今回、TED(アメリカで年一回大規模なプレゼンテーションをする団体)のインスピレーションで溢れるプレゼンテーションの中から三分間で分かり易く簡潔にまとめられたプレイリスト、「TED in 3 minutes」を見ていきたいと思います。
TEDのプレゼンテーションは短いもので10分弱、長いもので数十分もプレゼンしているものが多数でした。しかし、この「TED in 3 minutes」では、たくさんのプレゼンターが各々のアイデアをたった3分で簡潔に、なおかつ分かり易くプレゼンしてくれています。3分間のプレゼンで、おもしろいほどたくさんの知識やアイデアを吸収することができます。私はいろんなプレイリストをたくさん見てきましたが、どれもとても興味深いですよ!
さて、本題に戻ります。今回はそんな3分間のプレゼン「TED in 3 minutes」からおすすめのプレゼンを紹介します。
その名も、「30日間、何か新しいことをしよう!」です。スピーカーはGoogleでエンジニアをしているマット・カッツ。なんとなく過ぎていく日常に退屈さを感じた彼は、今までやってみたい!と思っていたことすべてを30日間集中してやってみようと心に誓います。彼がこの「30日間チャレンジ」で経験したこと、学んだことは何だったのでしょうか?
今回は彼の言葉をそのまま翻訳しますので、ぜひぜひ会場で聞いている気分をお楽しみください。
マット・カッツ氏:数年前、私は日常生活がマンネリ化しているように感じ、自分の人生の過ごし方についてどうにも行き場のない感情を抱いていました。そこで、アメリカの偉大な思想家であるモーガン・スパーロックを見習い(彼が最初に30日間チャレンジ、というものを広めたので)、何か新しい事を30日間試してみることにしました。このアイデアは実はとてもシンプルなもので、「自分の人生でこんなことができたら良いのに!」といつも思っていたことを30日間に実行するのです。そして、実行してみて分かったことが、「30日間」という期間は、新しい習慣を身につけるにも、今までしていた(無駄な)習慣を消し去るにもちょうどいい期間だということです。
たしかに、この「30日間チャレンジ」をしたからといって月日が過ぎるのが遅くなるわけでもなく、いつものようにすぐに過ぎていきます。ただ、この30日間チャレンジをした30日間というのは、一日一日がとても思い出深いものでした。
この写真は私が30日間チャレンジの一環「毎日写真を撮る」というチャレンジで撮った一枚です。そして私はこの写真を見て、その日どこにいて、何をしていたかを正確に思い出すことができるのです。
そしてもう一つ気づいたことは、より熱心に30日間チャレンジに取り組んでいるうちに、自分に対しての自信がどんどんわいてきたということです。現に私は、30日間チャレンジを始める前は、ずっと机に座っているだけのコンピューターオタクでした。しかし30日間チャレンジをしていくうちに、会社まで楽しく自転車で通勤するような人間に変わりました。そして去年、アフリカで一番高いキリマンジャロ山に登頂しました。もし30日間チャレンジを始めていなければ、こんなに冒険心が芽生えることもなかったでしょう!
更に気づいたことは、人間本当に何かしたいことがあるなら、30日という期間の間になんでもできてしまうということです。
小説を書きたいと思ったことはありますか?毎年11月、何百、何千万という人々が「一か月という期間で50000字の小説を書く」というチャレンジに挑戦します。これを成し遂げるには、30日間毎日1667字書き続けることが必要です。そして、私はそれを成し遂げました。
ところでその秘訣というのが、「その日に書かなければいけない文字数に達するまで寝ない」ことです。睡眠が足りない!と感じるかもしれませんが、その代わり小説を書き終えることができます。
では、わたしがこのチャレンジで書いた小説は次のアメリカが誇る傑作小説になるでしょうか?まさか!たった一か月の間で書いたのですから!ひどい出来です。
しかし!残りの人生の間でもしTEDパーティでジョン・ホッジマンに会う事があれば、「私はコンピューターエンジニアです」と言わず、その代わりに「私は小説家なんです!」という事ができます。
(会場笑)(拍手)
そして、最後に言いたいことは、30日間チャレンジの中で、ずっとやり通せるような小さな変化をつけたときほど自分がそれを簡単により長く続けられることがわかりました。では逆に、大きくてクレイジーな変化をつけることに問題はあるのか?というとそういう訳ではありません。なんせ大きい変化をつけることはとっても楽しいことですからね。しかし、そういった変化はあまり長続きしないものです。私が砂糖を30日間摂取しなかったとき、31日目はこうなりました。
(会場笑)
そして、ここで私からあなたたちに質問があります。
何を待っているのですか? どこでなにをしようと「30日」という期間は同じように過ぎ去っていきます。それならば、人生でいつもやりたいやりたいと思っていたことに30日間挑戦するべきです!
ありがとうございました。
(拍手)
いかがでしたでしょうか?彼が言う通り、人生の中であれをしてみたい、これをしてみたい、ということはいつも浮かび上がってくるものです。それに、あの時ああいうことをしていればよかった、などと後悔することも多くありません。就職すると時間の制限もより厳しくなってくるでしょう、ならば時間がある学生生活にやりたいこと、やり残してきたことをすべてやってみるべきだと思いました。やってみたい、やろう、と思う事は簡単でも、30日間習慣としてなにか新しい事を行い続けることは難しいと思います。しかし彼の性格や精神面だけでなく人生が変わったことを踏まえると、私たちも挑戦してみる価値はあると思います。
あなたなら、30日チャレンジで何をしますか?
(スピーチ 終)
海外ドラマ・映画に影響されて15歳でアメリカ留学へ。現在大学では海外から来た生徒と一緒に授業を全て英語で受けています。最近はイベントで通訳をしたり、韓国語を勉強したりと忙しい日々を送っています!主に海外の記事を参考にオリジナル記事を作成していきたいと思います!