テレビ番組『フリースタイル・ダンジョン』影響なのか、若い世代を中心に空前絶後の“ヒップホップブーム”が起こっています。ラッパーたちが、ラップスキルの向上や交流を目的に行う「サイファー」を見かける機会も増えました。
ラッパーと聞くと、ファッションや言動からして、“強面”や“不良”といったイメージがあります。しかし、彼らの経歴を調べてみると、以外にも高学歴が多いことに気づきます。
日本語を巧みに操り、韻を踏んで観客を沸かせるスタイルには、頭の回転の速さが求められるのかも…?
日本を代表するラッパーといえば、KICK THE CAN CREWのメンバーであるKREVA。アンダーグラウンドで活躍しながら、メジャーデビューを果たし、2002年には『マルシェ』でNHK紅白歌合戦に出場しました。
慶應大学卒業という生粋のエリートですから、周囲には大企業へ就職する学生がたくさんいたはず。しかしKREVAには「ラップしたほうが間違いなく儲かるし、絶対いける」という確信があったそう。
ちなみに、大学時代はテニスサークルに所属していたそうです。
アイドルグループAAAの一員である日高光啓はラッパーとしても実力者。SKY-HIの名前で活動していて、ソロアルバムもリリースしています。
都内屈指の進学校である早稲田実業高校から早稲田大学に内部進学。小学生時代には国語の全国模試で全国1位に輝いた経歴もあるそうです。本人はツイッターで「その時の貯学だけで大学までは何とかなった…と思ってます」とコメント。
「天は二物を与えない」と聞いたことがあるのですが…。
VERBALは、アメリカの名門ボストン・カレッジを卒業したエリートです。卒業後はし証券会社スミス・バーニーで働いていたものの、依願退社し、やがてラッパーとして音楽活動を開始。
現在では音楽プロデュースやDJ、服飾デザインなども手がける人気クリエーターとして活躍を続けています。
日本のヒップホップの黎明期と言われる1990年代前半から活躍するヒップホップグループ「RHYMESTER」のメンバー3名は、全員が早稲田大学の出身。
Mummy-D、宇多丸、DJ JINのそれぞれが「早稲田大学ソウルミュージック研究会GALAXY」の代表を務めています。
「フリースタイル・ダンジョン」の審査員をはじめ、舞台「TOKYO TRIBE」の出演&音楽監督、Netflixアニメ「デビルマン」の出演・ラップ監修…。ラッパーとしての活動を軸に幅広い活躍を見せるKEN THE 390は、早稲田大学社会科学部の出身です。
新卒でリクルートに入社していて、サラリーマンをしていたことも。当時は「仕事が終わってから夜中にスーツのまんまスタジオ行って、始発で家に帰ってまた会社に行く」という生活をしていたこともあるそうです。
高校時代に予備校の模試で全国6位の成績を出した秀才・DARTHREIDER(ダースレイダー)。 浪人での合格ですが、早稲田大学・慶応大学の法学部にも合格しています。
ちなみに、東京大学を中退した彼は、学歴に対して「何をするか判断するときのひとつの道具、カードとして捉えればいいんじゃないかなって思う」とコメント。
自分が最も輝ける場所に居続けるために学歴を捨てた選択は、まさにラッパーですね。
カリフォルニア大学バークレー校(UCLA)卒業、そしてバイリンガルというスーパーエリート。「TED×Tokyo」への出演経験もあります。
ラッパーを志すきっかけになったのは、学生時代にヒップホップコミュニティと出会ったこと。坂本龍一の反原発プロジェクト「STOP ROKKASHO」に参加するなど、社会派な一面を持っています。
“ヒップホップ=不良文化”といったイメージありますが、意外に高学歴が多いことに驚かされます。
東京大学を中退しているDARTHREIDERは、「ロジックや頭の回転の速さが基礎能力として必要とされるジャンルなので、学歴は別にして頭のイイ人は多いと思いますけどね」とコメント。
学歴はあくまで指標に過ぎず、学歴だけでは“頭の良さ”は評価できないのかもしれません。
OGP Via Twitter