フィリピン人の寛容さ。現地で行った日本語教育プログラム。

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こんにちは。井上です。今回はフィリピンで学んできたことを記事にしたいと思います。

日本語教師のアシスタントとしてフィリピン大学へ

夏休みを利用してフィリピン大学ディリマン校((University of the Philippines, 以下UP)で日本語クラスの授業に参加し、学生の補助をしたり、模擬授業や文化交流をしてきました。

本場ハロハロ

日本人は外国人に対して若干、引いて行動しているように思えますが、フィリピン人は外国人に対して、子供から大人まで、男性、女性、職業に関わらず優しい人が多い気がします。多くのフィリピン人が初等教育から英語を学んでいることや、フィリピンがスペイン、アメリカ、日本から支配を受けてきた歴史的背景もあって前々から多様な人種を見慣れていたことが外国人への寛容さに繋がっているのだろうかと考えましたが、私が関わった人や地域が限らているので、一概には言えません。

しかしながら、英語を話さないフィリピンの方も、私のたどたどしいタガログ語を笑顔で組みとってくれましたし、彼らとジェスチャーで十分コミュニケーションをとれたことに喜びを感じました。

以下ではフィリピンにおける日本語教育について書かせていただきます。

フィリピンの日本語学習者

国内の日本語学習者の国別ランキングでフィリピンは4位、海外の日本語学習者の国別ランキングでフィリピンは10位(2012年現在)というように、フィリピン人の日本語学習者は日本にもフィリピンにも数多くいます。背景の一つとしては、1980年代以降増加した農村花嫁(外国人花嫁とも)が挙げられます。農村花嫁とは嫁不足に悩んでいる東北の農村部の男性と見合い結婚したアジア人女性のことを指しています。

しかしながら、農村花嫁は、言葉が十分に通じない異文化の中で重労働や嫁としての役割を担わなければならない厳しい状況下に置かれていますし、子供が成長して日本語を話すようになると、自分だけが日本語のコミュニケーションを自由にできないため疎外感を味わうことも多々あるそうです。そうした農村花嫁を支えているのが、日本語教師や地元住民ですが、そのほとんどがボランティアです。最近では嫁不足だけでなく、日本は少子高齢化の影響もあり、労働力不足が問題となっていますよね。

そのため、政府は多くの外国人労働者を積極的に受け入れていますし、フィリピンとは二国間の経済連携協定を結び、看護師や介護福祉士を積極的に受け入れています。ここでも、やはり日本語の研修は欠かせず、海外産業人材育成協会や国際交流基金が請け負って研修をしています。

このような観点から私は、フィリピンに来る前は日本語学習者の学習動機は仕事や生活のために日本語を習得しなければならないというようなことだと思っていましたが、UPの学生に学習動機を聞くと、ほとんど全員が漫画やアニメ、バラエティー番組、ドラマ、J-pop、ファッションなどのサブカルチャーへの興味が学習動機となっていました。

UPにおける日本語教育

UPには10人ほど日本語の先生がいらっしゃるので先生によって授業のスタイルが違うのでとても面白かったです。課ごとに演劇をさせる先生、文法に力を入れる先生、パワーポイントを使う先生、使わない先生など様々でした。

また、文法の説明など要所でタガログ語や英語を使い説明していました。これは間接法を使った授業です。一方、私がイギリスで日本語教師養成プログラムを受けたときは、極力英語を用いずに日本語で学習者に理解させる直説法をとっていました。そのため学習者に気づいてもらうような工夫を凝らすことが求められました。

さらにイギリスでは教材もすべて手づくりだったので、UPでパワーポイントを使えたことは本当に大きかったです。下手な絵を描かなくて済みますし、字を書く手間も省けます。笑 また、日本人の先生が一人いらっしゃったので、フィリピン人の先生が教える日本語教育と、日本人の先生が教える日本語教育の比較もできました。日本人は、正しい発音を聞かせることができるので、学生にとってはそこが一番メリットだと思います。

