フツーな私が国連で働くために~パキスタン人留学生と考えるマララ~

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留学してよかったと思うことのうちの2つに、 世界中から集まってきた優秀な学生とコネクションができることと、 普段の生活から離れることで、自分の思考とじっくり向き合えることがあります。 今日は、タリバーン幹部から送られたという、 “マララへの手紙”と私の友人のAbdul(読み方)を紹介したいと思います。板倉さん3-2

パキスタン人留学生のAbdul

私の学校の留学生は2種類います。

(1)自分でお金を払って留学している先進国からの留学生 (2)アメリカ政府から全額援助を受けて留学している途上国からの留学生

後者はミャンマー、コスタリカ、パキスタン、ウズベキスタン、ウクライナ、ラオス、パナマ、チュニジア…と様々な国々から留学生が集まっております。 彼らは厳しい選考をくぐりぬけ、エリートとして自分の国を背負ってきているわけです。 故に彼らはよく勉強します。

そんななかで、いつも大して勉強せずに私の勉強をせっせと邪魔してくる輩がいました。 Abdulというパキスタンからきた友人です。板倉さん3-1一見強面の彼ですが、中身はとってもおちゃめで優しく、年はこれでも22歳。 彼はこの年でNGOを2つ運営し、 コミュニティでの清掃プロジェクトを行うことで貧困層に職を提供したりしています。 彼も国連に行きたいということですぐに意気投合し、 気づいたら朝の5時まで語り合っていることもしばしばでした。

マララへの手紙

マララさんのノーベル平和賞受賞が決まったのはそんな時でした。 皆さんはマララ・ユスフザイさんをご存知でしょうか? 教育の権利を訴えたがためにタリバーンに命を狙われたパキスタンの女の子ですね。マララさん1(出典:http://www.huffingtonpost.jp/2014/12/10/nobel-lecture-by-malala-yousafzai_n_6302682.html)

しかし、Abdulによれば、 “パキスタンの人々の多くはマララのことをよく思っていない。” “マララは西欧のプロパガンダに使われているだけなんだ。” とのこと。 それはノーベル平和賞を最年少で受賞し、国の娘とまで言われたマララさんに、 あまりにも似つかわしくない言葉でした。 以下、タリバーンの幹部からマララさんに送られた手紙の一部を抜粋して紹介します。タリバン(出典:http://blogs.yahoo.co.jp/yoshimizushrine/63686529.html)

I want to draw your attention to an extract from the minute written by Sir T.B Macaulay to British parliament dated 2nd February 1835 about what type of education system is required in Indian sub-continent to replace the Muslim education system. He stated “We must at present do our best to form a class who may be interpreters between us and the millions whom we govern, –a class of persons Indian in blood and color, but English in tastes, inopinions, in morals and in intellect”

T.B.マコーリー(イギリスの歴史家・政治家)が1835年にイギリス議会に書いた書簡の抜粋を紹介しよう。 「我々はまず、我々と何百万もの被統治者を結ぶ階級を作らなければならない。インド人の血と肌を持ちながら、イギリスの趣向や思考、道徳と知識を持った階級を。」

This was and this is the plan and mission of this so called education system for which you are ready to die, for which UNO takes you to their office to produce more and more Asians in blood but English in taste, to produce more and more Africans in color but English in opinion, to produce more and more non English people but English in morale. This so called education made Obama, the mass murder, your ideal. isn’t it?

あなたが命がけで守ろうとしている教育システムというのがこれなのだ。国際機関があなたと共に、アジアの血を身体には流しながら頭だけイギリス人、アフリカ の肌だが考えだけイギリス人、イギリス人じゃないのに道徳だけイギリス人、そういった人々を次から次へ生み出そうとしている。これがオバマを、大量殺戮 を、あなたの理想を生んだ教育だというのでしょう?

You say a teacher, a pen and a book can change the world, yes I agree with, but which teacher which pen and which book?

あなたは教師とペンと本さえあれば世界を変えられると言った。私もそれには同意する。しかしどのような教師、どのようなペン、どのような本なのだ?

You have given the example that once a journalist asked a student that why a talib afraid of this education he replied a talib didn’t know what was in this book. The same I say to you and through you to whole world that why they afraid from the book of Allah because they don’t know what is in it.

あなたは、ジャーナリストが「なぜタリバーンはこの教育を恐れるのですか」と生徒に訊かれ、「本に何が書いてあるかを知らないからだ」と答えた例を挙げた。あなたと全世界に対して、なぜ彼らがアッラーの本を恐れるのかと言えばそれが何かを彼らは知らないからだ、と言っておく。

You have talk about justice and equality from the stage of and unjust institution, the place where you were standing uttering for justice and equality, all the nations are not equal there, only five wicked states have the veto power and rest of them are powerless, dozens of time when all the world untied against the Israel only one veto was enough to press the throat of justice.

あなたは不公平な国際機関のステージで正義と平等を求めた。あそこはたった5つの不正な国が拒否権を持ち、残りの国々は非力なのだ。周りの国がどんなにイスラエルに反対しようとも、1つの拒否権で正義の喉元を脅かすのだ。

The place you were speaking to the world is heading towards new world order, I want to know what is wrong the old world order? They want to establish global education, global economy, global army, global trade, global government and finally global religion. I want to know is there any space for the prophetic guidance in all above global plans? Is there any space for Islamic sharia or Islamic law to which UN call inhumane and barbaric?

