UCLA なう。~ネイティブアメリカンと「移民の国」アメリカ~

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日々が飛ぶように過ぎていきます、山崎です。アメリカのパーティーのことを書こうとしたのですが、サンクスギビングの連休に行ってきたグランドサークル(グランドキャニオンを含む、「アメリカのユタ州とアリゾナ州の州境にあるパウエル湖という巨大な人造湖を中心に、半径230km の円を描いた時、その円(サークル)の中に含まれるエリアの呼称。」(wikipedia より引用)と、UCLAで履修している授業で聞いたネイティブアメリカンの話をどうしても伝えたくなったので、パーティーの記事を見送ることにしました。

ということで今回はネイティブアメリカンと「移民の国」アメリカについて、グランドサークルの雄大な自然の写真を添えてお送りいたします。

グランドサークルと「インディアン居留地」

DSC_0472このスケールは写真に写る車の小ささからもわかると思います。この雄大な風景は、その美しさからアメリカの西部劇映画の舞台としても有名なモニュメントバレーです。これ約2億7千万年前の地層が見えているそうです。地球って凄いですよね。言葉では表現しきれません。(ボキャ貧)みなさんには一度来てほしいです。全てがちっぽけに思えてきます。(主にレポートとか試験とか)

山崎くん2-4モニュメントバレー名物ナバホタコ これのせいで太りました。

このモニュメントバレー周辺はナバホ族の居留地に「指定」されていて、多くのナバホ族がこの地域に住んでおり、ナバホ族の管轄の下、一般に公開するという形で観光地になっています。だからモニュメントバレー内では、ツアーバスの運ちゃんもナバホ族、商売上手なおばちゃんもナバホ族、馬に乗って記念撮影してくれる($5)ナイスガイな兄ちゃんもナバホ族という100%ナバホ族サービスになってます。こうして主に居留地では観光業で生計を立てているナバホ族ですが、居留地から出て普通に仕事している人も多く、家も昔の伝統的な家ではなく普通の一軒家を建てて暮らしています。このようにネイティブアメリカンの話というと、今となってはもう昔のことのように思うかもしれません。でもこの問題は今にも続く深刻な問題のひとつなのです。

ロサンゼルスも元はネイティブアメリカンの土地

山崎くん2-3(出典:http://tongvatribe.net/Home_Page.php)

これは文化人類学の授業と博物館学の授業で先生方が見せてくださった、ロサンゼルスにおけるネイティブアメリカンの村の位置を示した地図です。この地図は2008年に作成されたものです。僕はこれを授業で見たときに衝撃を受けました。UCLAなんてど真ん中じゃないですか。大学からバスで20分のところにある「ルート66の終着点」として有名なサンタモニカのビーチだって入っています。あのダウンタウンの、ハリウッドでも有名なロサンゼルスのイメージからあまりにかけ離れています。そう、アメリカはコロンブスによって発見されたのでもなく、フランス・スペインから割譲されてできたわけでもなく、そもそもネイティブアメリカンが住んでいたところを侵略して作った国であることを改めて授業で気づかせていただきました。そしてこのネイティブアメリカンと「移民の国」アメリカとの複雑な関係は今もいろいろな形で続いています。

ネイティブアメリカンvs博物館  「それは私の先祖の遺品です」

アメリカの博物館では、ネイティブアメリカンに関する展示が数多くあります。しかし、そうした展示品の多くが過去にネイティブアメリカンから剥奪没収されたものであるという歴史があります。こうした展示品は貴重な歴史的資料と言えるかもしれません。しかし、ネイティブアメリカンにとっては聖なるもの、先祖の遺骨、遺品であり、どうしても取り戻したいものでした。こうした問題に対して、「アメリカ先住民の墓地の保護と遺品の返還法」(NAGPRA)という法律が可決されましたが、可決される1990年まで(たった20年ちょっと前まで!)、この問題はそのままにされてきました。この法案が可決されてから、ネイティブアメリカンのそれぞれの部族との交渉の中で、返還されたものもあれば、条件付きで展示されているもの(主に保存と保護、そして返還してほしいときに返還してもらえることが条件の場合が多い)もあります。ただ依然としてこの法律も穴が多く、その穴を通して、部族の同意がないまま展示されているものも多数あり、まだこの問題は解決されていない現在進行形の問題です。

(ちなみにUCLA内にあるファウラー博物館は部族と密なコミュニケーションのうえ、条件付で借り受けているということです。)

「私はアメリカ人ではない、モハク族だ!」

他にも「領地」について、問題を抱えているという一面もあります。アメリカのニューヨーク州からカナダのケベックまでを「領地」としているモハク族がアメリカ・カナダのパスポートを拒否する抗議が現在も行われています。モハク族が自分たちの「領地」内を移動する中でアメリカとカナダの「国境」を越えるときがあります。そのときに手続きの中で「自分が何者か」証明しないと「国境」を越えられません。しかし、彼らは自分たちを「モハク族」だと認識していているわけです。そしてアメリカとカナダの国境を越えていても、彼らにとっては自分たちの「領地」内を移動しているだけです。つまり、国の中に国がある状態になってしまっているのです。

「自分たちが先に住んでいたところに、後から来たのはそちらではないか。」 「私はアメリカ人じゃなく、カナダ人でもなく、モハク族だ。」 「アメリカとカナダの間で決めた国境に何故わたしたちが従わないといけないのか。」

彼らはモハク族の国に住んでいます。「領地」が彼らのアイデンティティの一部になっています。 そのアイデンティティが脅かされている。そうしたことが現在進行形で、アメリカで起こっています。

日本では気づかなかったこと、共通点、そして世界の問題

だからといってネイティブアメリカンを全面的に支持するわけではありません。今年の8月、モハク族の領地からモハク族ではない者を立ち退かせようという動きがあり、モハク族ではない夫や妻がいるモハク族の住民が引き裂かれてしまう可能性が明らかになりました。これはどちらが正しい・間違っているというような単純な問題ではないようです。ただこうした問題について、日本で勉強する機会がなかっただけに、UCLAでこうした勉強ができて良かったと思いました。この問題は他人事ではなく、日本でも北海道大学に対するアイヌ民族の遺骨返還訴訟が大きな問題となっています。それにこれは日本やアメリカだけの話ではなく、ウイグル自治区やクルド人難民の問題など「国」と「アイデンティティ」、「主権」につながる大きなテーマです。こうしたことが、これからの世界の問題にどう影響してくるのか。。。

と、いつにも増して真面目な記事になってしまいました(笑) それでも、グランドサークルの雄大な風景は全てを包み込んでくれます← こうした「小さなこと」が平穏無事に解決するように、願いを込めて。山崎くん2-5

この記事を書いた学生ライター

Yuki Yamazaki
Yuki Yamazaki
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UCLAに交換留学で来ています。山崎です。 期末試験が終われば、夢の南米バックパックに旅立ちます・・・‼ 生きねば。 現地で僕が感じた事、経験した事を徒然なるままに更新していきます。

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