さらに、先生方はクラスの雰囲気やレベル、指導項目によって指導方法を変えていらっしゃるので準備には相当な時間をかけていると聞きました。授業の質も高く、ある中級の授業では、日本の経済や文化、環境など週ごとにトピックを変え、学生同士でディスカッションしていました。その授業に参加し、意見交換できたことは貴重な体験となりました。先生方は主体的な授業を作る準備は頭を使うし、日本語教師は大変だけど、生徒が楽しそうに授業を受けてくれたり、日本語を話せるようになってくれることがうれしいとおっしゃっていました。

私が所属する学部では第二外国語をそこまで熱心に受けようとする学生は半分いるかいないかくらいだと思いますが、UPの学生はほぼ全員が日本語に対して意欲的に学んでいました。授業で覚えた日本語を使ってコミュニケーションをとってくれますし、中級以上の学生は普段から日本語を使って会話の練習をしていました。また、普段私が日本語を話しているときには気づくことのないようなことを学生たちが質問してくれたおかげで、日本語の面白さを改めて気づかせてくれましたし、彼らの外国語を学ぶ姿勢を見習おうと感じました。

日本語教育プログラムを終えて

今、私は日本語教師としての資格(詳しくは前回の記事を参考にして頂ければ幸いです。)を3月に受け取る予定です。留学プログラムを終えてからも、交換留学生の日本語のチューターをしたり、日本の病院へ研修に来ているカンボジア人の方々に日本語を教えて、日本語教育に携わっていました。

私の住んでいる地域は外国人の方が多いので、就職活動の間をみながら、今後も日本語教育や異文化に携わっていきたいと思います。将来、日本語教師になるかは正直わかりませんが、教育全般に関心があります。1年間の日本語教育のプログラムを通じて、日本語の魅了や、言語教育の可能性を学び、海外をこの目で見ることができたことは私にとって大きな意味がありました。

例えば、新聞を読んでいる限りでは、フィリピンの交通渋滞は経済に影響が出るだとか、経済成長が著しいだとか、ゴミ山の問題が深刻だとか、なんとなく知識があっただけでしたが、実際に、現地に行き、渋滞を経験してみて、渋滞が経済活動や大気汚染に及ぼす影響を身に染みて感じましたし、女性が危険にさらされていることにも気づきました。また、子供が学校にいけずに物乞いをしている現状も見て、様々なことを考えました。(幸せとはなにか、私は恵まれているのか、教育がもたらす影響力はどれほどか、どのような教育がベストなのか、自分は何がしたいのか。...)

現在盛んにグロ-バル人材という言葉を耳にします。私は様々なグローバル人材のとらえ方があっていいと思っていて、日本語や日本文化を海外に伝える人材も一種のグローバル人材として考えています。しかしながら、なんとなく、そういった人材があまりいないのではないかとも思います。(データがないので確かではありませんが。)訪日観光客が増えている中で、日本のことを伝える人材も、必要になってくるのではないでしょうか。

こんなことを言ってても、留学生の日本語チューターをするなかで、私の日本に対する知識の乏しさを痛感しています。ぱっと答えることができないことが沢山あります。これからも継続して日本や日本語について勉強したいと思いますし、特に、広い意味での教育、異文化理解に関しては、ゼミで学んでいる社会的企業と関連付けながら今後も特に力を入れて学んでいきたいと考えています。

最後まで読んでくださりありがとうございました。今後はゼミで研究している社会的企業や子供の貧困について記事にしたいと思います。

この記事を書いた学生ライター

Ryota Inoue
Ryota Inoue
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2017年に中央大学卒業。学生時代、言語や異文化交流、経営やソーシャルビジネスについて学ぶ。現在、株式会社パソナで働き、視野を広げている。好奇心旺盛で興味分野が広いため、将来、様々な分野を掛け合わせた面白いことがをしたいと考えている。

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