安易なパパ活が、将来の夢を奪う可能性がある。経験者が伝えたい、SNSに書かれていない本当のこと

Infraプログラミング講座
はてなブックマークでシェアする

「始める前に知るべきことがあった」「お金以外は何も得られなかった」

そう語るいちごちゃんは、毎日10人以上の女子高生・女子大生から、パパ活を始めたいというメッセージを受け取っている。

パパ活は、今やドラマ化もされ、多くの漫画アプリでもその実情が描かれている。しかし、漫画のパパ活は全てを映し出しているのだろうか。

「お金を稼げる・時間の束縛がない」ことしか知らないまま、若さを武器にして稼ぐ仕事を、17歳にして始めたいちごちゃん。

将来のビジョンを描く前に、興味本位で入ってしまった世界について、メディアで取り上げられ続けることで絶えず興味を引き続ける「パパ活」について、伺った。

「満足した生活を送っている今があっても、知っていたら始めていなかった」と彼女が繰り返しいうそのワケに、目を向けてみる。


17歳で夜職デビュー、20歳のいま思うこと


ーー今回は、取材を受けてくださってありがとうございます。まずはじめに、この取材を受けてくれた理由をお聞きしたいです。


いちごちゃん:取材に応じることで、かつての私が知っておくべきだったリアルな側面を、実体験を伴って伝えられると思ったからです。

私は、いわゆる“夜職”を17歳で始めました。その頃は、夜職のいい面しか見えていませんでしたが、仕事を始めてから3年が経った今、始める前にもっと知っておくべきことがあったと思っています。

また、今「パパ活」という言葉が世に知れ渡ったことで、私が夜職を始めた当時よりも、さらに夜職やパパ活に触れる子が増えています。いいことばかりではないこの世界について、当事者としての声を届けたいです。


ーーありがとうございます。いい面しか知らない…とはどのようなことなのでしょうか。


いちごちゃん:お金を稼げること、時間の縛りがないこと、楽しそう……とかですね。実際に仕事を始めてみると、たしかに、SNSで知った、お金が持てること・物が持てることは予想通りでした。しかし、SNSでは知ることのできない「気持ちの部分」は想像と全く違っていました。

SNSでは楽しそうに見えていても、心のうちは楽しくなかったんです。夜職を始める以前、時給制のアルバイトをしていたことがあります。当時を思い返すと、アルバイトで努力して買った服にはとても思い入れがありました。しかし、若さや女性であることを武器にして手に入れた服に対する思い入れは、前者には及びませんでした。これは夜職が悪いと言いたいのではなく、あくまでも私個人の価値観です。

今の生活には満足していますが、それでも時間を戻すことができるのなら、この生活は選びません。この世界を知ってしまったことで、多くを失ったからです。


コンテンツ化により民主化するパパ活


ーーパパ活が世に知れ渡っている、と言っていましたね。たしかに、ドラマになったり漫画になったりしているのを見かけます。


いちごちゃん:コンテンツとして取り上げられた結果、パパ活を始める女の子がとても増えました。漫画やドラマで目にすることが多くなった分、抵抗がなくなってきたのかもしれないです。大学時代の同級生からパパ活に関する質問をされたり、全く知らない子からも毎日のように質問がきます。

パパ活は、キャバクラのようにノルマ・シフトを考えなくていいですし、ドラマのイメージなどの影響でクリーンなイメージを持っている子が多いです。クリーンというのは、同じくお金を稼げる印象がある風俗やキャバクラと異なり、お酒を飲む必要がなかったり、社会的地位を気にしたりする必要がなかったりといったことです。しかし、パパ活を始めた後のことを考えると、クリーンとは言い難いと思います。


ーーメディアはパパ活の全てを映し出していないということでしょうか。


いちごちゃん:私は、キャバクラや風俗が、お金の沼にハマる可能性があるという意味で危険だと思っています。お金を手にすることで、金銭感覚が狂い始め、普通に働いて得る金額で生活することを考えられなくなってしまうのです。一度この沼にハマってしまうと、抜けることは容易ではありません。

しかし、実はパパ活も同じ危険性を持っているのです。にもかかわらず、漫画やテレビでその危険性について描かれていることはほとんどありません。

だから、パパと2〜3時間ご飯を食べてお小遣いをもらえる、楽してお金を稼ぐことができるが社会的にも知られているから安全、などの良い面しか知らない子が多いのが実情です。


「デートと同じ」と一度だけ、ギャンブルと変わらない危険性。


ーー社会的に知られ、クリーンなイメージがあることで興味持つことはわかるのですが、なぜ実際に手を出す子が増えているのでしょうか。


いちごちゃん:私の周りには、“デート”のような感覚でパパ活を始め、そのまま続けてしまっている、という子が多くいます。おそらく、“仕事”という意識がないので、始めやすく、またそのまま続けてしまうのだと思います。


ーーなぜ、“デート”であることがパパ活を始めやすく、また続けることになるのでしょうか。


いちごちゃん:仕事は、雇用契約を結び、決まった時間に出勤して退勤します。職業というラベルが貼られ、時間束縛があります。なので、キャバクラや風俗は仕事になります。

一方、パパ活は、雇用契約も結ぶことなく、自分の都合の良い時かつ相手の都合の良い時に会うことになります。いわば、“デート”なのです。

パパと2〜3時間ご飯を食べただけでお金(最初は1万円くらい)をもらえることに楽さを感じると、仕事ではないのにもかかわらず、時給でやっているアルバイトと比較し始めてしまうのです。

