投稿日: 2016.12.16

『ホームレス状態を生み出さない日本へ』  NPO法人Homedoorの想い

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お久しぶりです!中央大学4年の井上良太です。

突然ですが、みなさんは「ホームレス」と聞くと、どのようなことを思い浮かべるでしょうか。皆さんも一度は、街中でホームレスの方を見かけたことがあると思います。

私は今年の9月にホームレスの包括的支援をしているNPO法人 Homedoorを訪問しました。今回は2回に分けてホームレスに関連した記事を書きたいと思います!

※包括的支援:ここでは、①ホームレス状態からの出口作り、②ホームレスにならないための入り口封じ、③ホームレスにならないための啓発活動の3つを包括的に行う支援と定義しておきます。

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Homedoor代表理事である川口さんの講演

「知ったからには知ったなりの責任がある」

「ホームレスに近づいちゃダメ!」

NPO法人Homedoor代表の川口さんは、中学2年生の頃、周囲の人々にこう言われたそうです。

「なぜ豊かな日本でホームレスがいるのか。頑張らなかったらホームレスになるのか。」

川口さんはこうした疑問を解消するために、日本で一番ホームレスの多い大阪府のあいりん地区で炊き出しに参加しました。「この人達は怠けていないのではないか。望んでホームレスになっているわけではないんじゃないか。」とますます疑問に感じるようになりホームレス問題に関心を持ったそうです。それからというもの、図書館でホームレスのことを調べたり、学校で啓発活動を行ったりと、問題を知ったからには、知ったなりの責任があると思い行動を続けたそうです。

『電車のホームからの転落防止策であるホームドアのように、「人生」というホームからの転落を防ぐ「最後の防止柵」となれるように』

『「誰もが“ただいま”と帰ることのできる温かいホーム(居場所)への入り口」という役割を担えるように』

そんな想いから川口さんは大学2回生の時(2010年4月)にHomedoorを任意団体として立ち上げました。

「自転車修理なら俺でもできる」

「ホームレス状態を生み出さない日本の社会構造づくり」を目指して、Homedoorは

①就労支援事業
②生活支援事業
③啓発活動の3つを活動の柱としています。

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出典:Homedoor HP annual report 2013

上にあげた事業をすべてご紹介したいのですが、書ききれないので代表的なHUBchariというシェアサイクル事業を紹介します。(事業の詳細についてはHomedoorのHPFacebookをご覧ください。)

HUBchariは街中に複数設置してある拠点で自転車を自由に借りて返却できるという便利な仕組みです。

「自転車修理なら俺でもできる。」という言葉をあるホームレスの方から聞いたとき、川口さんはこの事業をひらめきました。もともとホームレスの方は廃品回収をする際に自転車やリヤカーに荷物を載せて街なかを走るため、自然と自転車修理をする機会が多いそうです。また、大阪は自転車保有台数が全国2位であるにもかかわらず、放置自転車が社会問題になっていること、そして海外の都市ではシェアサイクルが普及し始めていることもあり、寄付していただいた自転車や修理した自転車をレンタルサイクルとして活用するHUBchariを事業にしようとしたそうです。

この事業のおかげで、ホームレスの方は自分の特技を仕事にすることができました。社会に支援されるだけではなく、社会に貢献をすることで自信を取り戻すことができるのです。実際に私たちはHUBchariの現場を訪れ、そこで働くホームレスだった職員の方とお話ししました。

「今日は来てくださりありがとうございます!」
「お客様が快適に自転車に乗って仕事や遊びに行けるように仕事をしています!」
「お気をつけてお帰りください。」

お忙しい中、私達がお邪魔しているのに、とても丁寧に優しく説明をしてくださる温かい職員の方は仕事に誇りを持っていました。

新たな挑戦

設立から6年目のHomedoorは新たな取り組みに挑戦しています。

欧米で一般的なハウジングファーストの考えからホームレスの方に住居を提供する事業を始め、「住まい」と「仕事」の両輪で支援を加速させたり、若者への就労支援メニューの開発、英語の講座を始めたりと盛りだくさんです。

一体、なぜ、このようにHomedoorは支援を順調に伸ばしているのでしょうか?

ひとつは、自治体や企業と連携している点だと考えられます。例えばHUBchariの場合、企業はCSR(Corporate Social Responsibility)の取り組みの一つとして保有する土地の一角をHomedoorに無償で貸し出します。Homedoorはその場所をHUBchariの拠点とし、自治体からの委託事業を行うことで対価を得ることができます。このような仕組みを創ることでHomedoorは事業に持続性を持たせることができているのです。

もう一つは、Homedoorがハード面だけでなく、ソフト面での支援を充実させているからだと考えます。Homedoorが大切にしているのは「会話」でした。多くのホームレスの方々は、人と話したいけど、社会的に排除されてきたことを思い出すと、人と話すのが怖くなってしまうそうです。ホームレスの方に仕事での悩みを相談したり、最近嬉しかったことをシェアしたりしている川口さんを始めとするHomedoorの皆さんの温かさがホームレスの方にHomeとHopeを与えているのです。

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Homedoor オフィスの前にて撮影

Homdoor卒業生の方は「大学での奨学金を返済できずにHomelessやHopelessになる若者が出てきている」ともおっしゃっていました。今回Homedoorを訪問して実際にホームレスだった方のお話しを聞き、これは大学生である自分にも他人事の問題ではないのだと感じました。

「知ったからには知ったなりの責任がある」川口さんのように責任を果たせているのかはわかりませんが、今後も多くの社会問題に関心を持っていきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。しかし、読者の皆さんの中にも、「そもそもなぜ、Homedoorのような組織が必要なの?」「行政がやればいいのでは?」「ホームレスの人が働けばいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。次回は日本のホームレス問題について少し詳し目に書きたいと思います!

(前回の記事で電力に関する社会的企業,グリーンファンドをご紹介させていただきました。社会的企業に興味ある方はそちらもご覧ください。)

この記事を書いた学生ライター

Ryota Inoue
Ryota Inoue
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中央大学商学部に通う大学生。言語や異文化交流、ソーシャルビジネスの可能性について勉強している。様々分野に興味を持つため、将来は、それらを繋げていき、何か面白いことがしたいと考えている。

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