ーー簡単に高木さんの自己紹介からお願いします。
帝京大学経済学部経営学科4年の高木と申します。小学校から高校卒業までサッカーに取り組んでいたので、一番得意なのはサッカーです。一人でカフェでまったりしたりだとか、買い物したり、アウトドアなことが好きです。内定先はJACリクルートメントです。
一般的な普通の大学生として髪の毛を染めたり、夜通し遊んでいたり、サークルに入って飲み会に行ったり、ただ単に純粋に楽しんだ一年間でした。何も考えてなかったですね(笑)。
ーー高木さんのご出身は長野だとお聞きしましたが、もともと上京しようと決められていたのですか?
決めてましたね。その時は自分の軸は特に無かったんですけど、父方が東京で大学に行っていたこともあって、東京に行けと言われていました。
ーー大学2年の時からステップハウスさんでインターンをされていると思うのですが、どういったきっかけでインターンをされることになったのですか?
インカレサークルに所属していたのですが、そのサークルの代表(慶応大学)が頭の良さとカリスマ性で、周りのみんなから人気があって、なおかつ仕事ができるっていう。見ていてすごくオーラがあり、その人に憧れを持っていました。たまたまその人がLINEのタイムラインに、ステップハウスのインターンに関する情報を載せていたんです。まだ直接お話ししたこともなかったんですが、池袋のサンマルクでお会いして。人生観や学生の時間の使い方について話を伺いました。それがきっかけでインターンを始めることになりました。
ーー先輩のLINEのタイムライン経由でインターンの話を発見されて、普通はコンタクトをとらないと思うのですが、なぜアクションを起こすことができたのですか?
LINEのアカウントを知っていたこともあって。思い切って初めてメッセージを送ってみました。その一番の理由は「あの人になりたい」と思ったことですね。その人がやっていることを真似すれば近づけると思ったんです。一年生のころ遊びまくって、振り返ったときにサッカーしかしてきていない自分がいたので変わりたいと思っていたのもアクションに繋がった理由かもしれません。
ーー実際にインターン生として入られて、普段の業務としてどういったことをされていたのですか?
大きく分けて、アポインターとクローザーの二つに分かれています。まずはアポインターという営業先にこちらのお話を聞いていただくところまでつなげるという最初のコンタクトの部分。その業務を通して営業に慣れていったり知識を吸収していったりして、ベテランのクロージングの人につなげる形ですね。その後成長と共に任される仕事が増えていき、最終的には、アプローチからアフターフォローまで全て自分ひとりで行います。
ーー実際に業務をやられてみてどのように感じましたか?
まず自分のストレス耐性が低いと分かりました。訪問販売は断られるのが当たり前だと思うんですけど、最初のほうはすぐめげたりしていました。ですが、叩かれ続けることに慣れる力があるからこそ営業先の企業さまに振り向いてもらえるということに気づきました。ストレス耐性が付き始めてから、話を聞いてもらえる人も増えてきて、成果に繋がりました。最初は難しいですが、誰でも営業ができるようになりますね。
ーーリクルートに行かれたのはどういった出会いだったのですか?
僕の2年先輩の方がリクルートに新卒で入社されていて、その方に紹介していただきました。先輩が入社1ヵ月目にリクルート部署内のアポイント対決があったらしいんです。リクルートの既存社員、当時のトップ営業マンも含めてです。新卒の社員は最初の2週間は研修なので、一か月の期間の半分は研修でつぶれるわけなんですね。その先輩は営業経験ゼロだったんです。2週間を終えてトップの社員は、絶対負けないだろうという数字を取っていたそうなんです。でも月末の最終日になって終わってみたら、先輩が1位になったそうです。2週間でトップ営業マンを全員抜いて1位になったことが話題になったそうで、それを聞いた時に僕も新しい環境で挑戦してみたい気持ちになりました。その先輩に「バイトとか雇ってないですか?」と聞いてみたんです。そうすると営業のバイトがたまたまあると。
ーーまたその際も憧れの先輩にメッセージした形なのですね。
そのときは一年間ステップハウスで働いていた後だったので、ひとつの商材だけではなく、全国規模で試せる商材も売ってみたいと思っていました。たまたまそのタイミングでその人に出会ったので、就職活動前の3年生の6月ということもあって、広く社会を見たいと思っていたのでお願いしたんです。当時バイトの人は大学生は4年生の方が2人だけいたんです。その2人がえげつない経歴を持っていて、1人が五大商社の1つに特待枠で内定している人だったんですよ。めちゃくちゃエリートじゃないですか。その人は役員採用ってな感じで。
ーー幹部候補採用の方だったんですね。
2年間仕事しないらしいです。ひたすら2年間資格の勉強をして、なおかついい給料もらえて。その期間が終わった瞬間にいきなり役員になるという流れなんです。もう1人の4年生は女性の方で、すごくアクティブですごく負けん気の強い人だったんです。そんな4年生の2人と一緒に営業を始めさせていただいて、同じ大学生という雰囲気がしなかったんですよ。話し方も頭いいですし、賢そうだなと思ったんですが、正直自分としても1年間以上、遊ばず仕事をしてきて、ましてやしっかり営業を教えてもらった環境があったわけなので、プライドもありました。年上の方にも負けたくないという気持ちで取り組んでましたね。
ーーリクルートでもトップセールスになられたわけじゃないですか。それはどういう工夫があったのですか?
