4月末に初任給が振り込まれ、意気揚々と口座を確認してみると想定していたよりもずっと低い数字が並んでいる…となるのも当然、支給されている金額はいわゆる手取り金額なのです。
他の人もこれぐらいなのかな?と気になっている方に、初任給の平均支給額やその使い道についてお伝えします。
大学院修士課程修了 228.3千円
大学卒 200.4千円
高専・短大卒 174.1千円
高校卒 158.8千円
(出典 : 厚生労働省 平成26年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給)
厚労省のデータを見ると、概ね求人情報に載っているものの平均値という感じはしますね。しかし、ここから所得税や雇用保険料、社会保険料などが引かれたものが口座に振り込まれる金額なのです。これが冒頭に述べた手取り額のことです。
求人情報に載っている金額はそれらが引かれる前の額面の金額というわけです。
上記の大卒新入社員の平均初任給額面20万円だと、手取りの平均は17万円程度になります。企業が加入している保険の種類や扶養の有無などによって色々変わってくるので、一概には言えませんが最初は概ね額面の15-20%が引かれるようですね。
累進課税制度がとられている日本では、当然額面の数字が上がれば手取り額との差は大きくなります。額面150万円だと手取りは100万円程度になったりもするみたいです。
稼げば稼ぐほど税金の高さを実感することとなりそうです…
しかしこれも日本国民の勤めです。税金を納めることは義務ですから、企業に文句は言えません。
多くの企業が年に1〜2回の昇給制度をとっています。そうなると、当然2年目になると額面の金額は上がります。
しかし、2年目からは住民税がとられるという罠があり、実際には1年目よりも手取りが下がったというパターンが多いようです。年収は上がっているのに生活はきつくなるなんてなんだか嫌ですね…昇給をあてにしてお金を使っていると痛い目に遭ってしまいますので気を付けましょう。
企業によっては2年目から役職がついて残業代が出なくなり、大幅に収入が減ることもあるようです。責任も増してスキルも上がっているのに給料が下がると労働意欲は削がれてしまいますが、これが現実のようです。
さて、初任給の使い道についてですが、
・親や祖父母にプレゼントを買う
・新しいスーツを買う
・派手に遊んでみる
・貯金する
という声が多いです。がっつりアルバイト等をしていた人からすれば大した金額ではありませんから、実家暮らしでないと貯金に回すこともなかなか難しいかもしれません。
初めてのお給料はついつい使いたくなりますが、一気に現金を使ってしまうと、カード+ボーナス払いの自転車操業になってしまいがちです。一度ゆるんだ財布の紐を締めるのはなかなか至難のわざです。
一人暮らしだと固定費と食費を払うだけでもうカツカツという状況になりがちですので、1ヶ月の試用計画を立ててから降ろすようにしましょう。
大卒初任給の実態ですが、手取りでいうと17万円にも満たないのが平均額です。さらには17万円というのはあくまでも平均額であり、中央値ではありません。実際には16万円前後の人が多く、一部の高給サラリーマンが平均値を釣り上げているというのが実態です。
初任給に過度の期待は禁物!お金を使うならボーナスで計画しましょう。
慶應義塾大学商学部。圧倒的モラトリアムを満喫するために4年間日吉キャンパスへ通う(通常2年間,3年生から三田キャンパス)。 豊富な大学生活を活かして社会貢献できないか模索中。