留学に行く学生は最近どんどん増えてきていますね。
留学を考える際に分かっておかなければならないことが費用の問題です。
特にアメリカは物価や学費などが高いというイメージが強いのではないでしょうか。
今回はアメリカ留学を、期間・目的に沿って見てみます。
(画像引用元:https://www.flickr.com/)
留学といっても、いくつかのパターンがあります。
主なタイプはこの8つでしょう。
アメリカへの留学ではこれが一番メジャーですね。
日本の大学に籍を置きながら、アメリカの大学に通うという方法です。
授業料は日本の大学のものを納め、生活費は現地の物価に沿います。
行き先は日本の各大学がアメリカのどの大学と提携しているかによります。
アメリカへの交換留学では現地の大学の授業を履修することになりますので、大学の授業を理解できるレベルの英語力が必要です。(学内の選考の際に英語資格の目安があるかと思います)
また期間が限られていますので、勉強したいことが明確になっている必要があります。
さらに、アメリカの各大学によって交換留学生の立場が違い、ある大学では大学院の授業も取れるが、別の大学ではその学部の授業しかとれないということもあります。
行き先を決める時に、その大学で交換留学生が何をできるのかをしっかり調べてから決めるようにしましょう。
②学部留学(4〜5年)ビザ:F-1
こちらはアメリカの大学に正規の学生として入学するということです。
基本的には4年間ですが、アメリカの大学は通った期間というよりっも、必要とされる単位を取り終えたら卒業という形ですので、英語力で劣る日本人は通常より長い時間がかかると見ておいた方がいいでしょう。
コミュニティ・カレッジである程度の語学力と知識を得てから、その成績によって大学に編入するという方法が一般的なようです。この場合は2年生に編入することが多いので、コミュニティ・カレッジ(2年)+大学(3年)の5年がかかると考えてください。
③コミュニティ・カレッジ(2年)ビザ:F−1
コミュニティ・カレッジのイメージはいわゆる短大ですが、日本人がアメリカに留学する際は、上で述べたように、大学の学部に編入する前に「アメリカの学校」に慣れるという意味合いが大きいようです。
入学の時点でTOEFLなどの英語力を示す資格と高校の成績が必要になるか、または独自の入学試験を受けることで入学できる場合もあります。
学ぶ内容は高校と大学の間というイメージでしょうか。日本の高校で習ったものを英語で勉強し直したり、大学への編入に向けて入りたい学部にの勉強により近いものを学ぶことができます。
こちらでも、編入先の大学は各コミュニティ・カレッジの提携によって異なり、またコミュニティ・カレッジの成績も必要とされ、コミュニティ・カレッジに通えば行きたい大学に行けるという単純なものではないようです。
アメリカで大学院に通う目的としては、日本とあまり変わりません。学部で学んだ分野をより専門的に学びたいという理由が多いようですが、社会に出るまでにもう少し時間が欲しいという人もいるようです。
アメリカの大学院には学術系大学院と専門職系大学院があります。
2つの違いはこのようになります。
語学留学は私立の語学学校または、大学が運営する付属の語学コースで英語を学ぶことができます。
現地の学生と一緒に学ぶ交換留学や学部留学との違い、語学留学では留学生達と一緒に英語を学びます。
また、学ぶ内容も各分野の専門知識ではなく、英語という言語ですので、英作文の練習やTOEICやTOEFL対策といったものになります。
英語を学びに行くわけですから、入学の際に語学力は必要とされません。
高校留学の目的としては異文化交流が一般的でしょうか。また、将来のために英語力をつけておきたいという人もいるかもしれませんね。
高校留学にも大学での留学と同様に、3ヶ月〜1年以内の留学から、現地の高校を正規の学生として卒業するものがあります。
1年以内のものは、日本の高校を休学するか、単位互換制度を使います。現地の高校で留学生向けの英語の授業と組み合わせて、高校の授業をとることもできます。
現地の高校に正規の高校生として通う場合は、事前にそれなりの英語力が必要で、将来的に海外の大学に進みたいという人にオススメです。
ここがアメリカへの留学を考える際に注意したい箇所です。
