キャリア？結婚？女性の大学院留学の海外事情。

はじめまして、アメリカ・サンフランシスコで国際学の修士課程に在学しているyuです。

交換留学や語学留学は多かれど、まだまだ日本では女性が海外の大学院に進学するのは少数派。今回は、女性が大学院に進学するということを軸に、こちらに来て考えたことを書きます。

一言で言えば、やっぱり人生は自由だってことです。

わたしの大学のマスターコースでは、coholtとよばれる小さなクラスのようなグループで授業やディスカッションを進めてきたのですが、そのメンバーから気づかされることがありました。

例えば…女性の社会進出！とか女性のエンパワメントとか、頭でわかっているつもりでも、よーく考えると女だからって、決まったレールにとらわれていませんか。あるいはその逆もしかり。

わたしは、まだまだとらわれていた自分に気づきました。でもその枠から抜け出せているわけではないと思います。

例えば、アメリカでは３０代になると仕事を辞めて大学院に入る女性が結構多いらしいのです。事実、２階に住んでいるうちの家のオーナーの娘が３１歳でいま大学院に行っています。

ちなみに2010年のデータでアメリカの大学院進学者のうち女性は62％。*1

このデータが出るのは、こういうパターンの女性が多い傾向にあるからなのでしょうか。

でもこれ見方を変えれば、女性の方が大学院に進学しやすいという逆男女不平等的な要因があるのかもしれません。

ちなみに日本では、大学院生(修士)の女性比率は30.2%（2014年度）*2

日本国内でも大学院に行く女性って、けっこうマイノリティになるんですね。

アメリカと日本の進学率の差を言いたかったわけではなく、本題はいつ大学院に入って勉強を始めるのかってことだったつもり。

日本の修士を始める年齢ってどうなのでしょうか、個人的にはだいたい学部卒業してまっすぐ入っている人が多そうに見えます。でも海外のMBA(Master of Business Administration/ビジネスの修士コース)に行く人は数年働いてからってパターンが主流のようです。

そして、冒頭に戻ると、わたしに気づきを与えてくれたチームメイトの存在ということでした。

というのも、わたしのcoholtは 12人でそのうち2人が既婚で旦那さん持ちなんです。２人ともまだ２０代とはいえど、「結婚しても大学院に行く。」

つまり、「まだまだわたしのキャリアはこれから！」ということで。

こういうケースは日本ではまだまだ少ないような…。結婚したら寿退社が当たり前とまではいかなくても、結婚までの時間がキャリアを積むリミットという考えになりがちだなと思います。

少なくともわたしは、そう思ってました。でもアメリカに来て、周りを見てみたら、そうではない形で人生を進めているひとがたくさんいるのに気づきました。

そして、自分は割とリベラルな方だって思っていたけど、やっぱりジェンダーに関して固定概念があったんだ、と。

色んなことを両立して、学校に通うのって全然楽ではないと思うし、実際その友人は、授業以外の時間は仕事にも行っていて、毎朝４時起きで…信じられない多忙な生活を送っています。

本当にいつ課題やっているんだ？ととっても不思議でしょうがないです。とっても尊敬してます、彼女のこと。ただ、それにしても人生って自由だな、と思いました。

そしてその挑戦を一緒にサポートしてくれる旦那さんと職場の存在が素敵だなと思います。本当に素敵。

そんなこと許してくれる環境ないよ…と考えてしまいそうになるけど、いやいやそんな環境が世界のどこかには存在しているんだから、ほんとうにしたいことがあったら、探せばきっとあるのです。そして、そういう環境に身を置けばなんだってできる。きっと！

大学院と女性については、単に一例だけど、人生なんていろいろだーというのが今回の気づき。実は自分は固定概念にとらわれているんだっていうのが今回の気づき。それを外して、可能性広げていったらもっと楽しいに違いないです。

*1: U.S. Department of Education, National Center for Education Statistics. (2012). The Condition of Education 2012 (NCES 2012-045), Indicator 47

*2:文部科学省平成２６年度学校基本調査（速報値）の公表についてhttp://www.mext.go.jp/component/b_menu/houdou/__icsFiles/afieldfile/2014/08/07/1350732_01.pdf