ここ2,3年で長期インターンシップがかなり学生の間にも浸透してきていて、私の周りでやっている人の中にはその企業からオファーが来た人もいます。インターンシップというと、まだまだ就活の一環として大手の1dayインターンなどに参加するというのが主流ですが、これからは若い年次からベンチャーのインターンに行くという選択をする人がますます増えて行くのではないかなと感じています。
給料が発生するならインターンシップをしてみようかなと思っている方に、アルバイトと比較した際の、ベンチャー企業でインターンシップをすることのメリットとデメリットをお伝えします。
インターンシップって何?という方はこちらを参考にしてください
→【インターンシップとは?】インターンの実態解説
1.業務を自分の裁量でこなせる
飲食店のアルバイトだと、マニュアルを覚えてある程度機械的に動くことになります。もちろんベンチャー企業でも与えられた業務を黙々とこなす場合もあるかもしれませんが、基本的に学生自身にもある程度の裁量権があることが一般的です。
例えば与えられたミッションに対して、自分自身でどうやって仕事をすれば良いか考えたりすることも日常茶飯事です。普通にアルバイトをしているだけではなかなか身につくことのない、「考えて実行する力」が身につきます。
2.自分に向いていること、向いていないことがわかる
一つのベンチャーで働くといっても、その業務内容は多岐に渡ります。プログラミングをする人がいて、営業活動をする人がいて、広報担当の人がいて…
学生がコミットするのはそのうちのどれか1つだけ、ということには決してならないでしょう。とにかくベンチャー企業では人が足りないので、様々な業務をこなすことになる場合が多いです。
いろんな仕事をルーティンしていく中で「営業をしているときは全くモチベーションが上がらないなあ…」といったように、自分に向いていないことが分かったり、逆に「営業がこんなに楽しいとは思わなかった」といったように新たな発見があることでしょう。
就職活動前に自分の向き不向きを判断できる経験というのはなかなか出来ないことですから、これは大きなメリットといえるでしょう。
3.仕事の能率を上げる意識
1.2.に書いた通り、ベンチャー企業では様々な業務を、時には同時並行的にこなしていく必要があります。ここで求められるのは主体性と効率性であり、一般的なアルバイトでこれらを意識的に改善していくことはなかなかできません。
筆者も学生時代は居酒屋やラーメン屋など、仕事の早さと広い視野が求められる接客業をずっとやってきましたが、そういうものとは求められるモノのベクトルが違います。接客業はこなさなければいけない仕事がどんどん降ってきますが、ベンチャー企業では自主的に仕事を掴んでこなしていく必要があります。
それゆえに「効率よく動くためにはどうすれば良いか?」「ノルマ達成のために何をすれば良いか」といったことを意識する癖がつきます。
「楽をしたい」という目的ではデメリットとなるかもしれませんが、ビジネススキルを培うという意味合いではメリットといえます。
4.経営者に会える
少人数のベンチャー企業ならなおさらですが、社長についていけば会社の経営層に会えます。
実際にベンチャー企業の経営者と個人的に会って話を聞くという経験は、普通にバイトをしてサークル活動をして…という大学生活を送っているとなかなかできないことです。
もちろん会うだけでは意味はなく、その方から何かを吸収しようという姿勢が大事ですけどね。
1.仕事の範囲が広い
メリットの裏返しのようになりますが、自分がやりたくない範囲の仕事まで任せられることもあります。特にスタートアップ企業だと個人個人への仕事の振り分けが非常に大雑把な場合が多く、良くも悪くもたくさんの仕事をこなしていくことになるでしょう。中には初心者には難しい仕事もあり、ついていけなくて悩むこともあるかもしれません。
2.給与体制に気をつけよう
そもそもベンチャー企業がインターンシップを取り入れるメリットは、非常に安い賃金で伸びしろのある学生を雇えるという点につきます。建前はいろいろあるかもしれませんが、そりゃあコスト削減できるものはできるだけしたいですからね。人件費カット出来れば最高です。
そんなわけで、時間外労働や会社側の取り分が大きすぎる成果報酬型など、インターンシップという名目で最低賃金を割るようなところも中にはありますので気を付けましょう。
インターンといえど会社の労務に携わるわけですから、最低賃金以上の時給が発生することになっています。アルバイトと同じくらい稼いぎつつスキルアップを望みたいですね。
いかがでしょうか。私の見解では自分で考える習慣がつく、という意味でベンチャー企業でインターンをする方がバイトをする場合に比べてメリットが多いです。デメリットとなるのは、「楽をしたい」という目的で比べた場合のみでしょう。
自分のキャリアを意識する良い機会という意味合いで、中長期のインターンは非常に有効であると感じます。
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・学生離れの実践経験。ハイレベルなNPOへのコンサルティング。
慶應義塾大学商学部。圧倒的モラトリアムを満喫するために4年間日吉キャンパスへ通う(通常2年間,3年生から三田キャンパス)。 豊富な大学生活を活かして社会貢献できないか模索中。