趣向を凝らしたさまざまなインターンシップを主催する企業が増えているなかで、co-media編集部が「本当に力がつくインターンシップ」として注目したのが、株式会社ITコミュニケーションズ(以下、ITC)です。5ヶ月に渡って行われるインターンシップは、クライアントワークに従事しながらビジネスマンとしてのスキルを磨きます。
本記事では、選抜合宿をくぐり抜けたメンバーが参加したインターンの中間発表の場「ITC Internship Boot Camp」の様子をダイジェストでお届けします。メンターの社員さんが「苦しい環境だと思います」と語るように、生半可な気持ちでは参加が許されない本合宿で、インターン生たちは何を語り、何を学ぶのでしょうか。“大学生”をいち早く抜け出し、本気でキャリアに向き合う精鋭たちの姿に密着しました。
今回の「ITC Internship Boot Camp」のテーマは「伝えるって、難しい」。2日間に分け、プレゼンの技術を学びながら、就職活動を見据えた模擬面接までを行います。
キックオフを告げるのは、インターンに参加した8月から現在までの反省と成長をアピールするプレゼンテーション。事業責任者からの承認を得られるPR施策の提案や、未経験のマネジメント業務に頭を悩ませた苦悩などなど、一筋縄ではいかない「ビジネス」としての仕事に向き合ってきた過程が話されました。
「インターンを通じ、右脳的・左脳的、両方からのアプローチを学ぶことができました。切り離された業務の一部分だけでなく、施策全体を設計することができていたと思います」と、横浜国立大学3年の岡中裕幸くん。
「インターン」とはいえ、ビジネスの現場で腕を磨いてきたメンバーです。自信を持ち、これまでの成長や成果を発表する姿が印象的でした。
しかし、メンターの方からのフィードバックは、想像以上に厳しいものに……。
「そもそも、伝わるプレゼンになっていないと思います。何を学び、どんな壁があり、どう乗り越えてきたのかが伝わってきません。もっと自分の言葉で話す工夫が必要だと思います」と一言。
ビジネスの現場では必要不可欠な能力であり、テーマでもある「伝わる」ことの難しさを肌で感じている様子でした。
悔しさいっぱいの表情で、続くコンテンツに少しでもフィードバックを活かそうと必死にメモを取る岡中君。
「楽しく伝えることに終始してしまい、自分が本当に大事にしてきたことを伝えきれなかったと思います。次回以降のアクティビティでは、テクニックを考えるよりも、もっと熱量を乗せて話せるようにしたいです」と、巻き返しに燃えるのでした。
成果報告に続いて行われたのが、伝えたいことを「短時間で的確に伝える」ための企画「エレベータートーーク!」。忙しくて時間のない重役の方に、エレベーターの乗降時間で提案の承認を得ることを想定した「エレベーターピッチ」という手法です。
成果報告では「ぜひ今後も、あなたの力を発揮し続けてほしい」と太鼓判を押された早稲田大学3年の宗安啓君も、この状況にはしどろもどろ。
しっかりと準備をしたつもりでも、限られた時間のなかで目的を達成することは簡単ではありません。伝えたいことがなかなか伝えられないもどかしさを抱え、最後の最後まで苦労していました。
「限られた時間ということを意識しすぎてしまい、自分中心のプレゼンをしてしまいました。当然ですが、コミュニケーションは“相手ありき”です。相手の反応にもっと注意できれば、会話の最中でも修正できたはず 」と宗安君。「次こそは、自分よがりのプレゼンにならないよう注意したいです」と意気込みを語ってくれました。
さて、午後に控えているのは、ITCの入社面接を想定した模擬面接です。正しく的確に自身の考えや経験談を伝える面談の場に、これまでのプレゼンの反省は生かされるのでしょうか?