そして、パパ活を仕事ではなくデートと把握するようになると、次は同年代の男の子とデートをしたときと比較するようになります。

暇つぶしとして飲みに行って、割り勘になるなら、パパと美味しいご飯を食べて、一銭も払わず、お小遣いももらえる方が魅力的に思えてしまうのです。


ーーお金を稼ぐ効率ばかりに目がいってしまうんですね。


いちごちゃん:そうなんです。普段やっているような時給制のアルバイトと比較して、パパ活の方が効率が良いという理由で、時給制のアルバイトをやめてしまう子も少なくありません。


ーー実際体験したことがない自分からすると、金銭感覚が狂う感じが全くわからないのですが、中毒のような危険性がパパ活にもあるのですね。


いちごちゃん:そうですね。目標や目的がない場合が特に危ないです。もはや、ギャンブルと同じ感覚だと思います。最初の報酬は1万円くらいなのですが、何度か会っていくうちに金額も上がっていきます。

目的がないと、もっといける…もっといける…と、後にもらえる金額に期待して抜けられなくなってしまうんです。ギャンブルも、やり始めるとさらにお金を稼ごうと止められなくなりますよね。


パパ活相談に乗って考えた、パパ活のリテラシー


ーー最初の1万円だったら、時給で働いて稼げる程度の額だからまだ取り返しがつきそうです。しかし、報酬がうん十万まで額が上がったら、引き返せない気がしますね…。


いちごちゃん:欲しいものや、やりたいことがあって、それを目的にパパ活をしているのであれば、自分の意思で止めることもできるでしょう。

一方、興味本位で始めた場合は、止める理由がいつまでたっても見つかりません。私もその一人なのですが、やめる理由も見つからないだけでなく、やがて何のためにやっているのかも分からなくなってしまう。


ーー「興味本位でパパ活をやってみよう」と考えている人に声をかけるとしたら、なんと声をかけますか。


いちごちゃん:「パパ活を始めたからといって、将来の目標や夢を変えることはしないで」と伝えたいです。

パパ活を始める前に、こういうところに就職したいだとか、将来はこうなりたいといったことを決めておいて、それがブレない自信があるのであれば、「大学生活中の出来事」として終わらせられる。

しかし、お金が稼げることが理由で流れてしまうと、自分の人生が歪んでしまう可能性もある。それが悪いこととは言いませんが、目標や夢を忘れ、パパ活や夜職の一本で生活をしていくという選択をしてしまうかも知れません。

この選択肢に絞ってしまうと、若い女の子を強みにお金をもらっている以上、仕事の寿命を考えながら生きていくことになります。

こう願っていても、始める子は何を言おうと始めるのですが、決心がつかずモヤモヤしているのなら、自分に問いかけてほしいです。

「どうして、そんなにお金が欲しいの?」「そこまでして欲しいものって何?」——。

最初にパパ活を始めたときに高額を手にすることはごく稀です。通常1万円くらいです。それでも、時給換算すれば、アルバイトよりは良い額をもらえていることになります。しかし、その1万円という額はほんの少しバイトの時間を増やしたら、稼げる額でもあります。わざわざ、将来のリスクを負ってパパ活をしてまで手に入れたい額なのでしょうか。

正直私は、初めてパパ活をしたとき、「2、3時間のご飯で1万円ももらえて嬉しい」と思いました。でも、一度考え直したら、1万円は自分がアルバイトを1、2日すればすぐに稼げてしまう額なんですよね。望まないパパ活をしてまでしてほしい額ではなかった、と今は思います。


ーー最後に、初めの話に戻って終わろうと思います。この世界に入って得たもの、失ったものとはなんでしょうか。


いちごちゃん:得たものは、お金だけです。そして、お金以外は全部失ったと思います。

お金が稼げてしまうので、大学生活も疎かになってしまい、学歴も捨ててしまいました。言うまでもありませんが、金銭感覚も失いました。失ったものの中で最も影響があるのは、自信です。自分で自分を一番恥じていることが一番辛いです。

どこへ行っても、誰といても、ずっとずっと、恥ずかしいという気持ちがついて回っています。自分を肯定してくれる人や場所はほぼなく、認められるのは同業界など、ほんの小さな世界でだけです。

これだけ失うものがあったことを、夜職を始めた当時の私は知りませんでした。だから、安易にパパ活を始めようかと考えているのなら、自分が失う可能性のあるものを理解した上で、なぜお金が欲しいのか、それは望まないことをしてまで得たいものなのかを一度考えてほしいです。


この記事を書いた学生ライター

楠元郁葉
楠元郁葉
16 ライターに共感したらGoodしよう!

1999年、神奈川県出身。大学生になり、初めて関西へ。絵画、映画、建築など芸術全般が好き。

このライターの他の記事を読む >

記事を友達におしえよう

はてなブックマークででシェアする はてぶ

co-media
この記事が気に入ったらいいね!

最新記事をお届けします

人気のタグ

外資系 #25歳の歩き方 就活2.0 キャリアデザイン 厳選インターン情報 20卒 学校では教えてくれないキャリアの話 私の職業哲学 広報・広報PR 大学生がやるべきこと ANDの才能 早稲田大学 慶應大学 20歳のときに知っておきたかったこと 東京大学 ハーバード大学 教養 就活 海外 留学 アメリカ 女性 インターン 大学生 IT企業 英語 勉強 ライフハック ビジネス アメリカ留学ブログ 大学 東大 学生旅行 日本 ハーバード TED