今となっては、レポートや論文を書く際にパソコンを使って書くのが主流となりました。
しかし、文字をパソコンに打ちこむ際に、自分のタイピングの精度の悪さや遅さに苦労していませんか?
特に大学生はそれまでと比べてパソコンを使う機会が格段に増えるので、慣れないパソコンのタイピングに苦しんでいる人も多いのではないでしょうか?
この記事は大学生でレポートや課題でパソコンに文字を打ち込む際のタイピングが上手くなりたい方に向けて、大学生の中ではかなりタイピングが速い方だと自負している私が、どのようにすればタイピングが上達するのかについて解説していきます!
スマホのキーボードをPC配列にしてみる
まずはとにかくキーの配置を覚えないことには何も始まりません。
というわけで、少しでもキーの配置を覚えられるようにするために、スマホの仮想キーボードをフリックからpc配列に変更してみることをおすすめします。
スマホのような小さい画面でpc配列の仮想キーボードを打つのは苦痛ですし、私も嫌ですが、修行だと思って頑張ってください(笑)
また、これと並行して普段の日本語をローマ字に脳内で変換する練習をするというのも重要です。
思いついた日本語をローマ字に変換してキーを押す必要があるので、この過程に時間が掛かると、いくらタイピング自体の速度が速くても全体で見るとそこまで文字を打ちこむスピードが速くなりません。
普段からローマ字変換トレーニングを行うことで、タイピングの際も自然に日本語をローマ字で打ち込むことができるようになります。
どうしてもローマ字の変換が嫌だという人はかな入力という手もありますが、これはローマ字タイピングと比較すると使用するキーが増えるため、覚えるキーの数が増えるのと指使いが複雑になるというのでローマ字タイピングと比較すると難易度がかなり高いです。
私はかな入力タイピングに関しては全くの素人なので、かな入力がしたいという人は別の記事を参照してみてください。
キーボードを見ないようにする
まずタッチタイピングを意識するということが重要です!
そのためにはキーボードを見ないで文字を打つ練習が必要になります。
初心者はついついキーボードを見てしまいがちですが、キーボードを見てしまうといつまで経ってもタッチタイピングが上達しません。
キー配置を覚えていない最初のうちはキーボードを見てしまっても良いですが、キー配置を覚えてからはなるべく見ないようにしましょう!
どうしても見てしまうという人には、キーボードに手を乗せた上からタオルをかけて絶対に見えないようにするという強硬策があります。
しかしこれは打ちづらいのでおすすめしません。
私も最初は時折キーボードを見ながらタイピングをしていたのですが、画面を見る→キーボードを見る→打つという過程を経ているせいで若干のタイムロスがあり、4キー/秒の速度が限界でした。
そして、本気でタイピングが上手くなりたいと思うようになり、いろいろ調べてみるとキーボードを見ないことが重要という意見がいくつもあったので、参考にしてキーボードを見ないで打つようにしたら、キーボードを見るという動作の分の時間が削減されて長文だと7.5キー/秒(自己ベスト)の速度で打てるようになりました。
指の動きを最適化する
突然ですが、「っ(小さい”つ”)」をキーボードで打つ時、皆さんならどのようにタイプしますか?
子音を重ねて入力したり、「xtsu」や「ltsu」と入力したりする方法があります。
このように、同じ文字を入力しようと思っても、複数の打ち方があるものが存在します。
このような場合は、なるべくキーを打つ回数が少なくなるようにした方が良いです。
これを私は勝手に入力の最適化と呼んでいます。
それでは、以下に具体的な最適化方法について示していきます。
まずは清音を説明します。
清音で複数通りの打ち方があるのは「し」「ち」「つ」「ふ」の4つです。
最初の3つの最適化方法は共通しています。
いずれもローマ字で表すと2文字または3文字になります。(例えば「し」は「si」と「shi」の2通りで表せます)
この時、2文字で表せる方で打ち込んだ方がキーを押す回数が少なく済むので時短になります。
「ふ」は「hu」と「fu」の2通りがありますが、これに関してはどちらでも良いと思います。
個人的にはhキーとuキーが近いため連続して打ちにくいので「fu」の方が好きです。
しかし、「ふ」だけfキーを使うと他のハ行の文字を打つ際との違いで混乱してしまう可能性があるので、初心者は「hu」の方がおすすめです。
次に濁音を説明します。
濁音で複数通りの打ち方があるのは「じ」のみです。
「じ」は「zi」と「ji」の2通りがあります。
個人的にはzキーが押しにくい場所に存在しているため「ji」の方が好きですが、先程と同様の理由で「zi」をおすすめします。
最後に拗音を説明します。
拗音はたくさん存在していますが、どれも自分の好きなように打つのが良いと思います。
例えば「ちゃ」は「tya」と「cha」の2通りがありますが、どちらも打ちやすさはあまり変わらないので好きな方で打てば良いと思います。
補足として、あまり知名度がない拗音を紹介します。
「てぃ」は「thi」で打つことができ、「てぇ」は「the」で打つことができます。
分からなければ1文字ずつ打つというのも手です。
「l」か「x」の後に「a」「i」「u」「e」「o」「ya」「yu」「yo」「tu」を続けることで小さい文字を入力することができます。
ホームポジションを意識する
指を置く場所や、キーを押す指を固定することはタイピングの上達に非常に有効です。
まずは、ホームポジションについて説明します。
この記事をパソコンで閲覧している方は、自分のパソコンのキーボードのFキーとJキーを見てみてください。
他のキーとは異なり、表面に出っ張りがあるのが分かると思います。
実はこれは、人差し指をここに置いてくださいという印なのです。
