【対談】東南アジアに行け!(海外インターンのリアル)

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この記事ではco-mediaで活動する現役大学生二人が対談形式で「東南アジアでのインターンってどんな感じ?」ということをお伝えしていきます。ベトナムへ行った成川さんとマレーシアへ行った岡田さんそれぞれの視点から東南アジアでの就業体験について教えていただきました。

まずは二人のプロフィールから。

成川航斗

北海道大学文学部3年生。co-mediaにて編集者・ライターとして活動。ベトナム・ホーチミンの物流会社にてインターンを行った。

こちらの記事(【波乱に住む】ベトナム・ホーチミンでのインターンシップを経て)も併せてお読みください

岡田元

金沢大学医学類2年生(休学中)。co-mediaを運営する株式会社フューシャスの代表取締役。マレーシア・クアラルンプールの診療所にてインターンを行った。


なぜ二人は東南アジアを選んだのか?

岡田:本日はよろしくお願いします!同じメディアでライターやったり編集したりしている2人が東南アジアの別々の国でインターンしてたなんて、奇遇だなって思ってます。

成川:そうですねぇ、お互い出身も来歴も全く違うし普段は医学だったり、文学だったり、全然別のことをやってるわけですよね。それに、実はまだ対面でお会いしたことすらない。オンライン時代の恩恵なのか弊害なのか...笑

さて、そんな2人でもやはり文章を書く・インターンをするといった共通点はあるわけで、今回おもしろい対談の機会が舞いこんできて大変嬉しいですね。というわけで今回はよろしくお願いします。

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↑ 滞在していたクアラルンプールの街並み(岡田)


岡田:よろしくお願いします!では早速本題に入っていこうと思うのですが、まずはお互いインターンでどんな業務をしていたかをシェアしていきましょうか。

自分はクアラルンプール(KL)市内のブキッ・ビンタン(Bukit Bintang)っていう繁華街にあるクリニックでインターンをしていました。いわばKLの渋谷ってとこですかね。やっていた仕事としては、主に受付の手伝いと院内処方の薬詰めをやっていました。英語が喋れる患者さんの対応などを行えたのですが、半分以上の会話がマレー語で行われるため、てんやわんやな部分も多かったです。成川さんのインターンはどんな具合でしたか?

成川:僕はホーチミンに1か月滞在して、奇遇すぎるんですけど同じビンタン(Binh Thanh)という地名のところで物流の仕事をしていました。うーん、サービス業チックという点では岡田さんの所と少し似通っているのかもしれないなと思います。業務内容はほんといろいろあって、オフィスで事務作業とか座学みたいな「いわゆるインターンシップ」のイメージ通りの仕事もあるんですが、倉庫での検品・出荷作業とか、現地店舗の営業とか、港の視察みたいなのもさせてもらいましたね。ベトナム人社員の方々からもいろいろ教えてもらって、美味しい飯屋なんかも聞いたりして。

ただ別に、特別物流に造詣が深いとか、ベトナムに行ってみたいから、とかではなくて。全部が未知の体験でした。動機が薄っぺらいゆえの新鮮さ、みたいな。岡田さんは、どういう経緯で働くことにしたんですか?

岡田:私は元々留学や海外インターンには興味があったのですが、成川さんと同じく、どこの国にしよう?と悩んでいるところでした。たまたま大学からのお知らせメールで「マレーシアの短期インターンシッププログラム」というのが回ってきたんですよね。

自分が今回参加したのは、ベルジャヤ大学というマレーシアの財閥系の大学が開催している、2週間の英語プログラム+2週間のインターンっていうコースです。ベルジャヤグループ自体がホテル・飲食店を中心に色々なビジネスを持っているので、ほとんどの学生はホテルやレストランのスタッフのインターンを行っているそうです。異国の地で就業体験が積め、かつ英語力も伸ばせる(ホテルなどでは英語が使われることが多い)というとても魅力的なプログラムなので、東南アジアに興味ある学生にとってはおすすめです。

私の場合、大学の担当者に対して「病院や医療関係の会社でインターンしたい」という希望を最初から出していたのもあり、大学から近い場所にあるクリニックにてインターンをさせていただくことになりました。医療関係を希望した理由としては、日本の医療との違いを内部の人間として見てみたかったから、というのがあります。

