大学を卒業し、今年で社会人1年目。後輩の数も増え、相談を受ける機会が増えてきました。
これまでにさまざまな質問を受けてきましたが、特に多かったのが「先輩みたいになるコツってなんですか?」というもの。私自身、「特別なキャリアを持っている」とは思っていませんが、留学で得た価値観をこうして発信をすることに、興味を持っていただいたようです。
何度も何度も後輩にアドバイスをし、言語化を繰り返すうちに、3つのキーワードに集約されることに気が付きました。今日は「自分で道を拓く3つのコツ」のお話です。
私が尊敬して止まないキングコングの西野さんが、ブログでこんなことをおっしゃっていました。
「あなたが行動を起こさないのは、勇気を持ち合わせていないからではなくて、情報を持ち合わせていないからだ」ーーだからキミは行動しない
私はこの言葉を耳にした瞬間、身体中に電撃が走ったような感覚に襲われました。
頭の中に渦巻いてはいたものの、言語化出来ていなかった価値観が目前に出現した瞬間だったからです。
たとえば、あなたが留学をしたいと考えているとします。しかし、何をしたら良いのか分からない。そのまま情報収集を怠り、「あー、留学に行きたいんだけどなー」と言っているだけでは何も変わりません。
しかし、留学に行きたいと考え、そこからすぐにインターネットで情報を集めたり、大学生国際交流課やグローバルセンターに足を運ぶなどして、プロからの具体的なアドバイスをもらったとします。
すると、次のアクションプランが立案できますよね。明確な目的意識と、質の高い情報が多くあれば、今すぐにでも行動を起こせるようになっているはずです。
インターネットが普及し、情報弱者から脱出する方法は完璧なまでに揃っています。行動を起こせていないのは、あなたに勇気がないのではなく、ただ情報収集を怠っているからかもしれません。
いざ一歩を踏む出す際に、ナーバスな気持ちになってしまうこともあるでしょう。ただ、大事なのは「ノリと勢い」です。「行動力」とか、「多動力」とか、言葉ばかりが一人歩きしていますが、そうした言葉があるばかりに、行動のハードルの高さと踏み出す気持ちの間に距離が生じてしまいます。私は敢えて、自分に身近な言葉を使うことで、フットワーク軽く動き出せるよう心がけているんです。
私の周りには、常識にとらわれない“面白い人”が数多くいます。日本&世界一周をして、就活を始めたかと思いきや、アフリカに留学&インターンシップすることを決意した「名人」ことN君。アメリカの大学に留学中に大学公認のラーメンクラブを設立し、自らを「CEO」と名乗り、帰国後は第一志望の一部上場企業の内定をゲットしたM君。
ちなみにM君は某大手広告代理店の面接に全身赤のサッカーユニフォームにスパイクとすね当てを着用し、サッカーボールをドリブルしながら入室。「ドリブル通過しに来ました。」と言い放ち、「ここはグラウンドじゃないんだ!」とお叱りを受け、無事に祈られるというユニークな経験もしています。彼曰く「あそこのディフェンスは固かったわ〜」とのこと。ただただ、イかれていますよね(笑)。
彼らと話していると、「行動を起こすが本当に早いな!」と驚かされます。でも、話を聞いていくと、特に高尚なマインドセットを持っているわけではなく、「ノリと勢い」で前に進んでることに気付くのです。気付いたら、何かを始めている。
きっと私が知り得ない多くの失敗もしてきたのでしょう。それ故に、何をすれば上手くいくのか、どうすれば失敗を次につなげられるのか、といったことを経験として知っているのだと思います。
「少し考えさせてください」、「検討してみます」、「周りに相談してみます」…。彼らの辞書には、このような言葉はありません。なぜなら、それらの言葉は自分の人生に不必要なブレーキをかけてしまうからです。
人間はそもそも現状維持を望む生き物。コンフォートゾーンから抜け出す行為を、脳は嫌がるのです。よって、ブレーキワードを使うことにより、悩む時間を作り出してしまいがち。
そして、その時間は「弱い自分の正当化」のための言い訳作りに費やされるのです。つまるところ、ノリと勢いでアクションを起こす「いいっすねそれ!やっちゃいましょうか!!」と言い切る勇気があれば行動起こさない弱い自分は抹殺できるんですよ。
ノリと勢いに塗れたイエスマンになって、「普通の人」がやらないで見逃すことをやってしまいましょう。その方が人生、よっぽど楽しくないですか?
