JICAに就職するという決断の大きなヒントはサッカーサークルで学んだ

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10881441_755424084547803_1786199055_n今回はJICAに就職される京都大学の大河原さんにインタビューさせて頂きました。なぜ彼がJICAに就職する事にしたのか。JICAとはどのような組織なのかに迫りました。

内定先:JICA(国際協力機構) はじめまして。京都大学法学部を2014年9月に卒業した、大河原誠也(おおかわら せいや)と申します。出身は埼玉県です。小さい頃からサッカーをしたり、自然公園で虫を追い掛けたり、外で遊んだりするのが大好きでした。高校は県立浦和高校という男子高で、爆発的なエネルギーあふれる行事の数々に心身ともに鍛えられました。修学旅行で訪れた京都という地に惹かれ、浪人を経て、京都大学を学びの場として選択し、今に至ります。

海外留学よりサークルで得たことが大きい

10884931_755420051214873_1507496574_nーー学生時代の大河原さんの活動についてお聞かせください。

いまは大学生活5年目になるのですが、最初の2年半はいわゆる普通の大学生の生活をしていました。勉強を中心に、サークルはサッカーとガイドボランティア、あとはバイトという生活です。 2年半続ける中で、サッカーサークルのキャプテンということもあり、長期休みの期間も練習を休めなかったんです。それでウズウズしてきて、大学生活後半の2年半は吹っ切れて、留学や海外ボランティアなど色々好きなことをして過ごしました。

ーー大学生活前半は具体的にはどういった活動をされていたのですか?

サッカーサークルで代表を務めていたのですが、「リーダーとは何だろう」とか、「チームって何だろう」とずっと考えていました。理念をみんなで考えて、リーダーとして具体的にみんなで何が出来るかを考えるのですが、僕のサッカーサークルは少し変わっていました。というのは、男子サッカーと女子フットサルのチームがあり色んな大学のメンバーがいて、所属だけみてもバラバラでした。サッカーを初めてするような女の子もいましたね。そういった様々なメンバーがそれぞれの想いを持ってサークルに集まっているわけです。その中で、「それぞれのメンバーがこのサークルで何を成し遂げていくのか」であったり、「そのためにリーダーとして自分には何ができるのか」という部分をじっくり考えて、できることをやり切るといった経験を1年間続けられたのは大きかったです。

ーー大学生活後半はどのようなものでしたか?

やったことを簡単に羅列していくと、WWOOFというネットワークを利用してオーストラリアのエコヴィレジに20日間ほど半自給自足で生活したり、インドネシア・ティモール島の友人を訪れ幼稚園で子どもたちと遊んできたり、京大生が自分の大学生活における活動や想い、そこからの学びなどを書きおこすリレーブログ形式のフェイスブックページ『京大わらしべ』〈現、京都わらしべ)を立ち上げたり。その後、スウェーデン・ウプサラ大学に半年間交換留学で行きました。帰って来てから国家総合職の試験勉強と就職活動をし、進路が決定してからは、地域という場で出会いを通じた遊びと学びの場づくりを行う『マチカドsozo館』の立ち上げとその活動、関西圏の"志"溢れる中小企業経営者・個人事業主と学生の交流から企てを生み実行まで導く”Credo Community”事業の企画運営に打ち込んでいます。

ーー大学生活後半のほうが前半よりも充実しているように感じたのですが、大河原さんにとってはどちらもいい経験だったのでしょうか?

どちらも良い経験だったと思っています。周りから見ると海外にいるほうがいい経験をしていると思われるかもしれませんが、でも僕はサッカーサークルから得られたことのほうが実感として大きいと感じています。JICAに入ることに決めたのも、サッカーサークルから学んだことが大きく影響しています。

ーーサッカーサークルでのどのような経験がJICAさんに行かれるきっかけとなったのでしょうか?

JICAの職員の方とお話しした内容なのですが、舞台があるとすると「役者さん」「お客さん」「台本を書く裏方」の方がいるじゃないですか。その裏方がJICAなんです。お客さんは住民の方々で、役者さんは開発コンサルタントと言われる方や民間企業、各専門家です。JICAは台本を書く、シナリオを書くといったことを行うのですが、まずはお客さんに満足してもらわないといけません。「現地の人たちにとって発展とは?」「本当の幸福とは?」を問い続けることがこれに当たります。そして他方、お客さんに満足してもらうための台本を書くには、役者さんの強みや得意なところを考えないといけないんです。「こういう風に起用しよう」とか「こういう絡ませ方をしよう」というように、強みを理解してそれを活かすのが重要で、役者さんとお客さんの両方を見ないといけないんです。ですからJICAは最高のシナリオを描くために、ニーズを拾ってきて、人と人を繋いで、プロジェクトをより良いものにしていくといった仕事をするポジションですね。色んな人との共同の中で、プロジェクトをコーディネートする立ち位置だと思います。そういった介在価値を体現できる存在でありたい、これが大きな志望理由です。