成川:岡田さんみたいな医学生はあちらも重宝したでしょうね。それに英語も良くできるから、即戦力じゃないですか笑 充実していたようでなによりです。

あとインターンについても何かひと言あったんだけど、えっと......。そうそう、「大学からのお知らせって(影響力が)強いよね」って言いたかったんだった。というのも、僕も大学でインターンに参加したんで、その意味でも親近感がありますね。僕の場合夏の集中講義としていろんな提携先・業種で働くプログラムで、じゃあそこにとりあえず乗っかっとこうかと。

ただ、ニュージーランドとかアメリカとか、英語も通じるし食べものもそんなに大きく変わらないとこで働いてもなぁという思いはあった。やっぱりよく分かんねえ言葉と暮らしぶりのとこの方が勉強になるじゃないですか笑

岡田:大学からのお知らせってバカにならない影響力ありますよね。お昼休みの時のちょっとした説明会で「ここ面白そうじゃん!」って思ったことをきっかけに留学した友達もいました。

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↑左 = 展示会で営業活動をする 右 =社員さんに教わりながらの倉庫作業(成川)


インターンって実際どんな感じ?

岡田:じゃあ次の話題行きましょうか。インターンしてる時の1日のスケジュールってどんな感じでした?

成川:これがけっこう変動的で。8時~17時という大枠だけあってあとは日による、みたいな。業務が何もなくて4時間空き時間とかの日もたまにありました。ただ、僕はインターンと関係なくインタビュー調査してたので逆にありがたかったですね。時間の許す限り予定を詰めまくる。これが肝腎とばかりにやっていました。あれ、そう考えると大学でやってることと変わらないような...笑

岡田:すごいですね!インターン以外のインタビュー調査の話も別企画で聞きたいです(笑)

自分の場合は、結構ゆるかったです笑

始業は朝10時、看護師さんは10時15分、お医者さんは10時半くらいに出勤してくることもあり、あまり時間に厳しいという感じはなかったです。お昼休憩が1時間あり、16時か17時くらいに「お疲れ様、患者さんもうあんまり来ないから帰っていいよ」と言われる具合でした。

成川:なるほどね、確かにそういう風潮ありますよね。特にローカル企業。僕のところは外資系ならではのタイトさでしたね。ただ、定時になるとみーんなぞろぞろ大挙して帰ってたのが印象的です。「定時」という言葉の意味を考えなおすことになりましたね。

岡田:もうひとつ面白い体験だったのですが、私が働いていた時期はちょうどラマダン(イスラム教徒の方々が日中断食する時期)だったので、一緒に働いている人と昼ごはんを食べず、ぼっち飯をしていました。一緒に働くことの多かった看護師さん・薬剤師さんがみんなイスラム教徒だったためなんですけれども、日本では実感することがない「食のルール」について考えさせられた経験でした。

成川:そういう違いをまざまざと見せつけてくれるのはありがたいですよね。さっきの例にもつながるけど、やっぱりわざわざ衣食住すべてがまったく違うところに行って、はじめて触れる文化とか慣習にびっくりできるというのは貴重ですよね。インターネット上ではどうしても見えてこないものですから。

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↑ マレーシアで食べた鴨料理(岡田)


言語の壁はやっぱりある

成川:ただ、困ることももちろんありますよね。たとえば、僕は言語の壁をめっちゃ感じて。特に覚えているのは、滞在先の管理の人が英語を話せなかったことですね。

滞在中に部屋のクーラーが壊れてうんともすんとも言わなくなっちゃったからホストを呼んだんです。そうしたら部屋を変えてくれるとなったのだけれど、これがまったく理解できない。10分ほど問答してようやく打ち解けておわびにビールまでもらっちゃったから良かったのだけど(笑)、英語が通じない難しさに直面しました。そんなふうに、だいたい半分弱の人が英語はカタコトみたいな感じだったのが辛くもありおもしろくもあり...。

岡田さんも、インターン中にマレー語がネックになる機会とかありましたか?

