島国だからこその文化や価値観。日本人は無意識に差別を起こしている?

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こんにちは。神崎です。

今学期からは2013秋から今年の5月まで滞在していたNY州ではなくIllinois(イリノイ)州からお送りします。そうです。やっと日本から出て行きました。しぶとく滞在しましたが夏休みももうおしまいです。

さて今回は日本人が人種差別的かどうかについて、アメリカで学生生活を送る中で僕がぼんやりと考えていることをお話しさせていただきます。ニホンサベツ4(UIUC, IL)

日本人は差別的?

みなさんどう思われるでしょうか?前々回の記事は日本人は本当は親切ではないのではないか と疑問を投げかける意図で寄稿させていただきました。

ですが、日本人は一般的に人種差別的でしょうか?

僕個人的には答えはYesだと思います。もちろん日本人全体を大きく括って全員が人種差別的だと主張するわけではありませんし、人種差別“主義”を持っている方は日本では少ないのではないかとさえ思います。

では僕が先に“日本人は差別的である”と、どういう意味で書かせていただいたのか説明させていただきます。ニホンサベツ3(UIUC, Champaign, IL)

故意ではない差別

日本を訪れる、または日本に在住している外国人のことを我々日本人は何気なく“外人”と呼びます。

実際に外人という言葉を悪意を持って使っている日本人の方は少ないと思いますし 単に“日本人ではない”人という意味で外国人の方を指すときにこの言葉を使います。

外人という言葉自体の使用を好ましく思わない外国の方もいらっしゃるようで、若い人の中には外人という言葉を使わないように意識している方もいるようですが、個人的に、外国の方が問題視しているのは外人という言葉の裏にある“日本人ではない人”というコンセプトだと思います。 そしてこのコンセプトこそが、日本人が差別的である と先ほど僕が主張させていただいた状況を作り上げているのだと思います。

日本は島国ですし、日本人が国際結婚をすることは稀とは言い難いまでも未だに珍しいことです。日本に住む日本人の方はとても高い確率で、遡れる範囲内では日本人の血のみを引いているでしょうし、ましてや色んな民族の血が流れている一人多民族国家みたいな人を日本国内で見つけるのはそれこそ稀です。

ですので、日本において外国の方に向けられる“日本人ではない”という認識は区別の意味を超え、ある種排他的ひいては差別的な意味も含まれていると思うのです。

さらには、“日本人ではない”という区別の仕方は日本以外のすべての国々の民族を一括して判別するという事態も意外と自然に生んでしまうと思います。“外人だから日本のことはわからないだろう”、“外人だから日本語も理解しないであろう”、“外人だから箸も使えないであろう”、“外人だから礼儀、マナーもわかっていないであろう”、“外人だからこうであろう、そうであろう”、など上に挙げた幾つかはバカらしく聞こえるかもしれませんが、こういったこちら側からの一方的な推測とそれに伴う我々の行いこそが差別的な行いだと僕は思います。

国によって背景にある文化も価値観も重んじられている風習も違っているのに、日本人はその違いにあまり目を向けようとしていない気がするのです。しかし我々日本人はこのよう差別的行いを故意的に行っているわけではありません。無意識ですし、先に述べたように日本が島国であり、外国の文化の理解に興味関心があまりない状況から生まれている行いだと思います。ましてや“日本のことを知らないであろう”という認識は親切心さえ生むこともあると思います。

そういった意味で僕は先ほど日本人は差別主義ではないと書かせていただきました。我々は排他的になろうとして外国の方を差別しているわけではないと思います。

ただ我々が無意識のうちに行っている日本人である/日本人でないという判別は時に差別的とも捉えられると思います。 “無意識で行っているようなことを日本人が気にする必要があるのか”と思われる方もいると思います。日本には郷に入っては郷に従えという言葉もありますし、他の国の文化風習を完全に理解することも不可能に近いとさえ思います。

さらに未だに世界中で人種差別が横行していますし、アメリカだって例にもれません。日本に限った問題ではないのは確かです。ですが日本はホスピタリティで推している国です。滝川クリステルさんも“おもてなし”を手添えてまで強調していらっしゃいました。オリンピックも近いですし日本に観光客が増え外国からたくさんの来客があると思います。日本がおもてなしを重んじる国であるからこそおもてなしの精神に反する排他的行いを避けようとするのは自然なことだと思いますし、外国からの来訪者はもちろん、日本も異文化に対する姿勢を見直すことでより良い異文化交流を行うことが可能になるのではないかとさえ思います。

自分も意識していきたいところを書かせていただいているので決して上から目線でものを言っているわけではございません。ニホンサベツ2(UIUC, Champaign, IL)

さて学校も新たになったことですし、また新しい出会いや貴重な体験がたくさんできるはずだと思います。気を新たに勉強もCo-mediaも頑張りますのでまた覗いてください。今後ともよろしくお願いします。ニホンサベツ(UIUC, Champaign, IL)

この記事を書いた学生ライター

神崎憲人
神崎憲人
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アメリカまではるばる来て早3年目突入。 ニューヨーク州立大学フレドニア校にて経営/経済学を専攻し2013〜2015年まで在学。2015年秋学期からは イリノイ大学アーバナシャンペーン校でマーケティングを専攻しています。このブログを通じて自分の留学生活にも新しい目標や意義を見出していけたらと思います :)

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