こんにちは、フランスに留学中の中村つむきです。
モンブラン有するアルプス山脈、トゥールーズからもほど近いピレネー山脈…
世界でも有数の山々を持つフランスには、2月に2週間のスキー休暇なるものが存在します。フランス全土を3つに分け、一週間ずつずらして学校がお休みになります。(地球の歩き方より)
ということで、このお休みを利用して、スキーとは全く縁の無いパリと南仏ニースに行ってきました。
つまり、トゥールーズにはあまりおれず、取材しきれていないため、トゥールーズ紹介は次回にさせてください、すみません。
でもでも、ただの旅行記では終わらせません!笑
まだあまり知られていないスポットと、ここでも感じたフランス人の生活の仕方、考え方を合わせてお伝えします。
さてさて、まずやって来たのは花の都パリ。
パリと言えば、ルーブル美術館、エッフェル塔、オペラ座…などなど、超有名な観光名所が溢れています…が。
今回は観光ではなく、「フランス人の生活をする」という目標を持ってやって来ました。
トゥールーズでもできるんだけど、あえて観光都市ですることがなんとなく贅沢だなと…
パン屋さんで買ったバゲットをかじりながら帰ったり、あえてスタバで休憩してみたり(意外と人気なのです笑)…
そんな中でも印象的だったのが、’La promenade plantée’「緑の散歩道」。と言っても、この時期ですから葉の緑はあまりありませんでした。
ゴミ箱の数が少々気になりますが、それは置いといて…
この散歩道は使わなくなった国鉄の高架を歩けるように改造したもので、12区のバスティーユ広場にある新オペラ座の裏手から、高架の後に続く公園を含めて4キロ!も続いています。
電車の高架を改造するなんて、さすが、古いものを上手に使い続けるフランス人ですよね。
逆にこれだけ綺麗な高架なら、再利用したくなるということでしょうか。
公園を歩きながら車を下に見て、さながら空中庭園にいるかのようでした。
高架下にはアトリエやブティックが並び、Viaduc des Arts「芸術の高架橋」と名付けられています。この散歩道はアパートを貫いていたり、公園を横切る橋になっていたりと、飽きずに歩くことができました。
そしてこの寒空の下、けっこうな数の人がお散歩をしています。
カップル、家族、友人などなど、年代も様々で、ジョギングをしている人も数えきれないぐらい見ました。まだ暖かかった9月にフランスに来て、お散歩やらピクニックやらというフランス人の習慣に驚いたことを思い出します。
ピクニックなんて、最後にしたのは小学生…?
でもこちらの人にとっては、休日はゆっくり過ごすのが普通で、お店もほとんど閉まる日曜日には特に、こんな光景が多く見られます。
この寒い季節にさすがにピクニックをしている人はいませんでしたが…。
そこで日本とフランスの労働環境を簡単に比較してみるとこのようになります。
左が労働時間、右が最低賃金です。
日本 40h/週 850円/時間
フランス 35h/週 1306.6円/時間 (9.6ユーロ/時間)
※日本の最低賃金は一例です。都道府県、業種によって差があります。
時間外労働なども考慮するとややこしくなるので、これだけで単純に考えると、フランスの方が働く時間は短く、たくさんお金がもらえるということになりますよね。 この余裕を持たせた働き方が、家族や友人とゆっくり過ごす休日を可能にしているのかと思うと、羨ましい限りです。
暖かくなったら花もたくさん咲くみたいなので、連日の観光に疲れたら、パリジャン気分でこんなところをお散歩してリフレッシュするのもいいかもしれませんね。
お次は、ウィンタースポーツとは全く縁もゆかりも無い南仏コートダジュールの街、ニースです!滞在中の最高気温はなんと19℃。
コートなんて邪魔なだけでした笑
ニースでは2月中旬から3月初めにかけて、大きなカーニバルが開催されます。
今回の目的はこのカーニバル。
そしてここでも、フランス人の表現の自由の精神を目撃することになりました。
このお祭りでは、巨大なハリボテの人形が次々と登場します。
言ってしまえば、ねぶた祭りのフランス版?
元はカトリックの行事ですが、今では宗教色はどこにもありません。
今年のテーマは「音楽の王様」。
テーマ通り、最初に登場したのは、ト音記号を頭に付けた王様。その後にも続々と人形の列が続きます。
さて、だんだんとお祭りが盛り上がって来た頃、ひと際大きな歓声が上がりました。
何かと思えば、次に入ってくる人形に向けたもの。
その人形というのも…オランド大統領とメルケル首相の後ろでプーチン大統領が何やらしています。
具体的に何が言いたいのかはよく分かりませんが、とりあず今の政治を揶揄するものでしょう。
これは本当に大丈夫なんだろうかと心配する私をよそに、まわりの観客は大盛り上がり。
DJのおじちゃんも、ここぞとばかりに「これこそ表現の自由だ!」と叫びまくり…
フランス人にとって、どんな場所も表現する場所であり、どんな時も表現するべき時なのだということを改めて感じました。
ISと対抗しているエジプトに大量に戦闘機を売ったりと、不安要素がまだある状況でも、彼らの精神に揺るぎはないようです。それでは次回こそ、トゥールーズの街を紹介します!
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
co-mediaで編集をしています。 フランス・トゥールーズに留学し、現在は都内の大学に通っています。 よろしくお願いします。