今学生に戻ったら、イケてる企業でエンジニアインターンする--加藤將倫 #私のタイムスケジュール

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これから社会人になる学生にとって、すでに社会で結果を残している大人の姿は少し先を歩く理想的な存在です。とくに、年齢の近い20代の大人の背中は、身近ではありつつも貴重なもの。

それでは、そんな身近な大人たちは、もしも今学生に戻ったとしたらどんな生活を送りたいと望むのでしょうか。今回から、本媒体では「#私のタイムスケジュール」と称して、20代の起業家たちにインタビューする連載を開始。

連載のトップバッターとして登場するのは、大学3年時にプログラミングと出会ったことで人生が変わったという株式会社Progate代表の加藤將倫(かとう・まさのり)さん。本媒体でも、以前、これまでの経歴を詳しくお伺いさせていただいた加藤さんですが、起業して4年が経過した今、学生に戻ったら送りたい生活とはどのようなものでしょうか。詳しく話を伺ってきました。


今学生に戻るなら、「エンジニアインターンに打ち込む」か「とことん勉強したい」


—— 加藤さん、本日はよろしくお願いいたします。今回はただお話を伺うだけではなく、手を動かしてタイムスケジュールを描きながらお話いただきたいと考えています。

加藤將倫さん(以下、加藤):よろしくお願いします。なんだかおもしろそうですね!

—— そう言っていただけるとうれしいです。加藤さんは大学在学中にProgateを創業されていますよね。そこで今回は、起業前(〜大学3年時)と現在のタイムスケジュールを教えていただき、今学生時代に戻れるならどのような時間を過ごすかをお伺いしたいです。

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加藤:事実と妄想とを、それぞれ描くんですね。難しいなあ。


—— 理想の、と言われてもなかなか簡単には考えつかないですよね。


加藤
:そうですね。これ、本当に難しいです。さまざまな出会いやタイミングが合わさって今の僕がいるので、特別なにかを変えたいとはあまり考えていない気がします。

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加藤:ただ、もしも変えるのだととしたら、実験に費やしていた時間を、イケてる企業でエンジニアインターンの時間に当てるかなと。もしくは、学校でもっとプログラミングの授業を取るかも。

—— イケてる企業というと……?

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加藤:具体的には思いつかないですけれど、これからグイっと伸びる可能性を持った企業で、かつ自社プロダクトのある企業が良いです。午前中からフルタイムで働いて、帰ったらゲームで遊ぶか開発するか。そんな生活だと最高かもしれないですね。


 —— プログラミングには、やはり出会う人生なんですね。  


加藤:純粋に楽しいんですよ。今でも、プログラミングそのものは趣味だと思っているので。だから、仮に当時の生活が変わったとしても、いずれにせよプログラミングは続けています。あとは、根本的なところですが、学科を変えたいです。 


 —— 専攻を変える、ということでしょうか。  


加藤:そうです。僕の進学した東京大学は、3年生から専攻ごとに学科が分かれるんです。僕が当時選んだのは、電気と情報の両方を学ぶ学科でした。ただ、僕はあんまり電気分野の勉強におもしろみを感じなくて……。だから、情報だけを学ぶ学科に進学したいです。 


—— プログラミングをとことん勉強したいから、ですよね。


加藤:その通りです。ただ、東大の情報学科って2年次までの成績が良くないと入れないんですよ。そこまできちんと勉強を頑張れるかわからないから不安だなあ(笑)。

—— (笑)。そこはなんとか、頑張りましょう……?

“飲み会 or デート”の大学生が、経営者として歩み出した理由


—— 先ほどのお話を伺っていて感じたことなのですが、加藤さんは学生時代、大学での勉強に一生懸命ではなかったのですか?


