「自分は何に興味があるのか」「自分はどんな職業に就きたいのか」多くの学生は就職活動のタイミングで「自己分析」を行い、自分のなりたい姿について考えるはず。自己理解を深めることが大切だと言われているにも関わらず、そのための手法を知らない学生も多い。
学生のキャリアや就職活動をテーマにしたメディアを見てみても、面接対策やインターンの情報などの”扱いやすい”テーマを扱う媒体が多い。そんな中、「自己理解」を軸にした情報を発信するメディア「しごと研究部」がクラウドファンディングに挑戦している。
自分を深く理解するための学生向けメディア「しごと研究部」を作る!
「しごと研究部」を立ち上げたのは、キャリアコンサルタントの田中 航さんを中心とした5人のメンバー。編集者、デザイナー、現役学生が集い、それぞれの専門スキルを活かしながら、「しごと研究部」を創っている。学生は記事を書くライターとしてプロジェクトに参加し、その学生が自己理解を深めながら成長していくプロセスもコンテンツにする。
同プロジェクトを立ち上げるきっかけになったのは、もともと大学時代の同期だった編集・ライターの大島さんと、田中さんの偶然の再開だ。アートフェスで5年ぶりに顔を合わせた時に意気投合し、一緒にプロジェクトを立ち上げることに。
田中さんが「しごと研究部」を立ち上げた背景にあるのは、キャリアコンサルタントとして働く中で見えてきた課題だという。
田中:キャリアコンサルタントとして何千人の学生に会う中で、「自分は何をしたいのか」を明確にできていない学生が凄く多いなと感じたんです。1対1で学生と会うだけでは、その人のことしか変えることができない。メディアを立ち上げて多くの学生に「自己理解」に関する情報を届けようと思いました。
大島さんは「自己分析」が誤解されているという問題についても次のように指摘する。
大島:「自己分析」という言葉が多くの人に誤解されているように感じています。就職活動をする時に「自己分析」はやらなければいけないもの。でも、いきなり自分について深く知ろうとしても、どのような手段があるのか知らないと。「自己分析」は大人にも必要なものなのに、占いのようなものだと思っている人もいる。なので、「自己理解」の重要性を社会に発信していきたいんです。
学生の「自己理解」を促すために必要なのは、どのようなコンテンツなのか。学生の「自己理解」を軸に、ストレングスファインダーやマインドフルネスに関するコンテンツの掲載をしていく。具体的には、次のようなコンテンツ案があるのだとか。
・「3日間、森にこもり自分を見つめ直すワークショップに参加。その結果は」
・「限界集落を訪れて、”働く”とは何かを考えてみた」
・【働き人の肖像】サラリーマンのち、カメラマン
また、「しごと研究部」が取り組むのは、メディアという手段を活用した情報発信だけではない。メディアの先にワークショップなどのアクティビティを用意し、学生の行動を喚起する。
田中:メディアは、あくまで「自己理解」の大切さを伝えるための手段です。その中で関心を持ってくれた方にはアクティビティに参加してもらいたいと思っています。アクティビティとして、ワークショップやOB・OG訪問、旅、禅体験などを準備して、それらの活動を通じて自己理解を促します。
現在「しごと研究部」では、メディア立ち上げの資金を集めるために、クラウドファンディングを実施中。集めた資金は、サイト構築費やライティング費に使われる予定だ。もしかしたら上記のようなコンテンツが、自身の就職活動や職業観を変えるきっかけになるかもしれない。3000円から支援できるので、興味のある方はぜひ支援してみてほしい。