一般的なポジションではFキーに左手人差し指を、Jキーに右手人差し指を置くことになっています。
そして、それに合わせて横に中指から小指を置きます。
これがホームポジションと呼ばれるものです。
ホームポジションとは、文字を打っていないときに指を置く位置のことです。
また、文章を打ち終わって次の文章を打ち始める前にも、私は指をホームポジションに戻します。
そうすることで、いつも決まった指で決まったキーを押すことができます。
決まった指で決まったキーを押す
決まったキーを決まった指で押すことは非常に重要です。
競技タイピングの世界では、効率化のために前後のつながりを考えてキーを押す指を変えることがあるのですが、普段の仕事や勉強程度であればそこまでのスピードは求められないので、「このキーはこの指で押す」というのを固定しましょう。
小指を一切使わないなどの我流の指使いでタイピングをしている人もいますが、そういう人のタイプ速度には限界があるので、皆さんにはいわゆる一般的な指使いをすることを強くおすすめします。
慣れないうちは小指を使うのに慣れず、打ち間違いが頻発するかもしれません。
しかし、練習を重ねれば必ず慣れるのでがんばってください。
ちなみに筆者も右手小指の扱いは得意ではないです……
パ行の音を打つのは苦手ですし、伸ばし棒を打つのも2割くらいの確率で失敗します。
自分もまだまだ練習が足りないのでもっと速く正確に打てるように頑張ります。
速度より正確性が重要
これが私が皆さんにこの記事で最も伝えたいことです。
練習の際に速く打とうとして正確性が疎かになってはいないでしょうか?
いくら速く打てても、正確性がないと誤字を修正するのに時間を取られてしまうので、全体で見た時に速度がかなり落ちてしまいます。
正確率が大体97%を超えたら速度を上げる方向に努力しても良いと思います。
それまでは正確性を磨くべきです。
ゲームを利用する
最後に、おすすめのタイピング練習ツールについて紹介します。
利用規約等々の諸事情によりここで紹介することができないものもいくつか存在するので、読者の皆さんも調べてみてください。
このサイトのタイピングゲームは、タイプミスに厳しいのでミスをしないように心がける必要があります。
長文や短文から、英文に至るまで様々な種類の文章のタイピングを練習することができます。
また、このサイトの運営元はタイピング技能検定というものを実施しており、自分のタイピングの実力を測ることができます。
当然これは検定試験なので受験料が必要になりますが、このサイトには模擬試験というものがあり、そこで本番とは異なる文章を使って試験の練習をすることができます。
このサイトのスコアはタイピングの速度とタイピングの正確性を総合して算出しているので、いくら速度が速くても正確性がないと高スコアを狙えません。
タイピング技能検定は、級によって定められたスコアを超えないと合格できないので、いかに速く正確に打てるかがカギとなっています。
http://tanon710.s500.xrea.com/typewell_mirror/index.html
このゲームは一昔前のもので、今は公式での開発・配布が終了してしまっているので非公式のミラーサイトからダウンロードしてプレイできます。
非公式なのでダウンロードは自己責任でお願いします。
また、これとは別の人がタイプウェルとルールが全く同じタイピングゲームをブラウザ上でプレイできるものを公開しているのでご紹介します。 https://typewell-in-browser.web.app/
このゲームの特徴は登場する言葉が日常で使われる頻度が高いものとなっている点と、単語と単語の間でスペースキーを押す必要がある点です。
一般的なタイピングゲームは文章に癖があるものが多いのですが、このゲームはそうではないので実用的なタイピング練習をすることができます。
また、スペースキーを押す練習というのは日本語のタイピングにおいて非常に重要です。
なぜなら、日本語のタイピングには変換が必須で、この変換の役割を担っているのがスペースキーだからです。
一般的なタイピングゲームではスペースキーを押すことが滅多にないので、いい練習になると思います。
このサイトは恐らく日本で一番多くのタイピングゲームを収録しているサイトだと思います。
このサイトでは、運営が作ったタイピングゲームだけではなく、ユーザーが作った様々なタイピングゲームを楽しむことができます。
法律の条文や、ビジネスメールなどの役に立つタイピングから、支離滅裂な文章を打たされるよくわからないタイピングまで存在しており、なかなか飽きが来ません。
とにかくたくさんのタイピングゲームで遊んでみたいという人には非常におすすめできるサイトです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
タイピングの世界というのは意外と奥が深いのです。
競技タイピングの世界に飛び込もうなどとは全く考えてはいませんが、少しでも作業効率が上がるようにと私も日々タイピングの練習を続けています。
一定のレベルを超えると今回の記事で紹介したのとは別の最適化方法が必要になります。
例えば、普段はDキーとEキーは左手中指で押しますが、「で」を打つときはD→Eと2連続で中指を使用するため、少し遅くなってしまいます。
それを避けるためにDキーを人差し指で押してその直後にEキーを中指で押すことで少し速くなります。
競技タイピングの世界では、このような僅かな時間の短縮を積み重ねることで大きな差が生まれます。
しかし、まずは皆さんはこんなことを気にせずに基本に沿ったホームポジション通りにキーを押す練習をしてみてください。
基礎を疎かにしたまま発展問題が解けるようになっていても、それはかりそめでしかないですから。
河井僚吾
京都大学経済学部1年生。歴史と地理が好き。最近は統計学の勉強をしている。
公開日:2024-02-21