私の叔父に、某総合商社の役員を務めていた方がいます。聡明で謙虚で、誰からも愛される自慢の叔父でした。しかし残念ながら、彼はもうこの世にはいません。彼が亡くなった後、叔母からこんな話を聞きました。
「社員の方から聞いたんだけどね、叔父ちゃんは社員みーんなの名前を覚えていて、会うと必ず名前と共に挨拶をしていたんだって。社員はおろか、清掃員の方の名前も覚えて、会話を楽しんでいたそうなのよ。そういう『人間力』がとにかく凄い人だったんだよ。勝太君にとっての『人間力』ってどんなものかな?留学中に色んな経験をすると思うけど、その度に自分にとっての人間力はどんなものかを意識して頑張ってね」
涙を堪えるのに必死で、返す言葉も見つからず、私はただ頷くことしか出来なかったのですが、今でもあのときの叔母の言葉と、真っ直ぐな眼差しは鮮明に覚えています。
大きな仕事、重要度の高い依頼や千載一遇のチャンスは絶大なる人間力を兼ね備えたものにしかやって来ません。みなさんも信頼に足らない人に、重要なプロジェクトを一任しようとは思いませんよね?
事実、人間は社会的動物であり、一人で出来ることなんてほんのちょっとのことしかないのです。人とつながり、助け合うことでしか、価値のあることは出来ません。
私も今まで本当に多種多様な貴重な経験をさせていただきました。しかし、その度に痛感するのは「自分の力量の無さ」と「周囲の人の有難さ」でした。自分に力がないのは、私が一番知っています。だからこそ、人と接するときは全身全霊の『人間力』と共に向き合うようにしてきました。
その結果、幸運なことに皆に信頼していただき、多くのチャンスをいただくことが出来ました。元気に挨拶をする。困っている人がいたら手を差し伸べる。他の人がしたくないようなことは率先してやってみる。ゴミ捨てや掃除、幹事をやるのも『人間力』の鍛錬にはオススメです。
一つ一つを見れば本当に小さなことなのですが、塵も積もれば山となります。そんな信用の積み立てを今から始めてみてください。「貰う人よりも、与える人が一番幸福だ」とはよくいいますが、そのことを肌で感じられるはずです。
『自分の人生はあなたの行動が決める』――何か大きな決断をするときには、外部からの助言より、あなた自身の心に問いかけてみてください。
「本当にしたいことはなに?」
他人に嘘はつけたとしても、自分に嘘をつくことは不可能です。自分がしたいことに目を背けて生きる人生はあまりに切なく、悲しいものです。対して、自分がしたいことを自分でモノにする人生は楽しくて仕方がありません!!
そのためには努力するのだって当たり前。途中からは夢中になって、ランナーズハイならぬ“ドリーマーズハイ”になれるはずです。努力は夢中には勝てないですから、その次元まで辿り着ければ無双状態も同然。気付いたら、とんでもないところに辿り着けるようになっていますよ。
人間力という礎のうえに、質の高い情報とノリと勢いを兼ね備え、皆さんが各々の道を開拓されることを切に願っております。
みんな頑張れ!私も頑張ります!
アメリカの大学に交換留学生として約1年留学。 主にスポーツビジネスを専攻。 大学卒業後、大手スポーツ用品メーカーにて営業を経験。 OYO大学の一期生として2020年3月卒業。 VC陣に向けて行ったビジネスピッチでは審査員賞を受賞した。 現在は独立し、習慣化オンラインスクール「90 English」を起業。 経営者、上場企業の管理職、社会人、大学生まで幅広い層の生徒が所属し、英語の習慣化を達成している。 【サービスHP】 https://90english.studio.design