終戦日を意味する「VP Day」とは?日本で語られることのない大戦中のオーストラリアとの関係。

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こんにちは、早川るいです! 8月8日~8月17日にinter-mid breakという中間休みに入りました。この間に小旅行を考えておりましたが、今学期最初の課題が8月に入ってから1週に1個という感じで入ってきたため、メルボルン外を出るのを諦め、課題を終わらせる事にしました(笑)。

って感じでしたが、「8月15日だけは絶対“Shrine of Remembrance”へ行こう!」というのを留学出発前から計画していたので、この日だけは課題を一時止め、行って来ました。 Shrine of Remembranceへ行ってみたところ、丁度この日“VP Day”の式典があったので、そこに参加しながら、Shrine of Remembranceの中も入ってみました。

ということで、今回、第8弾の記事は、Shrine of Remembranceとそこで行われたVP Dayについて書きたいと思います。

 

Shrine of Remembranceとは?

ハヤカワさんウォー2Shrine of Remembranceは、メルボルンの観光名所の1つですが、実際はビクトリア州の人が訪れる慰霊館でもあります。Shrine of Remembranceは、1934年に開館され、第1次世界大戦で、戦場で見つかることが出来ず、祖国へ運ぶ事が出来ない亡くなった兵士や看護師などのために作られた慰霊館です。

そのため、Criptという慰霊館の一階の中央にある所へ行きますと、一人一人の亡くなった兵の名前が一切無く、沈んだ軍艦、出兵した部隊名、医療部隊などが壁に記載されております。

Shrine of Remembranceは、1918年(終戦)にビクトリア州政府がメルボルンに慰霊館を設置されようと建築案を提案されました。しかし、案を考えたものの、1921年に設立した実行委員会によって却下され、1922年に全オーストラリア人にデザイン案を募集し、1923年に全83件のデザイン案の中から、メルボルンの建築家であり、第1次世界大戦時に兵役していたPhillip HudsonとJames Wardropのデザインが選ばれました。

ちなみに、第5回の記事で書きましたが、4月25日のアンザックの日になりますと、メルボルンの場合はShrine of Remembranceで行います。また、11月11日に行われるRemembrance Day も同じところで行われます。

 

“VP Day”とは?

ハヤカワさんウォー3VP Dayという日は、8月15日に行いますが、アンザックの日と同じく、日本人とっては馴染みのない言葉だと思います。

しかし、この日は我々、日本人にとって「終戦記念日」として認識しております。では、なぜオーストラリアではこの日をVP Dayと言うのか?

VP Dayは、Victory in the Pacific Dayの略称で、日本語に直訳しますと、「太平洋で勝利した日」です。つまり、日本が敗戦した日です。ちなみに、アメリカやニュージーランドの場合は、VP DayよりもVJ Day(Victory over Japan Day)の方で呼ばれております。

当時の日本の場合、8月15日という日は、降伏を認めた日です。当時のオーストラリアの場合、この日は、降伏を認めた日本に勝利し、第2次世界大戦が終わった祝日だったのです。現在では、日本とオーストラリアはこの日に追悼式が行われます。

しかし、オーストラリアではこの日を祝日として扱われておりません。また、アンザックの日とは違い、式典があっても、アンザックの日のように大勢の方が慰霊館へ向かって追悼を行いません。そのため、盛大に行うアンザックの日とは真逆で、式典がしんみりとしています。

ただ、私自身がこの式典に参加できたのを心の底から感謝しております。式典では、多くの第2次世界大戦に兵役された元兵やその家族も参加しておりました。この方々を間近で目の当たりするのは、もう二度とない思います。また、“the ode”という頌歌を聴きました。

ここでは、亡くなった陸・海・空軍の男女や第2次世界大戦~現在まで亡くなった男女に対して忘れないよう唱えました。この頌歌は4つに分けられており、若い世代から第2次世界大戦に兵役された方々へと唱えられましたが、第2次世界大戦に兵役された方々が唱え始めた瞬間、その方々が込めた言葉が私の背筋を凍りつかせました。この体験を忘れたくないと思い、この記事に書かせて頂きます。

 

大戦中の日本とオーストラリアの関係は?

