イギリスの高等教育専門誌「THE(Times Higher Education)」が発表する「世界大学ランキング」をご存知ですか? 2018年は世界86カ国を対象に、1200校以上がランクづけされています。日本からのランクインは前年より14校増加しており、ひょっとするとあなたの大学が見つかるかも…?
1位はオックスフォード、2位はケンブリッジ。東京大学は…?
日本のトップを走る大学といえば、東京大学です。学部にもよりますが、文系と理系ともに偏差値は
80前後。学力の最高峰が集う、まさに「名門中の名門」です。
東京大学に合格している著名人には、起業家の堀江貴文氏、俳優・歌舞伎役者の香川照之氏、タレント・予備校講師の林修氏、日本テレビアナウンサーの桝太一氏など、各界のトップランナーたちが名を連ねています。
そんな東京大学の順位ですが、世界での順位は「42位」。教育水準が高いとされる日本ですが、意外にも世界の大学の壁は高かったようです。
ちなみに、日本で2番目に入学が難しいとされる京都大学は、「65位」。両校ともに昨年より順位をあげていますが、かつての最高順位と比較すると、評価が落ちています。
衰退と停滞を乗り越え、確かな進歩
「世界大学ランキング」は、偏差値だけでなく、教育力、研究力、研究の影響力(論文の引用数)、国際性、産業界からの収入の5領域、13項目から算出されています。
大学を比較する際は「偏差値」ばかりに注目が集まりますが、上記の項目で大学をチェックしていくと、「知名度は高くないものの、優れた大学」が見つかります。
日本からトップ500にランクインしているのは、以下の大学です。
46位:東京大学(The University of Tokyo)
65位:京都大学(Kyoto University)
201-250位:大阪大学(Osaka University)
201-250位:東北大学(TOHOKU UNIVERSITY)
251-300位:東京工業大学(Tokyo Institute of Technology)
301-350位:名古屋大学(Nagoya University)
また、私立大学のトップは藤田保険衛生大学で、続いて帝京大学、順天堂大学、慶應大学と続きます。結果を意外に感じている人も多いのではないでしょうか…?
アジア各国のランキングは…?
日本以外のアジアの国にも目を向けてみましょう。特に経済の中心となりつつある中国の躍進ぶりは、目を引くものがあります。今年は、現在のランキング方法になった2011年以降で初めて、中国の大学がアジアトップになっています。
昨年から順位を8つ上げて22位になっ清華大学の「研究力」6位は、トップ常連のプリンストン大学やイェール大学、マサチューセッツ工科大学などを上回ほどです。
また、香港は3年連続で5校がトップ200を獲得。そのうち4校が前回から順位を上げており、存在感が増しています。
日本の学生は勉強不足なのか?
日本企業も、グローバルで活躍できる能力を持った人材の採用に力を入れています。しかし、日本の大学は世界ランキングで上位を獲得することができていません。
この現状には、どのような原因があるのでしょうか。注目すべきデータとして、世界と日本の大学生の勉強時間を比較したデータがあります。
日本の大学生の平均勉強時間(授業時間を除く予習・復習・論文などの勉強)は、1日平均「49.6分」です。内訳をみると、文系が「32.2分」、理系が「59.6分」です。全体平均は前年から3.2分減少しており、文系は3年連続減少しています。
つまり、日本の学生は授業の予習や復習をほとんどしていないのです。一方で、海外の大学生は日本とは比べ物にならないほど勉強に時間を当てています。アメリカを例に挙げると、その差は歴然です。
「教育水準が高い」とされていた日本ですが、今では高等教育の勢力図が加速度的に変化しています。日本の大学がいかに存在感を高めていけるかが、注目されています。
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