アメリカにいて感じる疑問。「果たして日本人は本当に”親切”なのか」

こんにちは。一時帰国中の神崎です。

今回はアメリカで時間を過ごす中で気づいたアメリカ人の国民性、日本人の国民性について自分の思うところをお話しさせていただきます。(New york, NY)

日本人は親切？本当に？

日本では、謙虚であり人をいたわる精神を突き詰めることが美徳とされています。 アメリカ人の中にも日本人は「礼儀正しく低姿勢の印象だ」と思っている人は確かにいますが、同じ印象をすべてのアメリカ人が持っているわけでもなければ、日本人の国民性どころか国の位置も分からない人だってたくさんいますし、どちらかというとそういう人の方が多いと思います。

日本人は自分たちのことを親切であり、他の人々のことをいたわることができる。という国民性を掲げてきていますが、あくまでそれは日本人からした　“親切”　日本人からした　“謙虚さ”、また“気遣い”であり、他の文化を有する人々にとっては　我々の“親切”はまったく異質のものとして受け止められうるということを僕は留学を通じて感じました。(New York, NY)

日本人の国民性はどう受け止められるのか？

つまり日本人の思う謙虚さ、アメリカ人の思う謙虚さが質からして同じものではないということです。 日本では自分をへりくだって相手を下から見上げることが謙虚さであるように感じるのに対し、アメリカでいう謙虚さとはどちらかというと現状に慢心せずさらなる高みを目指す姿勢を示すことに重点を置いているように思います。

もう一つ例をあげると“親切心”。 日本でいう親切心には　“礼儀正しさ”が重要視され、言葉遣いやお辞儀などの形式が重要視されますが、それが万国で通用するわけではありませんし、逆にそれらを無意味と捉える人も少なくないです。

当然のように聞こえることかもしれませんが、少なくとも僕にとってこれは留学によって得られた新たな発見でした。 国のアイデンティティーとして“他を思いやる”という精神を掲げていることは素晴らしいことだと思いますが、少々乱暴な言い方をすると、日本人は自らの国民性の中に見出す優しさや親切心のようなものを少々他の文化に押し付ける傾向があるように個人的には感じます。

そして日本人は知らず知らずのうちに人種差別的な思想、言動を行っているようにさえも思えます。一番わかりやすい例を使うなら、僕が滞在していたアメリカ。皆さんどのような印象をお持ちでしょうか？日本内でアメリカ人を見かけたときどのように思われるでしょうか？

日本で英語教師をしているアメリカ人の知人の話によると、「日本人は外国から来た人に差別的な行動（電車で日本語がわからないと思い込み日本語でアメリカ人は横柄だと言ったり、自分の意見を上司に伝えた際に“アメリカ人だから”と言われたり）を自然と取っているが、厄介な点はそれを当人たちが差別として自覚していないことだ」とおっしゃっていました。

アメリカ人は横柄で不親切？

実際アメリカ人は横柄で不親切でしょうか？日本人からしたらそうかもしれません。

ですがアメリカ人にとってはどうでしょう？ 彼らは自分たちのことを無礼で不親切な人種だと思っているでしょうか？愛想がないと自覚している個人はいるかもしれませんが彼らの特性を一言で表す言葉として、“横柄”や“無礼”はあまりにも大雑把で抽象的すぎます。

逆にアメリカ人にとって日本人は本当に“親切”であるのでしょうか？彼らよりも配慮があり一般的に“優しい”でしょうか？　あくまで個人の意見ですが決してそんなことはありません。アメリカ人だって日本人と同じぐらい優しいですし丁寧な人は丁寧です。雑な人がいることは確かですが、それは日本も同じですし、人が人を雑と思う部分も人それぞれです。

何が言いたいのかというと、国民性というものはあくまで国民の主観によるものが大きく、多文化を持つ人間同士で国民性を押し付けあうということはするべきではないと思う！ということです。

それを当然だ！とする風潮が　アメリカより日本の方が弱いと個人的に感じるので、今回このような偉そうな記事を書かせていただきました。

読んでいただいてありがとうございます。

よければ、ぜひ次も覗いてください。(New York, NY)