留学=先進国ではない!カオスな国・インドでしか得られなかったこと。

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नमस्ते!(ナマステ!)どうも、こんにちは! 北海道大学経済学部経営学科4年の相川雄哉と申します。この6ヶ月間僕はとある国へ留学しておりました。思い出しただけで漂ってくるあのスパイスの香り。そうです、あのカレーで有名な国。インドです。

インドは首都デリーにあるデリー大学のSt Stephen’s Collegeで経済学を学んでいました。これから数回に分けてインドでの留学生活について記事を書かせていただくので、どうぞよろしくお願いします!

 

自分にしかできないことを見つけるために

留学というと皆さん何処の国をイメージするでしょうか? アメリカやイギリス、オーストラリアといった国で、英語を勉強。休日は友達とおしゃれなカフェやレストランに行ったり、観光はお城や自然を満喫したり…そんな留学を考えている時が僕にもありました。

しかし僕が選んだのは途上国、インドです。僕がインドに来たワケは以前インタビューしていただいた際にお話しさせていただいているのでぜひ読んでみてください。

要するに「人と同じ留学じゃつまんない!」ってことです。人と同じ経験を通しては人と同じ人間にしかなれないのではないか。自分にしかできないことを見つけるには人と違う経験をするのが一番ではないかというのは僕が日頃の生活の中で大切にしている考え方です。

そんなわけで始まったインド留学でしたが苦難と挫折の連続でした。留学経験者なら誰しもその中で挫折というのはあるでしょうが、インドはその独特の文化や社会から起こる苦難に最後まで悩まされ続けました。これに関しては次回詳しく書きたいと思います。

 

インドという国

インドという国は全てが日本とは異なる国です。 まさに“カオス”なこの国は次のインドの諺に集約されていると言えるでしょう。

「コシュ コシュ ペ パニ バドル チャール コシュ ぺ ワディ(1マイル歩くごとに水が変わり、4マイル歩くごとに言語が変わる)」

度重なる諸民族の侵攻と植民地支配を受けた結果、様々な人種が入り混じり、100以上もの言語が今でも使用されています。増え続ける人口は将来中国を越えると予想され、経済発展も急速に進んでいます。

一方その歪みは広がり続ける経済格差をはじめとして、食糧問題や女性差別、そして世界最悪と言われる大気汚染と枚挙に暇がありません。そのため今アジアで、ひいては世界では良い意味でも悪い意味でも最も注目されている国だと言えます。

ではその圧倒的経済成長とこの国の未来を担っているのはいったい誰なのでしょうか。それは私たちと同じ若者、学生たちです。

しかしインドの、例えば私たちと同じ大学生がどうやって生活し、何を考えているのか知っているでしょうか。そんな疑問も実は僕がインドに最近増えている海外インターンなどとしていくのではなく、大学への留学で行った理由でした。

 

学歴社会インド

ではインドの大学やその他教育問題は現在どうなっているのでしょうか。みなさんこのような記事を見たことはありませんか。

インド集団カンニング

日本の高校生に当たる学生の進級試験で大規模カンニングが起きた事件です。親や家族が校舎の壁をよじ登ってカンニングの手助けをし、約500人の生徒が退学処分となりました。僕も聞いたときは「さすがインド(笑)」で済むと思っていましたが、これは実は深刻なインド教育の現状を表した事件だと言えます。

現在インドは受験競争が激化し、良い大学へ行けなければ将来は保証されないとまで言われています。僕のいたデリー大学の1次共通試験(日本のセンター試験に当たる)では99%が足切りということもあり、同じクラスだった友人たちも死に物狂いで勉強をし、受験を乗り越えてきたと言っていました。インドは世界でも有数の学歴社会なのです。このコラムではそんな学生たちとの日々の生活も綴りたいと思います。

 

留学=先進国という常識にとらわれないこと

留学を終え僕はすでに北海道へ帰ってきましたが、この半年間のデリーでの学生生活は自身の成長に大きく寄与しただけでなく、考えを根本から変える人生のターニングポイントになったと言っても過言ではない経験でした。何があって、それが自身の価値観にどう影響したかはこれからの記事の中で書いていこうと思っています。僕がこのコラムを通して最も伝えたいこと、それは「留学=先進国という常識にとらわれないでほしい」ということです。そもそも先進国に留学なんて当たり前すぎると思いませんか。どうして留学にアメリカやイギリスを選ぶのでしょうか。誰かに言われたからでしょうか、みんながそうしているからでしょうか、先進国の学生の方が優れていると考えているからでしょうか。それは誰かに聞いたりしたことでしかなく、つまり他人の常識にすぎません。しかもそれはただの偏見や先入観でしかないことだってあります。

実際僕が現地で会った学生たちのレベルは想像よりも遥かに高く、講義の内容も先進国に決して引けを取りませんでした。生活は確かに大変です。しかしそこから学べた価値観や考え方は先進国留学からは得られないものだったと今は強く感じます。

もちろんアメリカやイギリスに留学することに対して批判をしているわけではありません。自身も実は現在イギリス留学を控えていますし、やりたいことがあってその国を選んだのならそれほどに素晴らしいことはないでしょう。

ただ、ぼんやりと留学をしたい、海外に行きたいと考えている人がいるなら「留学=先進国」と選択肢を狭めないでください。みなさんが思っている以上に途上国と呼ばれる国々への留学から得られることは大きいです。途上国だから…などと余計なバイアスをかけず、広い視野で世界を、人を、文化を見ることがグローバルな視点を持つための第一歩です。 型にはまった留学をするのか、人とは違う留学をするのか、もう一度考え直してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた学生ライター

相川 雄哉
相川 雄哉
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1993年生まれ。北海道大学経済学部経営学科4年。2014年度 外務省国際問題プレゼンテーションコンテスト優秀賞。2015年1月から5月までインド・デリー大学に留学。 生まれも育ちも北海道の生粋の道産子です。大学ではオーケストラもやってます。

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