毎年この時期になると、大学生の間で囁かれ始めるあのワード、自己分析。就活の時期が、12月→3月に後ろ倒しされて早2年、企業は率先して"応募者の自己分析をしてあげる"流れとなり、就活生にとっては"深く自己分析ができていること"の重要性は以前よりも高まりました。
とはいえ、"自己分析"という言葉だけが一人歩きしていて、その難易度がきちんと語られていないように思います。1日や2日で、"自分のことがわかった!"なんて、そんなに人間は浅くありません。思考と実践を通して、"少しずつ"、自分のことがわかっていくものだと思うんです。
今回は、"自己分析のやりかた"をご紹介したいと思います。
順序としては、
※実際は順番で進むのではなく、①〜④をいったりきたり、ということが多いです。
それでは、順に説明させていただいたいと思います。
まだ何もやったことがない、という人にはウェブ上での適正診断を受けてみるのがおすすめです。
性格診断や適性診断は、論文やレポートでいう、"仮説を設定する"のに有効です。数年前に「統計学が最強の学問である」という本が流行りましたが、統計は嘘をつかないんですね。
何百万人という人たちが受けた結果をもとに、質問と結果が策定されているため、"社会の中で自分はどうみられているか"が、うっすらとわかってきます。
有料のツールで有名なのものだと、"ストレングスファインダー"などがありますが、まずは無料で、手軽に自分を知りましょう。
エニアグラム診断とは、個人の特性を9つに分ける無料の性格の診断ツールです。タイプ別の強み・弱みはもちろん、起こしがちな成功・失敗まで具体的に示してくれる。無料かつ、15分もあればできますので、コストの割に対価が高いツールではないでしょうか。
ちなみの僕の結果は、4の"芸術家"です。キーワードは、「想像力」「創造性」「ユニークさ」「感性の豊かさ」などが強み・モチベーションのポイントです。基本的な行動原理は「みんな違って、みんな良い」です。
ちなみに、僕の適職はライター、広報、デザイナー、高額営業などです。やはりここでも、"感性が活かせること"だったり、"オリジナリティ"がキーワードでした。
言ってしまえば、こんな診断結果を見ても、「だから何?」という感じなのですが、こうして定量的に俯瞰して見てみると、やはり自分がライターとして活動する"理由"も、なんとなくわかってきます。機転を効かせたクリエイティブな仕事をするのがモチベーションなのかもしれません。
次は、モチベーショングラフを使って、自分の価値観・強みをエピソードに照らし合せていきます。レポートでいうと、"目次"をつくるフェーズ。どういうレポートを作り上げるか、という情報を抽出していきます。
モチベーショングラフとは、折れ線グラフで自分の人生のやる気が上がったところと下がったところを可視化するグラフです。縦にやる気、横に時間をとって、折れ線グラフのように自分の人生を振り返っていきます。
先ほどの結果を具体的に自分のストーリーの中に当てはめてみます。図示することで、自分のモチベーションの上下を見ることができます。それを、人は"原体験"と呼ぶわけです。
上記の図よりももっと細かいのをエクセルで作ることをおすすめします。1-22歳までを一年刻みで、それぞれにコメント入れるくらいしてみてもよいです。
ぼくはこれを印刷して、OB訪問で突っ込んでもらっていました。
ここでは、"絶対内定"がオススメです。ただ、とにかく時間がかかるので、1〜4章のワークまで、毎日1ページずつ、と決めてできると良いと思います。
ここで納得感を持って言語化できると、"自分を知ること"の楽しさがどんどんわかってきます。やってみなければわからないかもですが、"自分はこういう体験があったから、今こうしてるのだ"と、理由づけできていると"自分が"やるべきことが見えてきます。
①~③までできれば、ある程度「こんな人間じゃないかな」というのはわかってきますから、具体的に自分の今やっているコトに向けて、意識を持って実行してみると良いと思います。
サークル・インターン・バイト・ゼミなんでもいいです。実践していくうちに、"自分を知ること"を通して、モチベーションが高く仕事ができている自分に気づくと思います。
僕は、"もの書きが楽しい"なんて、思いもしませんでした。就活前までは漠然と、「広告かっこいい」くらいにしか思っていなくて、ライターとしての活動を始めたのも、恩師・西村さんの「では、今のインタビューを原稿にしといてね!」という一言が始まりでした。それでできたのが、こちらの記事。
"書く"という仕事を知れば知るほど、「面白い」「もっと知りたい」「人に伝えたい」という欲求がどんどん湧いてきて、「ただこれをやっていたい」という賞も取れたし、次は"編集"の概念を採用に持ち込めないか、とかどんどん面白いことが浮かんできます。"好き"や"得意"を仕事にした方がモチベーションも結果もついてくるんです。
この背景にはやはり、"自己分析"が必要だと思っていて。「自分はこうなんじゃないか」という仮説を立てて、試行錯誤を繰り返すことで、自分の力を発揮するべき場所が見えてくるんじゃないかなと思います。
誰かのコンセプトを考えるのは得意なので、自己分析の深堀りをして欲しい人は言ってください!
立教大学4年、93年生まれのライター/編集者。キャリア教育・パラレルワークなどの働き方に興味があります。普段は「HARES」「Co-media」などの媒体で執筆しています。 @ketokunsan LINEブログ始めました。http://lineblog.me/ketokunsan/