あなたが世界に向けて語りかけている場所、そこは新世界秩序を目指すものだ。しかし旧世界秩序の何が間違っているというのだ?彼らはグローバルな教育、グローバルな経済、グローバルな軍隊、グローバルな貿易、グローバルな政府、そしてついにはグローバルな宗教まで作り上げようとしている。私が知りたいのは そこに預言的な導きの入り込む余地はあるのかということだ。国連が非人道的や残虐だと言ったイスラームの戒律、イスラームの法の入り込む場所があるのだろうか?

You say Malala day is not your day it is the day of every person who has raised voice for their rights, I ask you why such a day in not assigned to Rachel Corrie, only because the bulldozer was Israeli? Why such a day in not assigned to Affia Siddique because the buyers are Americans? Why such day is not assigned to Faizan and Faheem because the killer was Raymond Davis? Why such a day in not assigned to those 16 innocent afghan women and children who were shot dead by an American Robert Belas because he was not a talib.

あなたはマララデーが自分の日ではなく、権利の為に声をあげる全ての人々の日だと言った。しかしレイチェル・コリーにそのような日が割り当てられていないのは、(彼女が止めようとしてひき殺された)ブルドーザーがイスラエルのものだったからなのか?アーフィア・シディクの日がないのはアメリカ人が彼女を買ったからなのか?フェザンとファヒームの日がないのは彼らを殺したのがレイモンド・アレン・デイヴィス(CIAのエージェント)だからか?16人の罪なきアフガン女性と子供が死んだのにそんな日がないのは、撃ったのがタリバーンではなくアメリカ兵のロバートベラスだからなのか?

More than 300 innocent women and children have been killed in drones attacks but who cares because attackers are highly educated, non-violent, peaceful Americans.

300人以上の罪のない女や子供が無人機によって殺されているが、誰も気にはしない。攻撃するのが高度な教育を受け、非暴力的で平和的なアメリカ人だからだ。

”当たり前”ってなに?

この手紙を読んで痛烈に意識したのは、 “自分が今まで生きてきた世界は、新秩序の内側にある”ということでした。 戦後日本にて、GHQ主導の民主化、弱体化プログラムが行われて以来、 アメリカはずっと日本の良き友であり、日本の平和と発展はその上にこそ、アメリカの核の傘の下にこそ作り上げられてきました。

“しかしどのような教師、どのようなペン、どのような本なのだ?” その言葉は鋭く、胸に刺さります。 私は自分が受けてきた、そして今後も受けていくであろう西欧式の教育でしか、 教育という言葉を語れません。 そして恐ろしいことに、それひとつが教育だと信じて疑いませんでした。

私も、アッラーの本、つまりコーランは全く知りません。 知らないから恐れ、知らないままに恐怖を植えつけるプロパガンダのうちに、 ずっと生きてきたのでしょうか。 プロパガンダは大成功に帰し、 日本では、イスラムといえばテロや過激派のイメージが付きまとっています。 私は“そんな風に考えたくない”と、切に願いますが、 その願いは、私が“イスラム=過激”という価値観を刷り込まれて育ってきたことを、 私の中に確かにそういう考え方が存在することを逆説的に証明しているのでしょう。

イスラム教徒の友人ができて初めて知ったことですが、 彼らは“ありがとう”という言葉を使いません。 おなかすいちゃったー!というわたしに、自分の夕飯を半分さらっとわけてくれたその人に、 “ありがとう”とわたしが笑顔で答えると、とても不思議そうな顔をして、 “パキスタンでは普通ありがとうは言わない。友達とシェアするのは当たり前だから、 ありがとうっていうのは友達と思ってないのも同然。失礼にさえあたるんだ。”と。 (ちなみに彼も私の食べ物はマジで何も言わずに無断で食す。)

このエピソードが伝えることは、 何かを分け与えられたら、「ありがとう」という。 そんな”当たり前”のことですら、私たちにとっての”当たり前”でしかない、ということ。

私が21年間生きてきた世界は、どうやら想像以上に狭く、1つの価値観の元にしかないし、 世界には知らないことがたくさんあるのでしょう。 世の中はびっくりするくらい多様な価値観に満ちていて、 私が今当たり前と思っていることのほとんどは当たり前じゃないのでしょう。

決してテロを擁護するわけではありません。 しかし、あの手紙が伝えたかったのは、個性を殺し、世界を画一化しようとするグローバリズムと、 世界を翻弄しうる米国のダブルスタンダードへの警笛…いや、そんな生ぬるいものじゃない。 それは“悲鳴”に近いかもしれません。

次回予告

そんなわけで、どうしてもイスラム教の国に行ってみたい! (今までいったイスラム教国はタンザニアのザンジバル島ですが、 彼らはクラブで酒を飲みゴリゴリダンスしちゃう世俗化したムスリムであるため、) いまだかつて私は敬虔なイスラム教国家に行ったことがないわけです。板倉さん3-3 newnewnewnewというわけで、次回のComediaはパキスタン、イランから イスラム文化体験レポートをお送りします。わくわく!おったのしみに!ヽ(*´∀`)ノ

この記事を書いた学生ライター

Misato
Misato
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イギリスのダラム大学で平和構築の修士課程修了後、パレスチナで活動するNGOでインターンをしています。”フツーな私が国連職員になるために。ギャップイヤー編”連載中。 [email protected]<⁄a>

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