岡田:業務中に時々ありましたね。職場の人たちは英語が堪能だったのですが、患者さんとの会話が全部マレー語だったので、知っている単語の内容しかわからなかったです。

マレーシアは、医師、看護師、薬剤師などの教育はほとんど英語で行われているらしく、処方箋、薬の表記、書類系も全て英語で書かれていました。薬の説明をする際に「英語かマレー語どっちがいい?」と看護師さんが聞くと、大体の患者さんは「マレー語で」と答えていたのは印象的でした。

マレーシアは多民族国家で、マレー系、中華系、インド系など様々な人種の人々が暮らしています。日常会話(お店や病院など)はマレー語、難しい内容(アカデミックな内容など)は英語というような使い分けをする人が自分の周りでは多かった印象です。

成川:なるほど、多民族ならではの言語差、おもしろいですね。

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↑ 新しい部屋でハイネケンをもらう(成川)


この経験を積んで良かったこと・学んだこと

岡田:では最後に東南アジアでインターンして良かったことについてシェアしていきたいと思います。成川さん的にはどういう点がよかったと思いますか?

成川:まず、再三になるんですけれど全然違う環境に身を置いてみる、という経験が得られた点ですよね。僕は今の専攻が人類学なのでフィールドワークとしても極めてありがたかったです。人類学の世界に「あたりまえを問い直す」という一家言もありますし、良い経験でした。

あとは、政治・経済に意識が向くところかなぁ。他にもいっぱいあると思うけど、海外で働くことの万人共通の学びというとやはりこれかなと。いざ働くにしてもビザとか、労働時間とか、賃金とか、いっぱい考えることがありますよね。そしてそれはその国の政治的な立ち位置とか、国際情勢を反映しているんですよね。

例えば、ベトナムは最低賃金が300円とかなんですけど日本だと1,000円とかですよね。同じ仕事をしてもそうなる。いっぽうで物価を考えると、意外に安くない。安い安いと聞いていたのに、おしなべて日本の2割引くらいのイメージでした。こういったところに目を向けるとやっぱり暮らしやすい国・暮らしづらい国がかっちりとあるわけですよね。会社とかに勤めて働きだす前にこういう現実を知れたのは大きいですね。

岡田:なるほど、確かにそれは大きな発見ですよね。自分は、「海外に飛び出すことで生まれ育った日本を客観視できる」ということが利点だと思います。この話はインターンだけじゃなく留学や海外旅行にも共通して言えます。

例えば、自分は今回の経験を通じて、日本の医療制度がこんなにユニークなものだったんだ、ということに気づくことができました。

例えば、国民皆保険制度です。日本では原則として公的な保険に国民全員が入っています。しかし、マレーシアではそのような制度はなく、自分の働いていたクリニックでは、勤務先が契約する福利厚生プラットフォーム(Mednefitsなど)を利用して支払う人が多かったです。また、医療費も病院によってまちまちで、政府系の病院は安いけど民間病院は自費診療で高い、けれども政府系の病院は混み方がえげつないなど、日本では体感することのない制度上の違いを教えられました。

社会経験も浅い今は制度についてとやかく意見はできませんが、今後医療人になる上で諸外国との違いと、日本の制度の良い面悪い面を認識する力は必要になってくるのかな、と思っています。

成川:うんうん、やっぱり自分の専門と結びついちゃいますよね。僕は教育学も触っているので、ベトナムの教育課程や法整備のことを調べました。仕事とも調査ともまったく関係ないのに笑

ともかく、東南アジアに限らず、他の国で働いてみるとめっちゃいろんなことに気づかされますよね。現地就職とまで行かずとも、ワーホリでも、駐在でも、時間とお金と能力が許すならばちょいちょいチャレンジすると良いですよね。なんかエラそうな言い草になったな笑

岡田:話のネタは尽きませんが、尺の都合もあるのでこの辺で締めましょうか。また読者の方から意見・感想なんかもいただけたら良いですよね。それこそ僕たちよりも経験のある方もいるだろうし。

というわけで、本日はありがとうございました。また引き続きよろしくお願いします!

成川:ありがとうございました!また話しましょう!

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↑果物は激安だが、ドラゴンフルーツの相場はさすがに分からない(成川)


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↑ マラッカ海峡を臨む(岡田)


公開日:2024-04-14

この記事を書いた学生ライター

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