加藤:正直なところ、頑張ってはいなかったですね。起業する前まで、やりたいことが本当にない毎日だったんです。高校生のときに必死に受験勉強をしていたので、その反動もあってか、大学に入学できたら人生オッケーでしょと思っていて。早く卒業証書をもらいたいなと。


だから本当になんでもない生活をしていましたね。昼くらいに学校に行って、帰ってきて、寝て、また学校に行く。そんな毎日でした。


—— 在学中に起業しているので、さまざまなことに挑戦する毎日なのかと思っていました。ごく普通の学生生活なんですね。

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加藤:空虚でした。午前中はのんびりしていることが多くて、午後から学校で研究をしていた記憶が一番印象に残っています。授業が終わってからは飲み会かゲームかアルバイトをしていましたね。あとは、彼女とデート(笑)。

—— そんな加藤さんが、突然起業に至るには、随分とギャップがあるように感じます。

加藤:やりたいことが見つかったことで、生活が変わりましたね。もともと、僕は「努力ができるタイプ」でした。ただ、大学に入学する目的を果たしてしまったところで、一度“完全にオフ”の状態になってしまったんです。高校時代までがオン、大学3年生までがオフ、起業後からはずっとオンって感じで、長期的オンとオフを繰り返しながら生きています。

—— なるほど。Progateを創業してから今までずっと走っていられるのは、どんなモチベーションがあるからなのでしょうか。

加藤:フェーズによって異なりますが、起業後すぐのタイミングでは、開発者として良いプロダクトをつくることそのものが一番のモチベーションでした。今は、プロダクトはもちろん、良い会社をつくっていきたい思いも強いです。使命感みたいな感覚かもしれませんね。

創業時は僕自身も開発を担当していましたが、今は経営することばかり。プログラミングしたいと感じることもありますが、会社を良くするために自分ができることと思って取り組んでいます。

異質に触れる経験が、人の視野を拡張する。選択肢のひとつに、プログラミングを


—— ここまでお話を伺い、加藤さんにひとつ聞きたいことがあります。もし、今学生時代に戻ったとしても、起業していると思いますか?

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加藤:起業するかどうかは、分かりません。経営者の経験を積んで良かったと思うことはありますが、僕自身は開発者でありたいと思う気持ちもあるので。ただ、プログラミングは必ず続けていると思います。

—— もしかすると、プログラミングを軸にして別の人生を歩んでいた可能性もあるかもしれないですね。

加藤:そうですね。たとえば、「ものづくりを探求する人生」を歩んでみたいです。自分がおもしろいと感じるプロジェクトに参加して、エンジニアとしてものづくりに関わり続けられたらおもしろそうじゃないですか。

だからこそ、Progateで働くエンジニアには、とことんものづくりを探求できる環境を渡したいと感じています。ただ言われたことをこなすだけのエンジニア組織ではなく、みんなが自分ごととして仕事できる組織でありたいと思っているんです。

—— Progateには、今学生インターンの方も参画していますよね。彼らを見ていて思う、自分の学生時代との違いはありますか?

加藤:ありますね。そもそも、インターンって文化が浸透していることがまず違いますから。社会の変化に伴い、学生一人ひとりのマインドもスキルも大きく異なります。ただ、いずれにしても、ひとつのことに没頭できる学生は、どんどん伸びている印象ですね。

—— まるで、起業時の加藤さんのようですね。それでは最後に、この記事を読んでいる学生に向けて、これからの学生生活を有意義に送るためのメッセージをお願いします。


加藤:ポジショントークのようになってしまうのですが、プログラミングに触れてみてほしいです。エンジニアを目指してほしいのではなく、人生のなかの選択肢のひとつとして、知っていてほしいなと。

プログラミングを学んだことで見える世界と、学ばずに見える世界とは確実に違うはずですから。視野を広げるための選択肢として、プログラミングに触れる学生がもっと増えるとうれしいです。


—— ありがとうございました!

加藤將倫さん:プロフィール

1993年愛知県生まれ。東京大学工学部中退。小学校と中学校をオーストラリアのパースで過ごす。2014年7月に「初心者から、創れる人を生み出す」ことを理念に、オンラインプログラミング学習サービスのProgateを創業。Progateは全世界で約45万人のユーザーに支持されている。Forbes 30 Under 30 ASIAにも2018年3月に選出。


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