営業って仕事は、交渉力とか売り込む力ってもちろん必要ですが、そもそも継続する力やストレス耐性がないと続かないんです。特に継続する力は、どんな仕事でも大事だと思うのですが。なのでステップハウスでの環境をそのまま基盤として活かしていたら、2位の人に5倍の数字の差をつけて1位をとれたんです。みんなが月4件取ってくるところを20本です。スキル的なものってあると思うんですけど、何か工夫をしたというよりも自分が継続してやってきたことを実践したという感じですね。自分がステップハウスでやってきた1年間の経験がかなり大きいものでした。
ーー高木さんにとって営業ってどういうものですか?
自己改革というか、本当に自分を変えるきっかけになったものですね。変わるためのチャンスをもらって、これから生きてくためのチャンスをもらったという印象です。
受けていたのは内定先の外資系企業とリクルートの2社だけです。
ーーそういう方って珍しいですよね。
すごく言われます。もともと就職するつもりはなかったです。最悪の想定をしたときに一番最後の切り札として就職というのがあって。今思えば、それは浅はかな考えでした。ただ両親に親孝行したいと強く思っていて、その形を模索していました。最初は起業したいって気持ちがあったんですけど、自分を見つめ直したときに、恩返ししてからでも自分のやりたいことできるなと思ったんです。だからこそ大手を見ていましたね。
ーー様々な会社があるなかでどのようにその2社に絞られたんですか?
まずリクルートのアルバイト経験で、直接人の人生を変えるといいますか、人に感謝していただいたこともありましたし、そのことにやりがいを感じたのがひとつです。
ーー実際に働かれて経験した体験から会社を選んだと。もう1つJACさんはどのような理由で決められたのですか?
冷静に考えたときに今の時代はバブルと違って安定のレールもなければ人口も減少してるので、リクルートがターゲットとしている若年層が年々すごく減っている中で、東京商工リサーチのデータを見たときに将来的にとんでもなくニーズがないのかなと考えました。
ーー伸びない産業だったんですね。
人口自体のマーケットが縮小していて、高年齢が増えてくるというところで、JACがエグゼクティブ層、30~50代の層、これから伸びていく層をターゲットにしていて、なおかつ仕事の内容にやりがいがあると感じました。
ーー高木さんが内定をとれたのは営業経験が一番大きかったのでしょうか?
一番大きいです。まずエントリーシートが通ると思っていなかったんですが。そこに書いた内容がまさしくステップハウスでの営業で。聞かれる内容も主にステップハウスで習わせていただいたことや営業に関する質問ばかりで、答えるだけで問題ありませんでした。特に考えたりというわけでなく、今までやってきたことを話しただけでした。
ーー学歴の低い大学生は自分を卑下してしまうことが多かったり、自分で限界を決めてしまったりすることがあると思うのですが、高木さんから後輩の学生に対してアドバイスがあればお願いします。
自分もそうだったんですけど、無意識で作っている壁というのがあると思うんです。今まで勉強してこなかったという思いだったり、そういった積み重ねが自分にブロックをかけていると思うんです。でもキツいと思ったときに一歩踏み込んだり、営業だったらあと1件行くとか、さらに一歩踏み出す勇気が必要だと思います。一歩踏み出すことが将来的に絶対大きく変わってきます。まずは一歩踏み出すことが大切だと思います。常に成長することが必須だと思うのですが、そのためにも自分の居心地の良いところにいるのではなく、行動して何かしらのレスポンスを得ることが大事だと思います。大変かもしれないですが、やってみたら意外と楽なもんなんですよね。
ーー具体的な経験はありますか?
LINEのタイムラインを見て先輩に連絡したこともそうですけど、きついなと思ったら先に行動してから考えますね。正直、僕ができたから絶対誰でもできるって。ホントに思います。
ーー逆になぜできない人が多いと思われますか?
そもそも人間の思考って生まれ育った環境で決められてると思うんです。親からもらった言葉の繰り返しです。そのうち行動することへ恐怖心が生まれ、行動しにくくなっていると思います。それを変えるために第二の親を作って聞く言葉を変えて、思考と行動を変えていくとよいと思います。マインドやコンディションが大切だとすごくわかるんです。
ーー起業を考えられているというお話をお聞きしたんですが、どういった経緯でそう思われたのですか?
きっかけは、昭和と平成の生き方は絶対違うと思ったことです。バブルの時代って特に考える必要がない時代だったじゃないですか。今は個の力がすごく大切で、これから不安定な時代が続くと思うんですよね。人口減少したり、オリンピック後に破綻がくるかもしれないとか。今のギリシャもアテネオリンピックから10年後に破綻がきてますよね。それと一緒で安定がない時代で、ましてやこれからマーケットが縮小していくのに税金ばかり増える、その中で給与も含め自分がやりたいことや姿を考え出すと、60代までに6億何千万必要なんですよね。年金や奨学金返済や親への仕送りやら子どもの教育費・学費など全部算出してみたんですよ。そう考えるとサラリーマンやってたら足らないんです。そういう意味で起業して自分で稼ぐという選択肢を考えたんです。
ーーでは今後起業される可能性っていうのは?
100%ですね。