実は、アメリカにはワーキングホリデーの制度がありません。これはアメリカで問題になっている移民問題に関係した事情です。
ですので、自由に働けて、どこに住んでも良いというワーキングホリデーは膨大な移民問題を抱える国としては導入しにくい制度なんですね。
期間は様々ですが、最長で18ヶ月のものがほとんどです。
アメリカにある日本企業で働く場合や現地の企業で働く場合もあり、勉強というよりは実務経験を得られる場です。
また、給与をもらえるという点で、大学などに通う留学と違います。給与は、サービス業では約20万円/月、プログラミングやマーケティングでは実力次第という形が多いようですね。
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では、それぞれの留学にかかる費用はどれくらいなのでしょうか。
基本的に、生活費は日本と同じように都市部のほうが郊外よりも高くなります。
また、現地の学費を支払う場合は、学校が私立か公立かによって学費も大きく異なるので注意が必要です。
・交換留学:約300万円(10ヶ月)
日本の学費(50万円)+生活費(100万円)+航空券(15万円)+その他(100万円)
生活費には寮費や食費、その他には保険や交際費などが含まれます。
交際費や旅行費などもある程度は加味していますが、人によって使う額が違うと思うので参考程度にしてください。
・学部留学:約450万円/年
学費(私立200万円・州立50万円)+生活費(100万円)+航空券(15万円)+その他(100万円)
同じ私立の大学でも名門になればなるほど学費は高く、年間400万円以上かかる大学もあります。
・コミュニティ・カレッジ:約300万円/年
学費(私立100万円・公立20万円)+生活費(100万円)+航空券(15万円)+その他(100万円)
こちらのその他には、お小遣いや夏期のプログラム代、保険の費用などが含まれます。
・大学院:400万円/年
学費(約200万〜300万円)+生活費(100万円)+航空券(15万円)+その他(100万円)
理系の学部では、学費が年間450万円以上かかることも…
・高校留学:約400万円/年
学費+寮費+食費(400万円)+お小遣い(50万円)+航空券(15万円)+その他(100万円)
アメリカへの高校留学はほとんどが私立の学校を選ぶことになるので、他の国に比べて割高になる。
・インターンシップ:約350万円/18ヶ月
生活費(200万円)+航空券(15万円)+その他(150万円)
インターンシップは学費がかからない分、費用としては他に比べて安くなりますね。また、働いた分の収入も入ってくるので、お金の負担という点ではかなり楽です。
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やはり奨学金をもらうというのが最も一般的な方法のようです。
奨学金の種類としては、行き先の大学が指定されているものや自由に選べるものがあり、月額15〜30万円や年間100〜200万円という金額が設定されている。
応募の条件としては、ほとんどの奨学金でTOEFLibtのスコアを求められます。日本でのインターンなどの職務経験を求めるものもあります。
また、交換留学の場合は日本の各大学から奨学金が出る場合もあるので、国際交流科に問い合わせてみるといいかもしれません。
こちらは正規の学生として所属する学生向けです。学生ビザで四年制大学/大学院に通っている場合、成績に問題が無く学校から許可が出た場合に限って「キャンパス内のみで週20時間まで」のアルバイトが可能になります。
そして最終的にはこれに落ち着きます。
ただし、切り詰めては行けない所もあります。
例えば、住居費。治安の悪い地域であるほど家賃はもちろん安くなりますが、アメリカの「治安が悪い」は日本とはレベルが違います。家賃でのある程度の出費は覚悟して、違う所で節約するようにしましょう。
また、せっかく留学に来ているのに友人との交流を削っていては本末転倒です。全てに参加する必要はないですが、予算とのバランスを見て、時々は参加するようにしましょう。
以上がアメリカ留学の種類と費用でした。
海外で一定期間の生活をすることは、必ず価値観や考え方に大きな変化をもたらします。
機会があるのであれば、どうにか費用を工面して、是非視野を世界に広げてみてください。