会社説明会は就活の一次面接と言っても過言ではありません。選考の対象ではないとはいえ、多くの企業は学生のマナーや態度をしっかりとチェックしています。
「ただ会社の説明を聞きに行くだけでしょ?」と思っていると、本格的な採用選考を前にして、思わぬマナー違反でチャンスを逃してしまうかも…
就活を始める前に、会社説明会でのマナーをしっかりと学んでおきましょう。
会社説明会での服装マナーのキーワードは、「清潔」「誠実」「無難」です。男女ともに基本的にスーツで行きましょう。自由な服装でお越しください、と書かれていてもスーツで行くのが無難です。私服(普段着)でお越しください、と書かれていたらビジネスカジュアルで行くと良いでしょう。
スーツの場合、色は無地の黒・紺が良いでしょう。女性はパンツスタイルよりスカートの方がフレッシュに見えるため、多いです。ワイシャツ(女性はブラウス)は無地で白のもの、襟はレギュラータイプ(ブラウスは開襟タイプも可)が好ましいです。
また、就活生は意外と知らないのですが、スーツのジャケットのボタンは一番下を開けておく、というのもマナーです。カバンは黒でA4の書類が入るものを。床に置いても自立するものにしましょう。ブランド名やアクセサリーは目立たないものに。髪形は黒髪で、男性は短髪できれいにまとめ、女性は耳にかけて後ろで縛りましょう。とにかく清潔に見えるように心がけることが大切です。
また、必須の持ち物もチェックしておきましょう。
会場で困らないために、準備は入念にしておきましょう。
開場の5~10分前には到着するようにしましょう。余裕をもって到着することも大事ですが、早く行き過ぎると会社側の準備が出来ておらず、困らせてしまうことがあるので注意。また、建物に入る前に、コート・マフラー・手袋は脱いでおき、髪形も整えてから入りましょう。
携帯電話をマナーモードにするのも忘れずに。
受付の方も企業の社員です。受付から気を引き締めましょう。
受講票をあらかじめ取り出しておき、ハッキリと挨拶をしましょう。お辞儀も忘れずに、45度を意識してください。
自分の大学と名前は、相手に聞かれる前に「○○大学××学部の□□と申します。よろしくお願い致します。」のように、略さずに正式名称で丁寧に言いましょう。
会社説明会の資料を差し出されたら、荷物を床に置き、相手の目をしっかり見ながら両手で受け取りましょう。資料を受け取る際は、「ありがとうございます。」と一言を忘れずに。
入場する際は、受付の方に軽く会釈をしてから入りましょう。周りに流されずに、丁寧すぎるくらいの行動を心がけて、礼儀正しさをアピールしましょう。
入場後も常に会社側からは見られています。説明が始まるまでの間も気を抜かずにいましょう。座席が自由な場合は、できるだけ前の方に座りましょう。社員の方に積極性が伝わります。
着席したら、荷物を邪魔にならないよう足元に置き、筆記用具等の必要なものを出して準備しておきましょう。資料を読み、質問する点があるかチェックしておくとよいでしょう。
また、足組みや姿勢の悪い態度は厳禁です。知り合いに会っても私語は慎み、静かに待ちましょう。
多くの場合、担当の方が会社の説明をし終えてから、学生からの質問を受け付ける時間がとられます。その場で薄っぺらい質問を考えるのではなく、事前に企業研究をし、しっかりと質問を考えてから臨みましょう。
説明を聞く際は、適度にうなずきながら、志望動機・自己PRに使えそうな材料をメモしましょう。自分なりのコメントも付け加えておくと、見返した時や、質問の時に役立ちます。しかし、あまりメモを取りすぎるとかえって印象が良くないこともあります。ずっと下を向いている上、事前のリサーチ不足と思われるからです。しっかりと担当者の目を見て話を聞くことがもっとも重要となります。また、無意識に姿勢が悪くならないように注意しましょう。肘をついたり、背もたれにもたれかかったりすると悪印象を与えます。
質問をする際は注意が必要です。質問は好印象を与えることもありますが、逆に、的外れな質問や、自分の利益にしかならないような質問、意図が分かりにくい質問をすると悪印象です。まず質問の前に、「○○大学××学部の□□と申します。本日は貴重なお話をありがとうございます。」のように名乗ります。ただし、「質問時に名乗る必要はありません」と言われたときには、わざわざ名乗ることはしないようにしましょう。悪印象を与えることになってしまいます。
質問の内容は、調べればわかること、相手が答えにくいこと、自身のアピールになることは避けましょう。最初に質問の内容を明確に述べ、相手に伝わりやすい言葉を選ぶことも重要です。しっかりと企業を研究し、その上でわからないことを質問しましょう。また、質問に答えてもらったら、しっかりとお礼を言いましょう。
説明会が終了した後に個人的に質問をしに行くことは、相手の印象には残りますが、迷惑と思われたり人前で発言できない学生だと思われる恐れもありますので、注意が必要です。
参考:面接での逆質問の準備はできてる?人事に聞きたいのはコレ
会社説明会が終了した後も注意すべきことはあります。最後まで気を抜かないでください。
説明会終了後のアンケートは必ず記入して提出しましょう。空欄はできる限り残さず、アピールの場と考えてしっかりと記入すること。
提出する際も、相手の目を見て両手で渡しましょう。会場から退出する際は、関係者にお礼を言い、お辞儀をしてから会場を後にしましょう。最後の最後まで、しっかりとした礼儀で通しましょう。
以上、会社説明会でのマナーをまとめてみましたが、いかがでしたか?あたり前のことと思っていもいざ行動してみると意外と出来ないものです。
会社が第一に見ることは、一般的な社会常識があるかどうかです。しっかりとした下準備をし、好印象を与えられるように会社説明会に臨みましょう。
また、こうした基本的なマナーは、会社説明会だけでなく、採用面接や社会に出てからも必要になります。いざという時に適切な行動がとれるよう、普段から意識することが大切です。
慶應義塾大学商学部。圧倒的モラトリアムを満喫するために4年間日吉キャンパスへ通う(通常2年間,3年生から三田キャンパス)。 豊富な大学生活を活かして社会貢献できないか模索中。