皆さんこんにちは! 私はアメリカ交換留学にてビジネスを専攻している理系大学院生です。
研究に時間を費やさなければならないはずの理系院生がなぜ交換留学なんかしているのかという話については前回の記事をご覧ください。
さて、今回はえらく大層なタイトルをつけてしまいましたが、他の国の教育と比較して日本の教育に対して感じることや、日本の学生に対して思うことなどを書きたいと思います。
ちょっと高校生の頃を思い出してみると、高校では2年生に進級する際に文理の選択を迫られたような気がします。確か私の高校(普通の公立高校)ではそうでした。
これが何を意味するのかというと、中学生の時は皆が同じ科目を同じように勉強し(少なくとも公立の場合)、高校に進学してわずか1年で何の前触れもなく突然選択を迫られるということです。たかが文系か理系かの選択・・・・とも言えますが、私は個人的にこの時点ですでに「レールに乗っている」ように思えます。決断を迫られるのが早すぎるためか、自分の明確な意思ではなく「何となく」で進路を決定しているわけです。
例えば理系を選択した場合、大学入試の際にはほぼ必然的に理系の学部を選択することになります。薬学部や医学部など、これがやりたい!!という意思を持って入学するのは話が別ですが、工学部や理学部、農学部を選択する学生の多くは明確な意思を持たずに進路を決定しているのではないでしょうか。もちろん全員がそうだとは言いませんし、それが必ずしも悪だとも言いませんが。
そして大学に入学してからは、高校生の時に何となく選んだ分野を適当に勉強して、最低限の努力で単位を取得する。成績は特に気にしない。
いざ就活となると、なんとなく選んだ自分の学部で行けそうな「大手企業」の面接をとりあえず受ける。なぜなら高賃金で「安定」だから。
これらはかなり偏見に満ちた意見かもしれないですし、これがダメなことなのか?と聞かれると、「人それぞれだから別にいいと思う」としか答えられません。ただ事実として、私は実際にこのような学生を数多く見てきました。もちろん、一方では明確な自分の意思を持って様々な活動に取り組んでいる学生も数多く見てきましたが。
(Rovanto:http://www.flickr.com/photos/[email protected]/9471845852 )
ただ、何に最も違和感を感じるかというと、「非常に多くの日本人学生は明確な意思を持たずに大学でのmajorを決定していて、特に何の意味もなく何となく日々を過ごし、それが必ずしもその人のキャリアに結びついていない」という点。自分も含めて。
例えば日本では工学部や農学部の大学院生が大手の金融機関に就職するというのもあり得るケースだと思います。あまり深く考えずに大学に進学し、(理系の場合)みんなが行くから大学院にも進学し、いざ就職先を決めるときに「あれ?なんか違うかも?」と思ったりするわけです。
海外の学生からするとこれは意味不明だそうです。どうして工学部で大学院にまで行っているのに自分の専門を活かさないの?何のために勉強していたの?といった感じ。 はっきり言って、これを言われると何も言い返せないというか、もっともな意見としか思えません。
そして切実に思うのが「これでいいのか日本?」ということ。
もっとやる気になれば色んなことができる可能性を秘めているのに、ちょっと最初に心地いい安全なレールに乗ってしまったせいで、考えること・挑戦することをやめている。 アメリカに居て思いますが、日本人としてこれはかなり悔しいし、もったいない。
私はいま偉そうにこんなことを書いていますが、別に留学に来ているからといって自分が立派だとは到底思いません。 ただ少なくとも、今はいろんなことに挑戦して成長したいという意欲だけは人一倍強いですし、同時に、もっと早く気づいていればもっと有意義な大学生活を送れたのかもしれないなーという反省もあります。
さんざん日本をけなす形になってしまいましたが、結局何が言いたいかと言うと、もっと多くの日本人学生に自分の可能性に気付いてほしくて、もっと色んなことに挑戦してほしいということ!!
自分がまだまだ未熟なのは承知の上でこんな偉そうなことを書いていますが、日本はもっともっと世界で戦えるというのを実感しているので、あえて言わせて頂こうと思いました。
アメリカの大学に交換留学中の理系大学院生です! 「一人でも多くの方に留学を身近に感じてもらい、挑戦への一歩を踏み出して欲しい」という思いを込めて、留学コラムを書かせて頂いております。 また個人でも留学ブログを書いておりますので、宜しければそちらもご覧ください!