皆さんは「東大」もしくは「東大生」と聞いてどんなイメージを思い浮かべますか?
日本一、天才、ガリ勉、メガネ、チェックシャツ…。
世間一般のイメージはこのような感じだと思います。しかし、東大はそのような単純な言葉では表すことができない魅力を秘めています。今回はそんな東京大学で5ヶ月ほど過ごした一学生の視点からご紹介します。(出典: http://itot.jp/)
東大のキャンパスで最も有名なのは東京都文京区にある本郷キャンパス(赤門があるところです!) です。しかし、東大は本郷キャンパスだけではありません。入学した1年生はまず、渋谷から京王井の頭線で2分の目黒区、駒場キャンパスに通うことになります。
東大の1,2年生は前期教養学部(文科一,二,三類、理科一,二,三類)に所属し、2年間教養を学びます。東大では3年生になってから専攻を決める「レイトスペシャリゼーション」というシステムをとっています。
3年生になってから専攻を決める「レイトスペシャリゼーション」というシステム。この「レイトスペシャリゼーション」を実現する為の制度として2年次の「進学振り分け」という制度があります(平成27年度入学生からは「進学選択」という名前に変わるそうです)。
ざっくり説明すると、1,2年次の成績を基にして3,4年次の学部を決定する制度です。
人気の学部・学科入るためには良い成績をとらなければならないため、多くの東大生が熱心に勉強します。
東大の先生は大体が各々の学問の第一線で活躍されている方なので、授業では知的好奇心をそそられます。
では東大ではどんな授業が行われているのでしょうか?
ここでは私が面白いと感じたALESS/ALESAという授業を紹介したいと思います。
1年生の必修授業であるALESS(Active Learning of English for Science Students, 理系)/ALESA(Active Learning of English for Students of the Arts, 文系)は英語でのアカデミックライティング、ディスカッション、プレゼンテーションのスキルを学ぶクラスです。おそらく正式名称を覚えている人はあまりいないでしょう。(笑)
理系は自分で行った実験の結果について、文系は自分で選んだ社会問題についての議論を、それぞれ書きます。
このクラスは20人程度の少人数で行われ、ネイティヴスピーカーが常に質問を投げかけ、学生に考えさせます。
このパラグラフってどんな役割を果たしているの?この論理展開ってどう思う?この表現ってどうしてアカデミックじゃないの?君だったらどうやって直す?
このクラスの最終目標は論文を書くことですが、自分の論文の内容をプレゼンし、議論することも醍醐味です。
プレゼンテーションでは自分の持ち時間が決められていて、少しでもオーバーすると”Sit down!!”と言われてしまいます。(笑) ですから念入りな準備が必要になります。 実際、学期末のプレゼンテーションの時期になると、友達同士で練習し合う光景をキャンパス内で見ることができます。
日本人の特徴として失敗を恐れる傾向があるとよく言われますが、ALESS/ALESAのクラスでは失敗は大いに許容されます。むしろ失敗から学ぶことの方が多いくらいです。学術的なスキルのみならず失敗を恐れずに発言する積極性も身につけることができます。
サークルに熱心に取り組む人、運動会(他の大学では体育会、要は部活です)で己の限界を追い求め、チームで常に高みを目指して努力する人、留学をする人、はたまた安保法制反対のデモに参加する人などなど。
東大生は、勉強はできて当たり前でなおかつ自分のやりたいことをとことん追求する、そんな人が多いのです。
私が東大生のいいなと思える一番の点は、自分の意見を論理的に説得力のある形で相手に伝える能力が高い人が多いことです。
もちろん元からの才能でそのような能力が高い人もいますが、東大生の話の説得力は物事をとことん追求する姿勢によって生み出されているのではないのでしょうか。
いかがでしたか?東大の魅力はこれだけではなくまだまだたくさんあります。 ちなみに2016年度入試から推薦入試が始まります。これから東大にはますます魅力的な人材が集まるでしょう。
この記事を読んで少しでも東大に興味を持ってくださった方がいらっしゃれば、是非キャンパスに足を運んでみてください。