これは意外とサッカーと似ていると思います。サッカーはゴールを目指しますが多くの場合フォワードが点を取りますよね。様々なポジションがある中で、フォワードがゴールを取るためには、足元にパスを出したほうがいいとか、逆にスペースに出してあげた方がいいとか状況によって変わるじゃないですか。その時の試合の流れや選手の特徴まで理解していないと状況に応じたプレーはできないんです。僕はボランチというポジションだったので、パスを出しながら試合全体をコーディネートする役割を担っていました。そういった自分自身の立ち位置と、社会におけるJICAの役割が似ていると感じたんです。調整型のリーダーと言いますか、一人一人の色んな思いを汲んで考えるポジションですね。サークルですと、メンバーがそれぞれサークルに求めるものが異なっている中で、このサークルをどういうものにしていきたいかというゴールをメンバーと共に設定して、一緒に前進していくという形ですね。掲げた理念を実現したり、問題を解決したりといったプロセスの、プロセスメイカーあるいはコーディネーターといった役割が、JICAでの働き方にぴったり当てはまると思いました。サッカーサークルでは、女子大の子もいたので、メンバーによってサークルで求めるものの違いはもちろんありました。途上国というフィールドのなかで、現地の政府やNPO、住民という色んな方を巻き込むことのほうがより難しいことですが、サークルでの活動と似ていると感じています。だからこそ、色んな方を巻き込んでゴールを目指す仕事に魅力を感じました。

JICA(国際協力機構)とは?

10877884_755425127881032_598151626_nーーJICAさんがどういった取り組みをされているかを理解している学生の方は少ないと思うのですが、実際にはどういった活動をされているのですか?

内定者として把握している範囲でお答えしますが、マクロな視点で説明すると、外務省が保有しているODAという予算をプロジェクトベースで実施していく機関です。途上国と日本の架け橋になって、より現場に近いところで現地からニーズを掘り起こし、案件の形成から実施、管理までを担うところがJICAです。 JICAの組織の中には大きく、中東、アフリカ、アジアのような地域部と、地球環境や人間開発、社会基盤・平和構築、産業開発などという課題部があります。イメージしやすいところでは農業や土木や森林という分野もありますし、教育や街づくり、法律などもあります。 そのためのアプローチとして大きく①無償資金協力、②有償資金協力、③技術協力の3つを持っています。分かり易いのが無償資金協力で、一例としては学校を建てるという活動を無償で行っています。有償資金協力はお金を貸してリターンを得るようなものもあります。 そして技術協力というものもあります。土木の専門家や大学の教授を連れて、現地で開発をしたり、途上国から関係者を招いて日本で研修を受けてもらったりという活動ですね。

ーー世界的に知名度のあるJICAさんの活動が日本ではあまり知られていないという点についてどう思われますか?

これは聞いた話なのですが、東南アジアでは知っている日本語ベスト3にJICAが入ることもあるそうなんです。「ポケモン、そしてJICA」といった感じですね。でも実際にその事実はあまり知らないですよね。ただお金の出所って国民が払った税金じゃないですか。その税金で遠い国に援助しているということをまだまだ知っている人が少ないんです。日本が「海外のどんな国にどのような形で援助しているんだ」という事実をもっと知ってもらえれば日本のことをさらに誇りに思えますし、それがあって初めて国益と言えるのではないかと思っています。その「多くの人に知ってもらう」ための発信という課題にも取り組んでいきたいと考えています。

OB訪問が導いたJICAという選択

10884401_755421794548032_1660371952_nーー大河原さんは1年留年されていると思うのですが、ご自身にどういった影響がありましたか?

