市場規模が小さい学生マーケットでどう戦うか? カレッジ―ノ×co-media対談

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・江澤 拓宣(えざわ ひろのぶ)さん

1994年生まれ、早稲田大学政治経済学部2年生(休学中)。2014年よりインターネット・アプリサービス運営会社ザノン株式会社(旧社名:Woolop)を立ち上げ、CEOを務める。日本最大級の学生限定コミュニティ「カレッジーノ」(iOS版はこちら)を運営。これまでメディアとして運営していたカレッジーノをSNSへ転換させた。

株式上場は会社運営の弊害に成り得る

───2014年8月にインターネット・アプリサービス運営会社ザノンを立ち上げられてから約1年半が経ちました。2014年10月のインタビューでは最年少上場を目指しておられましたが、現在はどのようにお考えですか?

江澤:確かに当時は最年少上場という記録を打ち立てることが目標として大きかったことは否めないかもしれません。ですが、今はどちらかというと、働き方にフォーカスしだしています。

───なぜその変化が起きたのでしょう?

江澤:一つは、たくさんの上場企業の方とお会いしたことです。彼らもすごく悩んでらっしゃいます。上場するということは、やはり監査が入る。もちろん良いこともありますが、逆にそれまでアットホームだった会社の雰囲気がガラリと変わってしまうこともあります。ものすごく堅くなって、数字を追ってしまうことになるのであれば、上場はむしろ弊害に成り得ると考えるようになりました。ですから今は、上場はゴールではなく、あくまでも目標を達成するためのツールと考えています。

もう一つは、一緒に頑張ってくれるメンバーの言葉です。上場すれば、金銭的なインセンティブは得られます。ですが、ある時メンバーから、「金銭的インセンティブは一つ前の考え方であって、僕らが目指すところじゃない。ある程度のお金は必要だけど、誰かのためになるような、本当の価値があるサービスを作ることで自己実現していきたい」という声が出ました。そこで、メンバーがそう言うんだったら僕もその考えに同調したい、ひっぱっていきたいと思ったんです。


理想の経営者像は、サービス・プロダクトの最先端に立つ人

───では今、一番注目している経営者はいらっしゃいますか?

江澤:星野リゾートの星野佳路さんですね。

───星野リゾート、面白いですよね。

江澤:そうですよね。星野さんは、自分の考えが正しいと思ったらそれを貫き通す方なんですね。当たり前のことだって思うかもしれないんですけど、実際やってみるとものすごく難しい。あと、彼が日本で最もディズニーに近いと思うんです。ディズニーと聞くと、それだけでワクワクしてしまう。星野リゾートにも同じことが言えるんです。「星野リゾート」と聞いただけでワクワクする。

───星野リゾートや、ディズニーのような会社を作りたいということですか?

江澤:エンターテイメント企業としては、つくってみたいという気持ちはあります。誰しもが尊敬する企業だと思うので。ディズニーがすごいのは老若男女問わず、ディズニーのこと好きじゃないですか。一律のサービスを提供しているにも関わらず、全ての人に好かれる。つまり、たくさんの人から応援してもらっている証拠でもあるので、そういう意味では目指すところではあります。最高のサービスを徹底的に提供して、それに満足してくれたお客さんがリピーターとして帰ってくる。その根本は、IT企業も同じだと思うんです。でも、リアルの世界でまた帰ってきてもらうのは、ITよりもはるかに難しいことですよね。しかも星野リゾートの場合は、単価が数万円です。それを実現できているところは凄まじく尊敬します。

───現在、社会の流れが学生起業家にとって追い風になっていると感じますが、反面、気をつけなければならないこともあるかと思います。江澤さんはどういうことに気をつけてますか?

江澤:メンバーと会話することですね。自分を叱咤激励してくれる人と一緒にやっていくと、天狗にはならないと思います。まだまだ僕は学生起業家の末端中の末端みたいなものですから、経験が無い。そんな中で社会からちやほやされると、どうしても調子に乗ってしまいます。それは一つ仕方がないことだと理解しています。社会の風潮が「起業家=日本のこれからの産業に必要なこと」ですから。だからこそ、その風潮自体をどう料理していくかは、本人次第です。風潮を上手く使うのは、非常に大切なことですから。

───江澤さんはソフトバンクアカデミアに所属されていますよね。孫さんのことはどう思っているんですか?

