みなさん、はじめまして。イギリスにあるサセックス大学に在学中の和田菜摘と申します。今年の9月から最終学年を迎える予定です。現在は、1年間のプレースメントイヤー(就学期間)を取得し、インターンをしています。
もともとイギリスにきた理由は、国際関係発祥の地で学びたかったから。しかし、私がインターンをしているのはインドネシアです。インドネシアでの生活も、もう6ヶ月目に入りました。インドネシア語はほぼできないですが、毎日楽しく生活しています!
今イギリスに留学しているのにもかかわらず、インドネシアでインターンをしていますから、こちらで会った人にも「なんで、またイギリスじゃなくてインドネシアに?」と、よく聞かれます。
普通に考えたら、イギリスに留学しながら違う国で働くなんて疑問に思われてしまいますよね。自分でも、最初は全くインドネシアで働くことなんて考えてもいませんでした。もともと「在学中に就学経験を積みたい」という思いはあったので、イギリスで仕事探しをして目星をつけていましたし、日本でのインターンシップも考えたりしていました。
そんな中、自分の価値観をガラッと180度変えるほどの出来事に遭遇しました。夏季休暇で日本に帰る2日前、1週間後にタイで『ASEAN+3 Youth Camp』というものがあり、日本人を募集していると友人から教えてもらったんです。
特に日本ですることも無かったので、「こんな面白そうなプログラムを逃すまい!」とすぐさま応募しました。また、タイに行く前日に偶然「東南アジアでのキャリアを考えるセミナー」に参加する機会がありました。これから『ASEAN+3 Youth Camp』に参加するという時に、東南アジアについて知るきっかけもあり、「あー東南アジアで働くってチャレンジングで面白そう」と、感じたんです。そして、面接後、合格して参加することになりました。(自分が暇でよかったなと思います…。笑)
11か国、30人近くの若者が集まったキャンプの中で感じたことは、自分がアジア人で、アジアと自分が強く繋がっているということ。イギリスに留学している間は、日本人、アジア人のように特に国籍や人種で自分を認識したことがありませんでした。イギリスでもアジアにルーツがある友人は多かったし、仲良くしていますが、イギリス人の友達ももちろんいますし、特に人種を意識するということはありません。
ただ、タイのプログラムに参加し、同じ年代のアジアの国の友人と関わりあったことで「アジア人だからこそ共有できる何かがある」ということを肌で感じました。潜在的な価値観のようなものが似ているのだと。そこで、「あ、私はこれからアジアをベースにして働きたいんだな」と感じ、その後は、トントンと色々なことが決まりました。
ASEANの国でもインドネシアにした最大の理由は、インドネシアという国自体に興味があったこと。わたしはイギリスで国際関係学、国際開発学を学んでいて、好きな文献に『The clash of civilizations』というものがあります。その中に “国単位ではなく、人単位で、異なる文化、宗教観、民族性などが紛争、抗争の原因になる” という考え方があり、証明される事例はいくつもあります。
そこでインドネシアという国を考えてみてください。多文化、多宗教、多民族、様々な人たちが入り交じり構成されているインドネシアという国、国際的に取り上げられるような大きな衝突もなく(インドネシアにきて国内では色々あることには気が付きましたが)、経済成長が著しい国として注目を集めている国です。そのような国で実際に生活したいと思いました。そこで、インドネシアの実情を知り、大学に戻った時の研究内容の参考にしようと思いました。これまでに勉強していたことと、なんとなく感じていた「東南アジアで働くことへの興味」が繋がった瞬間です。
上記の理由でインドネシア行きを決め、自力でインターンを募集している会社を探し、見つかったのがインドネシアの教育系の会社です。その会社に決めた理由は、教育系事業というのは自分の学問にも少しつながりが見える、そして一番対応が迅速かつ丁寧だったところです。急な進路変更で変更手続き、休学手続等すぐに取り決めしなければならないことが多かったので、臨機応変に対応していただいたところにしたというところです。
現在はインターンシップ場所を変えて、IT系の会社で営業担当としてインターンをしています。次回からの更新でインドネシアでの生活を前インターンの話、そして現在の仕事と組み合わせて話していきます。