実は卒業しようと思えば出来たんです。積極的留年と自分では言っているのですが、幅を広げたかったと言いますか、海外という自分自身を表現しないと取り合ってもらえないような環境に身をおいて「自分が何ができるか」に向き合いたくて留年しました。その半年間があったおかげで、留学に行く前は「外資系企業とか無理でしょ」というメンタリティだったのですが、帰国してから「いけるっしょ」というポジティブなメンタリティに変わりました。また、目上の人と会う時に全然ビビらなくなったという成長もありますね。ですので、留年に関しては非常にポジティブに捉えています。 実は最近、5年生飲み会という形で、海外留学を経験したメンバーなどが集まる会があったんです。僕もそうなのですが、5年在学することを結果的にとてもポジティブに捉えています。みんな深みのある人たちが多くて、本当に楽しかったんです。 就活でも話の種になるんですよね。人事の方に「何年生?」と聞かれたときに、「5年生です。積極的留年です。」と答えると「なにそれ」と言われて話が進むんです(笑)。自分が自信を持って「こういうことに取り組みました!」と言えれば留年しても企業の方は気にしないと思います。もちろん、このようなことを許してくれた両親に感謝と恩返しはしたいと思っています。

ーー大河原さんの就職活動の流れについてお聞かせください。

企業に関しては一通り探っていました。ただ、大学に入学した頃から、国家公務員になろうかなと思っていたんです。杉原千畝(注)というユダヤ人にビザを発行した方に憧れていました。杉原さんの話を聞いて自分の信念に忠実に生きている人になりたいと感じてました。国家公務員試験を受けようと考えていたので、留学から6月に帰ってきて、12月に試験を受けて合格したんです。ただ、官庁訪問と呼ばれる最終面接の期間が始まるまでに時間が空いたので、良い意味で国家公務員になる自分を疑う時間ができました。そもそも国家公務員は幅広い選択肢のたった1つでしかないですし、ここでしかできないものは果たしてあるのかと疑いましたね。「自分がこの道に進む理由は何なのか」を突き詰めて考えたときに、あまりしっくりした答えが出てこなかったんです。そこから就活を始めて色んな企業を見ていきました。

ーー様々な企業を見られた中でなぜJICAさんに決められたのですか?

企業としてはベンチャー企業、商社、重電系メーカーを受けました。時間もありましたし、とにかく人と会おうと思っていました。受けた企業のOBさんは必ず3人とは会っていましたね。その中で必ず「今までの仕事で一番やりがいを感じていた瞬間」を聞いていました。その瞬間の映像みたいなものを共有したくて、何度も聞いていました。社員の方がやりがいを感じた瞬間に何をして、どういう仲間に囲まれていて、という具体的なことを知りたかったんです。そうすると皆さんエピソードの1つは絶対に持っていて、例えば商社の方は、「自分の取り組んだプロジェクトが新聞に載った瞬間」といった回答でした。他にも、JICAの方だと、「海外の現地に行って、とある住民にこういうことを言われたのが嬉しかった」と答える方が多かったです。様々な業界・職種の方に尋ねたときに、「ココだ!」とビビっとくる確率が高かったのがJICAでした。

ーーなぜ人と会うことを重視されていたのですか?

「人と会って決めた」という学生は多いとは思うのですが、決め手は人事の方だというパターンが多い気がします。人事の方も社員の一員ではありますが、会社の顔という側面があるので見せ方のプロなわけです。ですので、人事の方に好印象を持つのは当たり前なので、人事以外の社員さんの生の声を聞く事は重視していましたね。

自分のコンパスでキャリア選択を

10859859_755424781214400_318091222_nーー最後に学生読者の方に向けてメッセージをお願いします。

仕事を選ぶ前に自分のコンパスを見つけて欲しいと思います。自分の「ありたい姿」としっかり向き合って、自分が「こういう色だ」という部分をしっかり把握した上で、その物差しでキャリアを考えて欲しいです。就活をしていると、”社会に貢献したい”とか”グローバルに働く”とか”自己成長”といった言葉は頻繁に聞かれます。でもしっかり考えると「グローバルに働く」=「商社」ではないでしょと。一例ですが、大阪の小さなネジ工場でも、世界に向けて発信していますし、社会に貢献しているのはスタバの店員さんも一緒だと思うんです。ですから、社会に対してどんな分野でどれぐらいの規模で影響を与えたいのかという部分まで突き詰めて、噛み砕いて、自分のコンパスでキャリアを選択して欲しいと思います。大学生という時間は、「自分がどんなことにワクワクするか」「心震えるのはどんなときなのか」などを経験と内省のサイクルの中で探せる、極めて贅沢な時間だと思っています。

この記事を書いた学生ライター

Keiji Takahashi
Keiji Takahashi
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大学一年次よりスタートアップに興味を持ちアプリ開発/ベンチャーでのインターンシップを経験。 現在、学生の視野を広げるco-mediaとインターンシップから築く新しい就職の形InfrAを運営する株式会社Traimmuの代表。 サッカー観戦とジム通いが趣味。

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