江澤:僕が思うに、孫さんは今は投資家なんです。どこのベンチャーが次に成長するか、どこの部門が成長するかを見極めて投資する。それは経営者としては素晴らしいことです。ただ、僕はサービスやプロダクトのほうに専念していきたいと思っています。何かサービスを出して、ユーザーさんの声を聞きつつトップの意見も反映されていくようなモデルを作っていきたい。これだけは絶対変わらずにいきたいんです。だから投資というよりは、プロダクトの会社でいたい。そういう意味で考えると、まさに星野さんはサービス・プロダクトの最先端に立っていますよね。

───そこまでサービスに拘る理由は何ですか?

江澤:僕はインターネットがあってこそ、自分の身体が生まれて来たという思いがあるので、そのサービスを仕事にしていること自体がそもそも幸せなんです。インターネットは自分のアイデンティティでもあり、故郷なんです。ただインターネットもどんどん進化していくので、その流行には追いつきつつ、一生この仕事をやっていければいいなと思います。


学生向けのサービスは、市場規模が小さい?

───今運営しているサービス「カレッジーノ」は、なぜメディアからSNSにピボット(方針転換)をしたんですか?

江澤:メディアだった時のカレッジーノは元々、学生の選択肢を広げるための情報伝達ツールとして始めました。ただ、その目的のためには、ユーザーさんがもっと自分で意見交換する場がないと受け身になってしまうと思うようになったんです。だから、一方通行ではなく双方向性のあるSNSにしたほうが、目的を達成できるのではないかと思ったのがきっかけです。双方向性があれば、同世代が何を考えているのか、多種多様な意見を知ることができますし、お互いにとって新しい気づきがあります。

対象を大学生にした理由は、同世代に限定することによって、参加に対するハードルを下げるためです。社会人の方と学生さんを一緒にしてしまうと、どうしても様々なハードルを越えて来た一部の、主に社会人の情報強者が勝ってしまう。ほとんどの普通の学生さんにとっては、参加しにくい状況になってしまうんです。新しく入ってきた人も昔からいる人も対等で、純粋に良いコメントをした人たちが評価される仕組みを組むことで、どんな学生さんでも気軽に参加できる状態にすることを考えています。

───学生マーケットは市場規模が小さく、短いという声もありますよね。

江澤:おっしゃる通りです。市場規模的に見て、カレッジーノ自体は飛躍的に大きなサービスにはなれません。ですが、開拓の余地はあると見ています。例えばインターン。これまでの学生さんは、それほどインターンには参加していなかった。ところがインターンが当たり前になってくれば、これは市場の拡大です。こんな風に、学生さんの変化に伴って市場も絶対変わってきます。

───今後、江澤さんはキャリアをどのようにお考えですか? カレッジーノに一生を捧げていくんでしょうか?

江澤:一生はないです。ユーザーさんに卒業があるように、僕にもあります。10年後、おっさんになった僕が学生向けのサービスをやってるのはおかしいことですそもそもユーザーじゃなくなるので笑 今は、全世界で、このカレッジーノというサービスを一番よく知っていて成長させられるのは僕自身だと思っています。ですが、間違いなくどこかのタイミングで僕よりも向いている人が、社外であれ社内であれ、絶対に出てきます。その時は潔く、本当にこのサービスを成長させてくれる方に引き継いでいかなければと思います。ただ、その時はとても悩むと思います、次何して働こうって。

───その後はどうする予定なんですか?

江澤: その時に、一番ドキドキすることをやりたいです。働いていること自体が、自分にとって一番の自己実現、快感なんです。そこまで夢中になれる趣味がある訳ではなくて、むしろサービスをやってたり、アプリとかネットに触れたりする時のほうが楽しいので。好きだからこそ、ずっとやり続けちゃうと思うんですよ。何のジャンルかはまだわからないですけど、カレッジ―ノを手放した後も、働いていると思います。


この記事を書いた学生ライター

Keiji Takahashi
Keiji Takahashi
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大学一年次よりスタートアップに興味を持ちアプリ開発/ベンチャーでのインターンシップを経験。 現在、学生の視野を広げるco-mediaとインターンシップから築く新しい就職の形InfrAを運営する株式会社Traimmuの代表。 サッカー観戦とジム通いが趣味。

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