こんにちは。現役高校3年生のHanaです。
私は高校2年生の冬に学校の制度を利用し、3ヶ月間オーストラリアのゴールドコーストの高校に留学しました。元々海外の文化に触れたいという気持ちが強く、今回留学という決断に至りました。今回の記事では留学を通して経験したオーストラリアでの生活と現地生の学校生活について紹介します。これから留学をしたいと考えている人たちが現地での生活について考えるときの指標になると嬉しいです。
ある程度の校則はありますが、特別厳しいということはないと思います。時々朝の授業中に校則違反チェックに来る先生がいたのでその時に何も違反がなければ普段は見逃されるという感じでした。オーストラリアでは小学生から制服の着用が義務付けられていて、制服のスカートが短すぎたり、ネクタイをつけ忘れている生徒は注意されることがありますが、基本的には許容されていました。しかしスマホの使用にはかなり厳しいと感じました。休み時間でも使うことは許されず、見つかったら没収されます。なので生徒たちは協力してバレない場所や時間帯を探して使っているようでした。
↑左の写真は両サイドが制服、右の写真は体育着です。
この3ヶ月間でたくさんのオーストラリア人と話しましたが、共通して親日である人が多い印象です。オーストラリア人の多くは日本がすごく好きなので日本人に対しては特に親切にしてくれます。ましてや人種差別的発言をされることも一度もありませんでした。私はなかなかうまく英語を話せなかったのですが、現地での友人はみんな気兼ねなく話しかけてくれて快く仲間に入れてくれました。オーストラリアには留学生が多くいるので、そもそも留学生に対する対応に慣れています。そのため何かわからないことがあったらすぐに助けてくれます。全員がそうなわけではないですが、親切な人が多い国なので留学生にとって過ごしやすい国だと思いました。
また、学年を跨いで仲が良いこともすごく魅力的でした。日本では上下関係がかなり意識されるのでなかなか先輩後輩がフラットな関係でいられることは少ないと思います。しかしオーストラリアでは全くと言って良いほど上下関係を気にする人がいません。同じ学年に年齢の違う生徒がいたりもするのでそもそも年齢を気にして生活していません。休み時間になると他学年同士で遊んだり話したりすることもよくあります。ほとんどの生徒が他学年にも交流があり、ラフな感じで接しているので学校全体の雰囲気がとても温かかったです。知らない人にもすぐに声をかけるくらいフレンドリーな人が多いのでオーストラリアのアットホームな感じが私にはすごく合っていると感じていました。そして日本食はかなり人気で、うどんや寿司はどこに行ってもあります。しかし、オーストラリアの寿司は酢飯ではないし、天ぷら海苔巻きやアボカドのみの海苔巻きなどが多く、正直言って日本の寿司とは言えませんでした(笑)
私の学校ではモーニングティーとランチタイムの計2回40分の休み時間がありますが、授業間での休み時間はありません。自分の取っているクラスの教室に毎回移動する必要があります。日本で言うHRクラスは無く、授業ごとにメンバーが違います。 しかし授業が始まっても誰もコートヤードから動こうとしないし10分ほど経ってからやっと授業に向かう人がほとんどです。先生もすぐに授業に来なかったり急にサボったりするので出席もあまり確認されない授業もあります。最初は時間のルーズさに驚きましたが1ヶ月もすると自分も周りと同じように行動するようになりました。そしてほとんどの生徒にはスペアの時間があります。私が留学したオーストラリアの高校では、自分の進路に必要ない授業を受ける必要がないので、時間割の中に「スペア」と呼ばれる空き時間がいくつかありました。成績や個人の進路によってスペアの時間は異なるのでどのクラスの時間でもスペアの生徒がいます。なので受けたくない授業をサボっても、スペアの生徒だと思われるのでバレません。かなりの生徒が出席日数を考慮しつつサボれる回数を計算して過ごしています。日本ではそんなこと絶対にできないので面白い異文化だと思いました。 私は留学生でVISAの都合上サボることはありませんでしたが、スペアの時間は空き教室で遊んで過ごしたり、卓球をしたりしていました。スペアの時間のみはスマホを使っても怒られないので安心して過ごしていました。
↑スペアの時間に空き教室で時間を潰している様子です。