ハヤカワさんウォー4日本史で第2次世界大戦について聞かれますと、何が最初に思いつきますか? 僕の場合は、太平洋戦争、ミッドウェー海戦、ソロモン諸島の戦い、沖縄本土戦、広島・長崎原爆などが思いつきます。また、私が覚えている限り、日本の歴史の教科書にはほとんどがアメリカとの戦争についてしかなかったと思います。

逆に、オーストラリアはどうでしょうか? 私が知る限り、ダーウィン爆撃、シドニー湾攻撃、マレー沖海戦、シンガポールの戦い、珊瑚海海戦(Battle of Coral Sea)までしか知りません。

現在、私はディーキン大学で ”Australia and the Two World Wars”というオーストラリアの第1次・第2次世界大戦の歴史についての科目を取っております。授業によりますと、当時のオーストラリアにとって、日本は最大の脅威でした。その理由としては、日本とオーストラリアとの距離や当時の日本軍の勢力がシンガポール・マレーシアからパプアニューギニアまで拡がったため、オーストラリア軍が手に負えない状況まで追い詰められたからです。

しかし、オーストラリアという国は大きな地形を持っていたため、日本軍は侵攻せず、他の連合軍から孤立させる作戦で行っていました。そのため、海岸沿いの都市は空襲や潜水艦でやられ、珊瑚海にあるソロモン諸島などの島々が攻められました。

特に、オーストラリアで有名な日本軍との戦争は、ココダ道の戦い(Kokoda Track campaign)です。ココダ道の戦いは、625人のオーストラリア兵が亡くなりました。この作戦の目的は、日本軍をパプアニューギニアにある首都ポートモレスビーへの侵攻を阻止するためです。逆に、日本軍側としては、連合軍の反撃を防ぐため、物資運搬の運びやすい場所を確保するよう行いました。日本軍の場合、物資を運ぶために、北からしか行けなく、険しい山間を辿らないといけない状況でした。しかし、元々海路から攻めようとしたものの、連合軍によって阻止されたため、陸路から攻める計画になったのです。そうした状況で、オーストラリア軍は首都ポートモレスビーへの侵攻を防ぐために、自分達の小部隊を密林の中へ送り込むことになりました。

しかし、オーストラリア軍の問題点としては、2つありました。1つ目は、経験の浅いオーストラリア兵を送り込んだ事です。アジア各地、ヨーロッパへアンザック兵を送り込んだものの、オーストラリア付近の島々には経験の浅い兵士しかいませんでした。そのため、オーストラリア兵は日本兵との戦い方を知らず、苦労をしたのです。2つ目は、相手が密林での戦いに慣れていた事です。オーストラリアとは逆に、日本軍は中国での戦争で、密林での戦い方を覚えたため、彼らにとっては好都合でした。この状況を考えますと、日本軍側が有利ではあったが、途中からオーストラリア側にアメリカ軍の加勢が入ったため、日本軍が後退せざる得ない事になりました。

ココダ道は、オーストラリアにとっては第2次世界大戦の中で唯一の単独での戦いでした。そのため、現在のパプアニューギニアにココダ道というトレッキング・コースがあり、オーストラリア人にとっては人気のあるコースです。約8日間のコースらしいですが、彼らの苦労と勇気をオーストラリア人の中で忘れないために、このコースが出来たのです。

この記事であまり日本軍の恐ろしさを書いておりませんが、慰霊館の1つ階にあった記念室で見つけたものについて話したいと思います。記念室は、第1次世界大戦から現在のイラク戦争までの戦争の展示品が収めており、もちろん日本軍からの物も展示しておりました。その中で日本刀がありました。そして、その隣に当時のレポーターからのインタビューがありました。そのレポーターは、どうやらパプアニューギニアへ送り込まれたアンザック兵の一人で、オーストラリア拠点や戦争の状況について話しておりました。その中で、日本兵ついての話もあげていましたが、最後に語った言葉がとても意味が深い言葉でした”Don’t under estimate the Japs (「日本兵をなめるな」)”。現在の私達がこの言葉を聞くと、どう捉えれば良いのか、非常に興味深いです。

 

以上、今回の記事はここまでにしたいと思います。 次回の記事は未定ですが、引き続き書きたいと思います。ではまた!

この記事を書いた学生ライター

Rui Hayakawa
Rui Hayakawa
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「The Long but short journey」の記事を書いている国際教養大学3年生のるいです。これから1年間、「自分の知らないオーストラリア文化を探求し、人々を知る」という広く深い目標で皆さんにDeakin大学での生活やオーストラリアでの旅について紹介していきたいと思います。

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