Tomoya Maekawa
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co-media編集長の前川です。ものすごくサッカーが好きです。

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