中国といえば、空気汚染、マナー違反、反日デモといった負の側面ばかりが語られがちなこのご時世。
いや、それだけでこのでっかい中国というものを判断して本当にいいのか?実際はどんな国なんだろう?と思ったことがあるみなさん!一年間で中国大陸”40都市”以上を巡った筆者の経験と独断から、こんな素晴らしい場所もあるということをお伝えします!
ちなみに筆者の私は約1年前、上海に一年間語学留学という形をとりつつも、留学中はほぼ語学以外のことに時間を費やしたという変てこな留学経験者。
面積で言えばアジア最大で、55の民族からなる中国の本当の姿を知りたいという衝動から、”旅”ということに関して最も力を入れ、一年という限られた時間の中で巨大な中国大陸の様々な地域へ足を運べるだけ運んだ結果、本では決してわからない中国の実態を多くの写真を交えてご紹介できるまでに。
↑一年間の中で筆者が回った中国大陸の主要箇所
ということで今回は、1年間で回った場所の中で、「死ぬまでに行って見ておきたい!」という観点から“ベスト3”を勝手にランク付けし、ご紹介します!
評価としては
①楽しさ ②景観(遺跡・自然の美しさや街の景色) ③費用 ④難易度
の4つを設定。
・最初の楽しさと景観は★が多いほどgood! ・後の費用と難易度は★が多いほどbad!
※ただ、逆に言えば難易度が高めの所であればこそ、行く価値が高まるとも言えます。
今回は第3位の「新疆ウイグル自治区ーウルムチ」をご紹介します!
楽しさ…★★★☆☆ 景観……★★★☆☆ 費用……★★☆☆☆ 難易度…★★★★☆
中国の偏境の地で、国内線(上海から)にも関わらず5時間というフライトなわりに片道800元(1万円弱)だったので、そういう意味では費用はまあまあといった所で星2つ。
中国なのに中東やシルクロード感を感じたい方はかなりおすすめ!もはや中国にあらず!
難易度を高めに設定したのは、 場所により英語はおろか中国語も通じないのでその辺りではやはり苦労します。漢字併記のものもありますが、なかにはこのようにアラビア文字のみのものも。バスや交通機関のアナウンスは中国語のあとにアラビア語でも放送されます。
ウイグルはその名の通り、ウイグル族が多く暮らす地域。ここ省都:ウルムチでも多くのウイグル族が暮らしています。
この後のお店での食事は意思疎通ができずとても困ることになりましたが、こういう経験もなかなかしてみるものです。自分がどれだけ言葉に頼って生きてきたかを痛感させられること間違い無し。
ちなみに、ウイグル族の方は良くも悪くもあまり他人に関心を示しません。自分たちの内輪では仲よさそうなのですが、一般の中国人と違って、気の利く親切も、ありがた迷惑なおせっかいも一切ありません。この辺は”中国”という枠に含まれつつも生活する中でできた性質なのかもしれません。
ウイグル人街では、ほとんどの人がイスラムの服装で、特に女性はベールをまとっています。そしてみなさんイスラム教を信仰しているため、街にモスクがあり、(政府の厳重な監視のもと、)礼拝を行っています。ちなみに自分の経験ですが、他人でも比較的容易に入れるキリスト教や仏教の施設と違い、イスラム教の施設は信者以外は中に入ることはできません。入ろうとして注意されたり、そもそも入ったら明らかに浮くので入ろうとも思いませんが…。
ちなみに、女性がベールを頭にまとっている一方、男性はウイグル帽子というものをかぶっています。
なんとか現地に溶け込もうと、購入してしまいました。かぶってみると、まーあ日本人には似合わない帽子だとわかりました。これ以降かぶったのは仮装パーティーのと時くらい。今や飾り物ですが、いい記念品です。
街のバザールでは、こういった中東ならではの骨董品などのシルクロード土産を比較的安価で入手できます!
他にもシルク製のスカーフや着物、キラキラした装飾品など、日本ではなかなか手に入らない品物も多く揃っています。こういったウイグル族の街はここが中国であるのを忘れさせます。
ふとして忘れがちですが、この子たちも一応中国人。国籍が中国ですからね。本人たちがどう思っているかは別として、民族と国籍が一致しないのは一民族一国家の島国日本人にはわからない感覚です。
当時(自分が行った時)はウイグル独立派によるテロが頻発していたため、このように”特警”が至る所に張込んでいました。ちなみにこれを近くであからさまに撮影すると捕まりますのでご注意!
ちなみにここで食べておきたいのは、本場の羊肉串!
ウイグル料理は少しクセがありますが中東と中華のミックスは他では味わえない独特の料理。
全ての旅行で言えることですが、旅先の庶民的な食事はまずそうであろうが、絶対食べるべき!ホテルのランチで済ませるのは旅行の醍醐味の半分を損していると考えてもいいでしょう。例えば、その辺にある雑でゴミゴミした食堂なんかが案外美味しかったりします。ただ「がんばって入る!」というちょっとした勇気が必要です。
ついでに砂漠とか異郷が見たい方は、ウルムチ市内からトルファン(吐魯番)へ!鉄道を使い一時間ほどで行けます!
“辺境の地”と呼ぶのにふさわしい場所で、こういうのが好きな方にはたまらない。まずまず日本人に出会うってことなんかないです。
交通手段が乏しく、止むを得ず黒タクを使って移動。。。これ以上手段がない以上、値段交渉にはある程度の妥協は必要。でも日本のタクシーに比べれば安いもんです!
主な見所は古代の古城遺跡。この辺りは「西遊記」で出てくる”火焔山”のモデルとなった場所であり、名前の通りの蒸し暑さ。
ここは雲もほとんどない砂漠地帯で、湿度も低く、外で継続して活動できるのはだいたい1時間くらい。遺跡を見て、車内or室内で休憩して、また出発の繰り返し。奥まであるので行ってみたいが、行ったら帰りがありません。
携帯した水や飲料水もすぐにぬるくなるため、なるべく残しておくという発想にならないのがこここの環境。ぬるま湯を飲んでもかえって喉が乾きますよねw買ったら冷たいうちに飲む!けど、「あれ、もうなくなってる?!」という矛盾に悩まされます。
ここまで来ると、もはや地図は無用の長物!黒タクのおっちゃんのみが頼りです。
人生で初めて”ギラギラ”の太陽って言葉を発したここの雰囲気と天気に圧倒され、また底が薄い靴のせいで、熱砂を踏みつけ足をヤケドする感覚を味わうことができました。
また比較的格安でラクダにも乗ることができます。ただ、ラクダを引っ張ってるおじさんが向こうの丘の先まで行こうとしたので慌てて引き返してくれと頼む。いったいどこまで連れて行くつもりだったんでしょうか。(笑)
以上、第3位のウイグル自治区でした。
一つ注意点としては、地元の警察・特警・武警・共産党系の施設の撮影はしないことです。理由は、彼らが恥ずかしがり屋、だからではなく、中国は公権力のあり方が日本とは異なると覚えておきましょう!またウイグル地区は特に情勢等が複雑なので、ご当地の観光や食事などを楽しむことに集中した方がよさそうです。
”死ぬまでに”と言ってましたが、よくよく考えればトルファンなんかは死ぬ直前(高齢)に行ったら本当にミイラになってしまいそうですね。体力があるうちに、冒険心のある方はぜひどうぞ!
2位、1位は次回以降、随時ご紹介します。再见!