英語嫌いの理系男子が渡英した理由-vol.1-イギリス・ブライトンでの語学留学

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みなさん、初めまして!脇本和輝(わきもと かずき)と申します。この度、この場を借りてコラムを書く事になりました。 脇本1なんか気取った写真でごめんなさい。 写真に一人で写るのがあまり好きでなく、この写真を探すのにも少し苦労しました、、、先にお断りしておきますが、生まれも育ちも大阪なので、関西弁が出てしまっていましたら、ご容赦ください。

人生に対する倦怠感と焦り

今回は初回ということで、自己紹介から始めたいと思います。僕は京都大学工学部4年で、ただいま、イギリス・ブライトンという街に10ヶ月間の語学留学をしています。現時点(12月初旬)で7ヶ月半が過ぎ、残すところ2ヶ月あまりですが、できるだけ現地の生活を伝えていきたいと思います。

さて、このコラムをお読み頂いている方々は、留学に行ってみたい、もしくは少なくとも興味があるという方がほとんどでしょう。 僕は小中高と公立の学校に通い、旅行以外で海外で過ごした経験もなく、ブライトンに来るまでは英語との関わりなど、受験勉強を除いてほとんどありませんでした。さらに僕の大学での専攻は、資源工学と呼ばれる学問で、特に英語の必要性があるわけでもなく、はっきり言って英語なんて嫌いでした。そんな僕が10ヶ月という長期間とそれに伴う莫大な額のお金を払って、語学留学という結論に至った経緯を簡単にお話ししたいと思います。

きっかけは至ってシンプルでした。大学1年生時のバイト先で出会った先輩が、留学経験のある方で、度々留学中に起こった出来事を語ってくれたのです。そして感化された僕はふと気づいたのです。なんか人生おもしろくないなと。もちろん、中学・高校時代に打ち込んだ部活(野球部)での思い出はかけがえのないものですし、友達にも恵まれ、良き恩師にも巡り合い、客観的に見てもとても良い人生を送ってきたのではとは思うのですが、何か、それが何なのかわからないけれど、何かが足りないと感じていたのです。そんな時に聞いた、先輩の話はとてつもなく刺激的で、魅力的なものでした。

こんな感じで、新しい世界を見たいという衝動から、自分自身の留学を考え始めました。ひとくくりに留学といえど、交換留学や、語学留学、大学院留学、インターンシップなど様々な形の留学があるわけで、どれがベストな選択なんかなーとだらだらと考えているうちに、1年あまりが過ぎてしまいました。そうです、とてつもない怠け者です。危機感を感じた3年生の前期に、ようやく本腰を入れて考え始め(遅い)、そしてようやく気づいたのです。英語なんてちゃんと勉強したことないぞと(遅い)。交換留学?大学院留学?インターンシップ?英語喋れなきゃ無理ですよね?大学卒業までに留学に行きたいけど、今さら大学の勉強と同時に英語の勉強する時間なんか取れないよね?という感じで、僕に残された道は、、、そう語学留学です。笑

「なんてはちゃめちゃな理由なんだ!参考にならない!」と思った方、まだ読むのを止めるのは早いですよ。日本に生まれ育ち、典型的な日本の教育を受けた人が、英語を喋れるようになるわけがないのです。英語が喋れるようになりたいなら、英語圏の国に身を置き、英語でのコミュニケーションを24時間強いられることが、一番手っ取り早く、効率的であることに異論はないでしょう。それにしても、圧倒的に英語での会話経験が不足している多くの日本人にとって、海外の大学への留学やインターンシップは、とてもハードルが高いですよね。英語のみに集中できる語学留学は、とても効率的で充実した濃い時間だなあと肌で感じる毎日です。

脇本4さて、ここからは特に理系学生の方々に、是非読んで頂きたい部分です。イギリスを始め、ヨーロッパ諸国を旅しましたが、日本ほどテクノロジーが発達した国はありません。そして、たくさんの他国からの留学生が口にする日本のイメージが、寿司(ヨーロッパのどこにいっても寿司レストランなるものがあります)、そしてテクノロジーなのです。これは誇るべき事実で、僕は日本の素晴らしい技術を世界に広げたい、としばしば感じることがあります。しかし問題があります。日本人の多くが日本語しか喋れないことです。欧米先進国では、多くの人が英語を流暢に話せるのに、日本ではトップクラスの研究者でさえ、英語を喋れないことがあります。英語でのコミュニケーションが原因で、世界中の人々の暮らしを大きく変えるような発明や発見が妨げられているかもしれないと考えると、とても残念ですね。そういう訳で、「学生の意識の”ボトムアップ”」という、Co-mediaの理念に深く賛同し、ここでのコラム執筆に至りました。

