やっと着いた、、種子島。 二度の延期で、鹿児島での待機期間も延長。 空港近くでは、肩を落として帰っていく社会人や親子連れとたくさんすれ違いました。 学生でよかったー!!
ロケットの敵は主に電気と風です。今回の延期、1度目は「氷結層」という静電気を帯びた氷粒の雲のために、2度目は制限風速20.9m/sを上回る強風が予想されるため、でした。
ということで、 今からはやぶさ2の打ち上げを見に行ってきまーす!
今回H-ⅡAロケットで宇宙へ運ばれる衛星が「はやぶさ2」ですよね。 他にも、東大の超小型深宇宙探査機「PROCYON」や多摩美大の”芸術"衛星「ARTSAT」などが相乗りしています。 6年に及ぶ渡航で小惑星1999JU3に到着した後、試料を採取して地球に持ち帰るサンプルリターンを行うことになっています。 はやぶさシリーズのすごいところは、この「サンプルリターン」という観測方法にあります。 今まで望遠鏡や科学衛星で”遠目”の観測をすることしかできなかったものを、実際に”手にとって"調べることができるのはとても画期的なことですよね。 A⚪︎Bの握手会と似てますね!(違う) そして、前回うまく機能しなかった採集方法を進化させた新兵器「インパクタ」。小惑星表面に弾丸を撃ち込んで人工的に数m級のクレーターを開けることができる装置です。これにより風化した地表面よりもさらに”新鮮な”試料を採取できます。 次は目的地「小惑星1999JU3」のお話。 初号機はやぶさはS型(石質:Stone)の小惑星を目指したのに対して、今回はC型(炭素質:Carbon)の小惑星を調べる予定です。C型小惑星は比較的遠くにあるので、太陽の熱などによる変化の少ない始原的な天体です。なので生命の起源である有機物や水の故郷である含水性の鉱物が、壊れずによりたくさん存在していると考えられます。
さあ、打ち上げ10分前。 隣の人の話す声が上ずってきました。 公園内にアナウンスが聞こえ始めると 観客からも自然とカウントダウンが・・
3、2、1・・! どっしりと重量感のあるロケットは 大量の炎と白煙を噴射してゆっくりと上昇 背中から頭まで鳥肌がブワッと立ったのも束の間 ・・ッバリバリバリバリ! という地鳴りのような怒号が全身に響いてきます・・!
音が鳴り止むと一拍おいて ぅ、うおぉ、おーっ!と今度は後ろから拍手と歓声!
このあと、SRB-A(固体ロケットブースター)と本体の一段目が分離した後、衛星の周回軌道付近ではやぶさ2は分離されて、最初の周回軌道で一年を過ごします。 そして、2015年末にスイングバイで軌道を離れて小惑星にむかい、2018年の到着から地球に帰還するのは2020年末になります。
2020年・・ 自分はどこで何をしているんだろう。
高速船で島を離れる人みんなが そんな物思いにふける素敵な余韻に満ちていました。
宇宙開発のフロントで働くことを目指す大学生。小難しいことが好きです。でもわくわくすることはもっと好きです。