私が「モロッコ×留学」を決断した理由

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こんにちは! 筑波大学国際総合学類3年の田邊高徳(たなべたかのり)と申します。 私は現在モロッコのAl Akhawayn University in Ifrane(AUI)に留学しています。
AUIで9か月間の留学生活を送った後、首都ラバトで3か月間日系企業のモロッコ進出支援のインターンをする予定です。 今回ご縁があり、留学Blogを書くこととなりました。 どうぞよろしくお願いします。

私が「モロッコ×留学」を決断した理由

モロッコ??アル・アkha…??

皆さんはモロッコにどのようなイメージを持っているでしょうか??
出国前に友人に聞いてみると「アフリカの国」「砂漠」「青いまち(シャウエン)」・・・といった回答をいただきました。しかし、最も多かったのがこれです!

「それどこ?」

そこで、まず私が留学しているモロッコとはどのような国なのかと留学先の大学について簡単に紹介したいと思います。
モロッコはアフリカ大陸の西北端にある国で、中東・北アフリカ地域に分類されます。ジブラルタル海峡を挟んですぐスペインがあるので、飛行機であれば1時間から2時間ほどでヨーロッパ旅行に行くこともできる場所です!つまり、モロッコはヨーロッパから最も近い「アラブ世界」の国の1つなのです。

私が「モロッコ×留学」を決断した理由

モロッコ(タンジェ)からスペイン(アルヘシラス)へ向かうフェリー

そして、留学先の大学Al Akhawayn Universityは日本語でアル・アハワイン大学と呼びます。まかり間違ってもハワイアン大学ではありません。サウジアラビアの王室から援助を受けて大学を建設したので、モロッコとサウジアラビアを兄弟と見立てて、アラビア語で「兄弟」という意味の大学名になっています。

また、下の写真を見てみてください。 写真からはモロッコの「砂漠」や「アフリカ」といったイメージからは程遠い印象を抱かれる方が多いのではないでしょうか。それもそのはず、このAUIは標高1,600mの高地に立地しており、別名「モロッコのスイス」と呼ばれているイフレンという街の中にあります。実際、9月に入ってからは最高気温が20度以下で、何か一枚羽織らないと肌寒い日も出てきています。また、このイフレンは別荘地であり、セキュリティーが固いことから治安も大変良いです。
なので、皆さんが「アラブ世界」や「北アフリカ」と聞いて想像する「暑い」「治安が悪い」といったイメージとはある意味で真逆な場所にある大学かもしれません。

私が「モロッコ×留学」を決断した理由

Al Akhawayn University in Ifrane

次に、なぜ留学しようと決意したのか、またなぜ留学先をヨーロッパや北アメリカではなく、北アフリカのモロッコにしたのかを書いていきます。

守:住みよい「古い街」を探る

大学で交換留学をしようと考え始めたのは、高校2年の時にスペインのトレドという世界文化遺産に登録された街に行ったことがきっかけでした。当時の私は世界遺産に憧れを持っており、将来仕事をリタイアしたらどこかヨーロッパの世界遺産の街で余生を過ごしたいと考えていました。そんな考えの根底には世界遺産都市の観光の側面のみに注目し、そこに住んでいることを住民の人たちは誇りに思っているという思い込みがあったのだと思います。

しかし、住民の方にお話を聞いてみるとこの街は住みにくいとおっしゃられていました。考えてみれば当たり前で、世界遺産として登録されれば増改築や景観の制限による不便を感じたり、修理に多くのコストがかかったりして、とても住みよいと言える状況にないことに気づきました。実際に、トレドでは1980年代に、この暮らし辛さが原因で人口の3分の1が流出してしまうという数的な事実として現れました。まちを守るための規制がまちを形作る原動力である住民を流出させるという皮肉な結果を招いたことを知りました。スペインでは現在は観光大国として古いまちに住むことが1つのステータスとなるような考えを持つ人も増えていますが、では、いわゆる発展途上国における世界遺産都市、また世界遺産に限らない古くから続く街の保全状況はどうなっているのだろうと考えました。そこで、まず個人的な興味で、多大な文化的影響をスペインに与えたモロッコについて、現地の声を聞き、まさに文化を体感しながら勉強したいと思い、モロッコに留学することを考え始めました。

私が「モロッコ×留学」を決断した理由

スパイスを売る青年と客

攻: 新たに必要とされている「都市」を考える

一方で、例えば衛生環境の悪化やスラムの形成など、人口爆発によって発生している都市を取り巻く様々な問題を無視して、経済活動とも結びつけられやすい世界遺産や古い街の「保全」のみを見ることはできないとも考えました。
そこで、実際に日本企業が他国の都市づくりにおいてどのような役割を果たしているのかが気になり、そんな折、日本の企業が「日本の田園都市」を輸出して、新しいまちを東南アジアに作っていることを知りました。それまでは橋やコンテナ、建物や鉄道などインフラ単体で輸出しているイメージが強かったですが、住居、公共機関、交通網など都市を丸ごと輸出する考え方に非常に驚きました。

しかし、その都市輸出計画を見たとき、果たして現地の人の生活が考慮されているのか疑問に感じたのです。私がまちに関心を抱くきっかけとなった住民の住み心地という観点からの違和感でした。実際に、ある日本の建設会社が東南アジアに建てたマンションがまったく売れなかったという話を聞きました。理由は、マンションを南向きに建てたからと言われているそうです。一般的に、日本では太陽の光を多く取り入れるために南むきの家が好まれますが、太陽光が強い東南アジアでは暑くて住みづらい家となってしまうのです。このように日本のインフラ企業は技術面、特に防災や機能面で優れた点を持ちながらももったいない点が多いのではないか、そしてそれは住む人の生活をイメージした計画や設計ができれば解消できるのではないかと考えました。

日本のインフラ企業にとってまだまだフロンティアである、中東・北アフリカ地域ではどのような機能・施設を人々は求めているのか、そして実際に日本企業が中東・北アフリカに進出する際のメリット・デメリットは何なのかを探るため、モロッコへの留学を決断しました。

このように、私はモロッコで古い街を守っていく際の「守りのまちづくり」と新しい住宅・インフラを開発する際の「攻めのまちづくり」を行う際に、モロッコの人々がどのような要素をそれぞれに求めているのかを考えたいと思っています。

今回は、自分が留学に行く理由を書いたので、やや固めの文章になりましたが、今後はヨーロッパや北アメリカでの留学とは少し違った視点で日々巻き起こる出来事と自分の心情変化について描いていく予定です。よろしくお願いします。

この記事を書いた学生ライター

Takanori Tanabe
Takanori Tanabe
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トビタテ留学JAPAN5期生としてモロッコのアル・アハワイン大学で交換留学をしている筑波大学の3年生です。日本の大学では都市計画を学んでいますが、モロッコでは中東・北アフリカの地域研究の授業を履修しています。日々巻き起こる出来事から自分が感じたことを書いていきます。

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