慢性的な劣等感

僕が通う語学学校では、ヨーロッパフレームワークなるシステムに基づき、英語の習得度合いに応じてA1,A2,B1,B2,C1,C2のいずれかのクラスに配属されます。C2が最上級レベルです。語学学校に通う多くの日本人が苦しむ問題が、スピーキングとリスニングですね。文法については学校でみっちりと教え込まれているので、テストでいい点数が取れてしまうがために実際のレベルよりかなり高いレベルからスタートしてしまうというケースがしばしば見受けられます。僕もその一人でした。学校初日、クラスメイトの英語力に圧倒され、以後慢性的な劣等感を感じることになりました。笑 クラスの内容についていくのに精一杯で、毎日刺激を感じながらも、とても落ち込んでいた留学初期が、すでに懐かしく思えます。

ところで、ケンブリッジ検定なるものを聞いたことがあるでしょうか?実はこれ、TOEFL, TOEIC, IELTSなど種々の英語の試験よりも権威のある、ヨーロッパで最も有名な英語の検定なんです。なんでやねんって言う、大阪人の典型的なツッコミを入れたくなるほど、日本での認知度は低いですね。今僕は、ケンブリッジ検定の一種である、Cambridge Advanced Englishの合格を目指して、志を同じくするクラスメイトと共に英語の習得に励んでいます。実はこのクラスは試験対策用の特別クラスで、前述のA1~C2のレベルに基づく一般コースとは別物です。ちなみにこのクラスのレベルはC1クラスのレベルと同等と考えられています。このクラス内で行うことは、基本的に試験対策のみですが、授業を通して新たな成句、熟語等学ぶことは山ほどあります。クラスの半数以上が今週末にテストを受ける(僕はしばらく後に受けます)ということで、先週から模擬試験をこなす毎日です。一般コースでは、より広範囲なトピック(ビジネス、環境問題等)をカバーしつつ、英語を学んでいきます。

リゾート地、ブライトン

さて、ブライトンってどこやねん!と思ってる方もいらっしゃるかと思います。笑 ブライトンは、ロンドンやケンブリッジ、オックスフォードなどの名だたる都市に比べれば、日本での著名度は圧倒的に低いですが、イギリスでは言わずと知れたリゾート地なのです。夏にはイギリス国内外から多くの観光客が集まり、とたんに賑やかになります。 脇本2これがブライトンの代名詞、ビーチとBrighton Pierです。夏には、このように天気がいい日が多く、日照時間も長く、気温もそれほど高くないので、ビーチで日光浴をしたり、BBQをしたりと、ブライトンを満喫するのにもってこいの季節です。夏が終わると、、、ご存知の通りイギリスは悪天候で有名ですよね。あんなにも美しかったブライトンは、どんよりと雲で覆われ、強風と突然の雨に頻繁に見舞われることになるのです。ああ、夏が恋しい。そんなわけで、ブライトンに来られる予定のある方は、可能であれば、夏を選ぶことを推奨します。

さて、ブライトンはビーチ以外にもある理由でも有名です。ブライトンはゲイ・レズビアンの街なんです。とは言っても住んでる人の大半は普通の人。1年に1回、イギリス中のゲイ・レズビアンがブライトンに集まって、パレードを行うのです。日本ではありえない光景ですよね。でもなんで?日本ももっと自由になって良いと思うんです。ブライトンに来てから、ゲイの友達もできました。彼らは、ゲイであること、自分自身でいることに誇りを持っています。誰よりも優しくて、心が広い。そう言っても過言ではないかと思います。自分自身が多少”普通”とは異なることを自ら表明し、その事実を受け入れてもらえるよう願い、反面、他者の”違い”を進んで受け入れている。僕はそんな風に感じます。こんなことは日本で考えもしませんでした。多くの先進国で、ゲイ・レズビアンはアイデンティティとして認められていますが、日本では全くですね。先進国の中で、日本は性差別の観点から見て、ほぼ最下位。日本の外に出て、日本を見ることでその問題に気付くこともできるのです。留学をすることで、得られるのは、決して語学力だけではありません。新たな考え方、ものの見方。これが僕の求めていたものなのかなーと思ったりします。「常識を疑う」というCo-mediaのコンセプトに合ってますね。 脇本 5さて、初回はこれで終わりです。英語嫌いの理系男子が渡英した理由 -vol.1- いかがでしたか?次回はイギリス留学のメリットの一つである、ヨーロッパ旅行についてお話ししたいと思います。

この記事を書いた学生ライター

K.Wakimoto
K.Wakimoto
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京都大学工学部4年生の脇本和輝(わきもとかずき)です。 イギリス・ブライトンでの語学留学についての体験記を執筆することになりました。 どうぞよろしくお願いします。気軽に読んで下さいね。

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