「ベジタリアン」と聞くとどのようなイメージを持ちますか?
大変そう、辛そう、でも体に良さそう、環境に良さそう、など様々なイメージがあると思いますが、ほとんどの人がネガティブなイメージを持っているのではないでしょうか。
そんな中、TED 2010で「ウィークデイベジタリアン」、つまり週5日のベジタリアン生活についてのトークがありました。このトークを聞いて、大きな衝撃を受けたので紹介したいと思います。
このトークの発信者は、環境保全団体の創立者などをしているジャーナリストのグレアム・ヒルさん。 環境保全団体を立ち上げ、自然の中で育てられた彼でさえも、ずっとお肉を中心とした生活をしていたそうですが、ある時、なぜ自分がベジタリアンでないのか不思議に思ったそうです。
確かに、環境保全団体や自然と関わってきた彼が、環境や動物にも良いと分かりきっている「ベジタリアン」でないことはとても不思議ですね。(出典:http://www.ted.com/)
では彼が言う「環境にいい」「動物にも優しい」、ということにはどういった意味があるのでしょうか。彼はいくつか例を挙げて説明してくれます。
・ハンバーガーを一つ食べるごとに死の危険が30%上昇する
・毎年100億頭の動物が、食用の肉になるために工場で飼育されている (しかし人間はそれをなぜか「虐待」としない)
・肉の生産で生じる温暖化ガスはあらゆる交通手段が排出するそれよりも多い
・牛肉の生産で使う水の量は野菜の生産で使う水の量の100倍
このような弊害がありながらも、1950年代と比較して、社会的に肉の消費量は2倍以上に膨れ上がっているそうです。彼自身も、この事実を知りながらもいつものようにステーキを食べていました。
しかし、ふと思ったそうです。なぜ、自分は色んな面で環境保全に尽くしてきているのにベジタリアンになることだけは避け続けてきたのか、と。
その疑問に対し、彼は「自分の中で「菜食主義者」か「肉食主義者」かという二択しかない、と思い込んでいたからだ」と言います。「菜食主義者」と言った瞬間に、もういつものようにステーキやハンバーガーは食べられなくなるのだ、と。
もっと、誰でも今すぐ始められるような方法はないのでしょうか。
そこで思いついたのが「ウィークデイベジ」。平日だけベジタリアンになるということです。
月曜から金曜は環境にいい魚などを食べ、土日はなんでも好きなものを食べていい事にするそうです。 彼は一年間これを実践し、週に5日間肉を食べないようにすることで、肉の消費量を70パーセント減らすことに成功しました。
ウィークデイべジを初めると環境への負担も軽減され、環境汚染防止にも貢献できます。しかも、彼は動物への罪悪感も軽減し、お金もたまり、健康になり体重も減ったそうです。
そこで彼は、世の人々にもぜひウィークデイベジを試してほしい、と改めて訴えかけました。
確かに、いきなりこれを読んでウィークデイベジタリアンになれるかと言われれば、それは少し難しいかもしれません。しかし、まずは週1日から始めてみるなど、彼が言ったような「肉食主義が及ぼす影響」について考えてみることが大切だと思います。
【Why I'm a weekday vegetarian By Graham Hill 】
「ウィークデイ(週5日)ベジタリアンのすすめ」 By グレアム・ヒル
海外ドラマ・映画に影響されて15歳でアメリカ留学へ。現在大学では海外から来た生徒と一緒に授業を全て英語で受けています。最近はイベントで通訳をしたり、韓国語を勉強したりと忙しい日々を送っています!主に海外の記事を参考にオリジナル記事を作成していきたいと思います!