「エレベータートーーク!」で伝えることの難しさを知ったインターン生たちは、ランチの時間にもディスカッション。メンターに与えられた課題の解決に向け、絶えずより良い成果を出すための方法について議論をしていました。
そして、ようやく迎えた本日のメインコンテンツ「模擬面接」。一対一の関係で自分をPRし、深く対話を行う機会です。就職活動を控えるメンバーにとっては、模擬面接とはいえども、非常に重要な場です。ここでの経験が、将来を大きく左右する可能性もあります。
メンターであるITCの社員さんが、面接官を担当します。インターンだからといって、妥協はない。この姿勢が「ITC Internship Boot Camp」の醍醐味です。
模擬面接を受けていた宮坂亜弥さんは、面接の過程で志望業界が二転、三転。面接官の質問を受けたことで、自分の本当の気持ちが研ぎ澄まされていくように映りました。
「正解を当てにいっているんじゃない?」と厳しい問いかけがあっても、「残り1分ですが、最後に志望動機をもう一度お話していいですか?」と、めげずに食らいつく姿勢が印象的です。
宮坂さんは、模擬面接終了後に「悔しいです。自分のことをうまく伝えることができず、今日の学びを活かしきることができませんでした」と取材陣に教えてくれました。
本日の冒頭に、メンターの方から強烈なダメ出しをくらった岡中君ですが、模擬面接も同様になかなかうまく自分のことを伝えられていない様子。「表層的」とフィードバックがされ、またもや「伝える」ことに苦しんでいました。
岡中君は「良くも悪くも、自分は客観的に物事を見すぎているのだと思いました」と一言。明日に控える最後の面接では「自分の言葉で話すことができるように心がけます」と悔しさをにじませていました。
合宿1日目は盛りだくさんのコンテンツで追い詰められたインターン生。夜の模擬面接では、その日に学んだことをすぐに活かしきれず、悔しさを残したまま部屋に戻りました。
そして、2日目に行われた項目が「晴海8耐・発掘!天才ファシリテーター!」。あるテーマに対して1時間のファシリテーションを行い、それを8テーマも繰り返す、またもやハードな内容です。ステートメントごとに、ファシリテーションの進行役を担うファシリテーターを交代し、評価をもらいます。
8時間にもおよぶファシリテーションを終え、“優秀なファシリテーター”の1人として表彰された山内アイリさん。「決められた時間でゴールに導くためには、ファシリテーターの力が非常に重要だと学びました。意見を多く出させて、メンバー同士がアグレッシブに話し合っている状態を作り出すのはとても難しかったです」と感想を話してくれました。
過去には、ITCのインターンシップの結果を踏まえ、就職をした先輩がいます。つまり、この「ITC Internship Boot Camp」で成果を出すことは、企業から内定を獲得するほどに価値があるのです。
今回のインターンシップからは、内定レベルの成果を出す学生が現れるのでしょうか?2日めの「最終模擬面接」の結果やいかに…?
……残念ながら、今回のインターンシップから「即内定」が出ることはありませんでした。4人の学生たちは必死に食らいついていましたが、あと一歩力が及ばなかったようです。
岡中君は「ITC Internship Boot Camp」を振り返り、「8月、9月の2か月間のインターンの成果をすべて出し切ることはできませんでしたが、この経験が、社会人になったときに活きると思います。インターン経験があるとないとでは、初動の速さが違ってくるでしょう。なので、今のうちからしっかり差分を付けられるよう、残りの3ヶ月も頑張ります」と語ってくれました。
また宮坂さんは、「就業体験ではなく、本当の意味で仕事を経験したく、ITCのインターンに参加しました。主体的に動かなければ機会すら得られない環境のなかで過ごした時間は、ビジネスマンとして成長することにつながったと思います」と教えてくれました。
「ITC Internship Boot Camp」を見守っていたOBの邉見さんは、「ITCのインターンは、良い意味で“放置”します。最初から手取り足取りアドバイスをするのではなく、大雑把な指示や業務の全体像だけが伝えられるので、自分で考える力が求められます。
私は大学3年生のときに参加したのですが、早い時期にインターンを経験すると、他の学生との間にアドバンテージが生じます。そこに満足せず、インターン後により速い速度で走り続けられるように意識をすることが大事だと思います」と、自身の経験を振り返り、学生たちにアドバイスをくれました。
エントリーシートに経歴を書くためなのか、長期インターン経験によって社会を知り、実力をつけ、どの企業でも活躍できる人材を目指すのか。
少し考えてみれば、長期インターンをすることの本質的なメリットが分かると思います。学生時代は、長いようで短い。だからこそ、企業選びが非常に重要です。
ぜひ、「本当に力がつく」ITCのインターンシップにご応募してみてください。