こんにちは、今回から初めて記事を書かせて頂きます、同志社大学4年生の田邊雅樹です
現在は大学の交換留学でタイのチェンマイにあるパヤップ大学でビジネス・マネジメントの学問を勉強しています。
今回はアメリカやイギリス、または中国圏が中心の日本人学生の交換留学の中で、なぜ自分がタイへの留学を選んだのか、そしてその魅力をお話しようと思います。
大学入学後まもなく、所属する学生団体の企画するフィリピンでのスタディツアーに参加する機会がありました。主な活動内容は現地小学校での文化交流や衛生指導、ホームステイを通した食堂建設などです。
途上国での体験談や現状などは、他の多くのライターさんも既に発信してくれているので、ここでは現地の詳しい様子などは割愛させて頂きますが、とにかく僕が感じたのは「衝撃」と「無力」。巨大なゴミの山の中で生活し、売れるものを拾いながら日銭を稼ぐウェストピッカーと呼ばれる人々、充満する悪臭と湿気とゴミでできた地面のヌメリ。
まだ発展途上の国のダークサイドをその身で感じ、思い知ったのは途轍もないまでの自分の小ささと無知無力。
これが原体験となって、自分の中で漠然と途上国の再開発に関するキャリアを積みたいと考えるようになりました。
同時に、そのためには実践的な学問知識と海外経験が必要であるという結論にも至りました。
ダンプサイトと呼ばれるごみの不法投棄で形成された山。そこで廃品や鉄くずを拾い集めて日銭を稼ぐウェストピッカーと呼ばれる人々も多数住んでいます。
「自分を試す環境」×「関心のある地に腰を据える」×「マジで勉強」≒アジアに留学
もちろんこれが自分の最適解だと決めつけられませんし、日本や他の国でもできる事は山ほどあったかもしれませんが、少なくとも今僕は日本では決して体験できなかっただろう事ばかりのコンテンツ満載の日々を過ごしています。具体的な生活はまた後の記事で。
これは本当に漠然とした願望だったのですが、「せっかく留学である程度言語も勉強するのに英語だけではもったいない」と思っていました。グローバル化などの堅苦しい事情を抜きにしても3か国語以上をものにするのはカッコイイなと思いました。これは本当に軽い気持ちです笑
このように「英語圏以外で何かしらの現地語を学ぶ」と決心したことも僕がタイを留学先に選んだ理由です。ちなみに僕の留学志願先は、第一志望がここタイのパヤップ大学、第二志望はフィリピンで第三志望は香港の大学と、そもそも完全なイングリッシュネイティブの国に渡航する予定はありませんでした笑
とはいえ、留学当初は英語以外の言語に関しては右も左もわからなかったので、あくまでも「非英語圏の公用語を英語とするインターナショナルカレッジや国際学部」という点を重視していました。
多くの日本人留学生が留学“前”に感じる悩みが留学のための費用の問題だと思います。一般的な留学(1年を想定)は、現地での生活や学費以外に、留学保険に航空券等の渡航準備を併せると200万円は軽く飛びます。しかもせっかく海外に留学するならちょっと背伸びしてでも国内、もしくは隣国とか旅行したいですよね。
とはいえ奨学金を借りようとしても選考基準や倍率がかなり厳しかったり、奨学金としては金利が高過ぎるものもあるので日本の大学生のお財布事情は世知辛いです。
あえて言うまでもないかもしれませんが、タイをはじめとするアジア圏は基本的に物価が果てしなく安いです。僕は1日100-150(約350-500円)バーツほどで1日の生活のすべて(昼食、帰宅後のジム、コンビニで夜食を含む)をまかなっています。最近はフィリピンのセブ島での格安留学が話題ですが、リゾート地じゃないガヤガヤ混沌としたアジアの雰囲気を味わいたいなら他の東南アジアの国々の地域も、価格の問題も踏まえて十分おすすめです!
そんな基本的な安さと事なかれ主義な国民性もあってか、日本人はナイトマーケットやタクシードライバーにかなりぼったくられてます。 留学志望者に限らず、個人的な旅行で東南アジアを訪れる際にも特に気を付けてほしいです。場合によって4~5倍の価格を吹っ掛けられることもあるので。
寮に併設のジムは時間無制限1回20バーツ(約70円)、会員になれば1セメスター(約4か月)300バーツ(約1000円)
以下、僕の基本的な留学費用の内訳を記します。ご参考までに。
僕は旅先では豪遊したかったので出費は多めですが、節約すればもっと安く上がります。
学費…交換留学のため大学側が負担。0円
往復渡航費…約7万円(LCC利用)
食費…1日約700円以下⇒10か月で約20万円くらい?
光熱費季節により変動するが、平均すると月々1000円程
寮費(平日朝夕食付)…1年間約14万円
予防接種(狂犬病、腸チフス、A型肝炎、日本脳炎、破傷風)…約8万円
贅沢費…北タイの各都市、及びバンコク近郊&マレーシア・ベトナム・カンボジア(スタディツアー研修)・ラオス旅行…25万円くらい?
※ここに突然の飲み会とか食事会とかわんさか入るので僕はもう少し出費してます。
ここまでいろいろ書いて来ましたが、僕が留学を決意したのはやはりこの気持ちが強かったからです。
日本にいたころの僕の大学生活は充実してはいたけどいまいち物足りない感じがしていました。授業は要領さえつかめばスマホいじりながらでも単位が取れる授業。教授は数年前の過去問を使いまわして適当に試験を消化する。学生は授業さぼってバイトや就活、そしてウェイウェイと「思い出作り」に精を出す。そんでもって時期が来たら一斉にスーツ着て就活して卒業。学生生活の矛盾と違和感&ベルトコンベアーみたいなスケジュールに乗っかっている自分に心底嫌気がさしてしまった自分がいました。
留学者選考では専攻の開発経済学の話、フィリピンでのスタディツアー参加で思い知った途上国の現状・今の自分の無力さなど、それらしいことを語ってきましたし、実際それは事実なのですが、僕がそもそも留学を決断したもう一つの大きな理由はたぶんこの「自分の中の葛藤」です。これが半分くらい占めてるかも笑
もしこれを読んでいる皆さんの中で、今の日本の大学生活に違和感に近い、「これでいいのかな」という感覚をもっている人がいれば、僕は迷わず皆さんに留学することをお勧めします。個人の趣向や関心にもよりますが、決して間違いになることはありません。一つの大きな刺激とチャレンジの場になります。
インドネシア、タイの友人とバンコクで再開。東南アジア諸国各地へのアクセスの良さ、旅行のしやすさもタイ留学の魅力です。
と、いろいろとタイ留学の魅力を書き連ねてみましたが、もちろん欧米圏の留学にはないデメリットもたくさんあります。結構辛いです笑
ということで次回は実際にタイで生活してみての苦労について書いて行こうと思います。
タイの人はみんな気さくでオープンなのでちょっと意思疎通できれば問題ありません。なのでホームシックのようなメンタル面ではなく、主に相次ぐ停電とか夜に野良犬に追い回されるとかの物理的な苦労が中心です(笑)
欧米圏ではない新しい留学スタイルとその実情は話したいことがまだ山ほどあります。約1年間の間で僕が経験し、気づかされたことを良いも悪いも含めてできる限り細かく、ありのままに皆さんにシェアしていきますので、よろしくお願いします。
大学の交換留学で、タイのパヤップ大学にて 国際ビジネスとタイ語を勉強中。 休日は大学の日本語学科のお手伝いや旅行、日本語家庭教師のバイトなどいろいろ動いてます。