私の留学先ゴールドコーストはかなり田舎なので、シドニーのように電車やバスがたくさん通っているわけではありません。どこに行くにしても車での送迎が必須になります。送迎がない場合は自力で電車やバスを使うしかないのですが、これが本当に時間通りに来ません。バスは特にひどいです。予定より10分以上遅れることは当たり前で、頻繁に20分ほど遅れることもありますし、運転手の自己判断でバス停を飛ばしたりするのでバスがまず来ないこともよくあります。電車もよく止まるし、突然予告なく路線変更をされたりします。言語もあまりわからない土地で電車やバスが来なかったときはとても不安になった記憶があります。日本の正確な電車やバスに慣れていると、最初はあまりの違いにカルチャーショックを受けると思います。たまたま行きたい時間に電車やバスがあったらラッキーくらいの気持ちでいないとすごく不便に感じます。車での移動が主流なので毎日のように困ることはないですが、バスや電車を使うときは予定よりもだいぶ早く行動しないと危険です。しかし、オーストラリア人は予定時刻に来ることはほとんどないのであまり心配いりません。
もう一つ困ったことはお風呂の時間がとても短いことです。基本オーストラリア人は毎日入るわけではないし、湯船に浸かる文化もありません。シャワーだけで過ごすのですが、このシャワー時間がすごく短くて、私のホームステイ先では4分と言われました。どこのホームステイでも3分〜10分くらいの間が多いようです。長風呂の私にはなかなか4分で終わらせるのは難しくて日本との違いを痛感した瞬間でした。
私は元々全然英語が話せない状態から留学したのですが、3ヶ月後の今では日常会話や質疑応答はそこまで問題なく出来るまでに成長しました。話せるようになった一番の要因は現地の友達とずっと一緒にいたことです。固定のメンバーでいつも休み時間を過ごしていたので、友情も深まったし、毎日ネイティブの話すスピードに必死についていっているうちにだんだん話せるようになっていました。
全く話せなかった私が友達を作るときに意識したことは、恥ずかしがったり緊張している様子を相手に見せないようにしたことです。オーストラリア人はすごく優しいので最初は話しかけてくれる人が多いです。その最初の段階でいかに相手との心の距離をつめられるかが重要だと思います。私はボディランゲージを使って笑われてもいいからとりあえず話を続けるようにしました。そうすることで相手とそこまで言語が通じなくても友達になることができました。次に会った時も絶対手を振ったりすることでコミュニケーションを取る意思を見せると案外すぐに仲のいい友達ができると思います。友達ができてからは毎日が新鮮で楽しかったです。
↑友達との普段の様子、メッセージカードをもらった時の写真です。
留学前は不安な気持ちばかりが湧いてきてネガティブになることがありました。しかし、実際行ってみると吹っ切れて新しい自分の可能性に出会うことができました。
最初は簡単な意思表明、例えば「〇〇が必要なので△△に連れて行ってもらえますか?」くらいの文章ですらスラスラとは言えない状態でした。しかし、出来ないなら出来ないなりに頑張ろうという気持ちでボディランゲージを多く取り入れたり、伝わるまで何度も説明し直したりすることで、今では日常会話はあまり問題ないレベルまで話せるようになりました。今までは英語が話せないことで自分の夢の幅が狭まったり、留学生が学校に来ても話しかけられなかったりと、臆病な自分を捨てきれずにいました。しかし今は自分の英語力に自信がついたので、将来海外に行って自分と異なる文化を持つ人と関わりを持ったり仕事をしたりしたい、もう一度留学に行きたいといった全く新しい目標を持つようになりました。これは留学に行く前の私からは想像つかないような目標でした。留学という大きな挑戦をしたことで自分の自信に繋がり、自分の新たに進みたい将来が見えてきました。
また、留学に行く前は将来何がしたいのか明確に定まっていませんでしたが、留学経験を通して自分自身とよく向き合う機会が作れました。留学する前はやりたいことが見つからない自分に対して悔しい気持ちでいっぱいでしたが、留学が自分にとって現状打破するいいきっかけになったと思います。もし今留学に行くか迷っているのなら思い切って行ってみてはどうでしょうか。全く新しい自分のやりたいことが見つかるかもしれません。
この記事を読んでくださった方に何か全く新しいことにチャレンジしてみようという気持ちを少しでも与えられたら良いなと思っています。もし私のような学生の方がこの記事を見てくれているのであれば、若いうちから挑戦することへの楽しさが伝わっていると嬉しいです。
2024-04-23