学生時代が人生の中で一番お金がない期間と行っても過言ではない。
そんな学生が皿洗いでするだけでタダ飯を食べれる店があるというのだ。
それが京都の「餃子の王将 出町店」だ。 お金のない学生は皿洗い30分でタダで食べさせてもらえる。
主な顧客はキャンパスが近隣にある大学…同志社&京大の学生が多いのだそう。(出典:http://ameblo.jp/journey0104/entry-10978467390.html)
学生に優しい名物店長。人情味あふれる店長です。
「お金がない学生たちにおなかいっぱい食べさせたい。」
今までに5000人以上の学生に皿洗いと引き換えにタダで食事をさせてきたとのこと。
お金がない学生のために30分皿洗いをしたら腹いっぱいご飯を食べさせてくれるというこのシステムは20年以上も前からやっているらしい。
いろんな不安を抱えながら、恐る恐るお店の中に入って行く。
「がらがらがら」 「いらっしゃい!お持ち帰り?」 「あの~、僕お金を持ってないんですけど~…」 「あ~!皿洗いね。そしたらメニューから好きなの選んでな!但し絶対残したらあかんからね。」
僕は餃子定食二人前ご飯大盛りを注文した。何気に今回が人生初めての王将だ。 それまで毎日カロリーメイトばかりだった僕にとって、暖かいご飯が食べられることはこの上ない幸せだった。 お腹いっぱい食べたら一仕事。 店員さんに洗い方を教わり、僕は黙々とお皿を洗う。 精一杯の誠意と感謝の意を込めて。 こんなに一所懸命に皿洗いをしたのは生まれて始めてだった。 大将は僕にいろいろと話しかけてくれた。 僕が0円で旅しています!と言うと、
「えぇなー!若いってええなぁー!俺も若い頃に貧乏旅してけどなぁ、61になった今でもはっきり覚えてるわ。いい思い出やな~。」
と楽しそうに昔の話をしてくれた。 70まで仕事を続け、そのあと車で日本縦断すると言っていた大将のバイタリティーには驚かされた。 カウンター席のお客さんや大将と話しながらの30分間の皿洗いは、本当にあっという間だった。 そして何より楽しかった。温もりを感じた。 これまで数百人の貧乏学生達が僕と同じように、こうして皿洗いをしていったらしい。 間違いなく30分の皿洗いなんて、僕がご馳走になった量と比較したら、全く釣り合ってはいないと思う。 でもきっと大将はそんなことよりも、もっと大切なことを僕たち若者に伝えようとしているんだと思う。 感謝の気持ち、働くということ、優しさ…。 30分の皿洗いを終え、僕が帰ろうとすると、、 「これ持ってき!」 と言ってお弁当を渡してくれた。 「俺も若い頃貧乏して、苦労してきたからな~。せやから、人の気持ちがわかる人間になりぃや!」 そう言って、僕を見送ってくれた。 まるで時代に逆行するかのように、非効率でローリターンだけれど、何か少しでも日本が忘れかけている人情と温もりがあった餃子の王将出町店。 「人の気持ちがわかる人間に」 そんな人間に僕もなりたい。
ー 餃子の王将・出町店を訪れた学生より (出典:http://ameblo.jp/journey0104/entry-10978467390.html)