地方移住、ノマド、編集、大手インターン…憧れを潰すことで見えた仕事観

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タカハラさん7

名前: 高原 千晴(たかはら ちはる)さん 所属: 法政大学国際文化学部 4年 1993年2月5日生まれ。大学1年生の時から2年半ほどWEB制作会社LIGでインターンを経験。スイス留学中も記事を書くなどライターとして活動。また1年間の休学中には、日本一周温泉巡りを敢行し300本以上の温泉レポートを執筆、後に愛媛でバーテンダーの修行へ。昨年夏、株式会社電通のインターンに参加。現在はリクルートライフスタイルの一員として旅行情報誌「じゃらん」の編集に携わっている。あだ名は「たかち」。

ーー現在の仕事内容を教えてください。

旅行情報誌「関東東北じゃらん」で編集の仕事をしています。雑誌から情報を収集している読者に向けて、「この時期はどんな旅行がしたいと思っているのか」「潜在的には何を知りたいのか」を考えて企画を出し、記事を作っています。無事に企画が通ったら、ライターさんやデザイナーさんに記事の作成を依頼するなど、全体的な舵取りをする役ですね。

ーー高原さんはずっとWEBライターとして活動していたと伺いましたが、今のお仕事と違いはありますか。タカハラさん6大学1年生から2年半ほど、WEB制作会社のLIGでライターをしていました。雑誌とWEBは全く違うので、苦戦の日々ですね。いいな、行きたいな、と思う感覚値がスマホから情報を得る若者と違いますから。月刊誌なので、「その時期だけしか味わえない」という季節感も大切にしなくてはいけません。

今の若者は雑誌から情報を取らない人が大多数ですよね。NAVERまとめで十分だよ、と。ただ「じゃらん」のお仕事をして感じたのが、世の中にはWEBよりも紙の情報を重視している方がたくさんいらっしゃるということです。媒体への信頼度の高さや、検索では出会えない新しい情報を得られるという特性が魅力的だからでしょう。その特性は、中の人になった今だからこそ強く感じたりもします。

言わずもがな、時が経ち、世の中でいう雑誌の立ち位置や影響力は変わっているとは思います。ですが、私と異なる世代はどのようなものを読みたいと思っているのだろうか、というWEBのコンテンツを作っていた時には考えられなかったターゲット層を相手にしています。WEBにいればいるほど見失いがちですが、「一般的な意識」「一般的なニーズ」は確実にWEBとは別世界にあるのだということを学ばせてもらいましたね。


忘れられない夏。電通インターンでの経験。

デンツーー 昨年に参加された電通さんでのインターンについて聞かせて下さい。

おそろしく面白かったのですが、正直に申し上げるとかなりしんどかったです。毎日夜7時くらいまで講義があり、そのあと終電まで飲み会があるなか、課題にも取り組みました。ほろ酔いの中、夜明け近くまでファミレスで格闘していましたね(笑)。眠くて辛くて、良いアイディアもなかなか浮かばない、でも「勝ちたい!」という思いで必死でしたね。

ーーどのような課題が出て、どのようなアイディアを出したのか教えていただけますか。

課題は「中学生のいじめを無くすアイディア」というものでした。私は「いじめは悪口や陰口から始まるが、その流れはどこから始まるのか…それは女子トイレである!」という切り口で取り組みました。男子がいる教室で、女子は大げさに悪口を話しません。男子がいない場所で尚かつ、密なコミュニケーションが生まれやすいのがトイレであると。

だからトイレで悪口を言わせないようなアイディアを考えて思いついたのが、「個室にトイレチャンネルというものをつけましょう」というものでした。1分間ドラマやプチプラコスメの宣伝、定期試験前には先生からのアドバイスなどを個室に入った時に流れるようにします、と。

何がしたいかというと、映像が出た時にみんなで「今の見た?」という会話をさせ、誰々がムカつくという話をする機会を潰そうという試みです。このアイディアは講師の方に褒めていただき、個人賞をいただきました。

ーー電通のインターンにはどのような学生がいましたか。

「もうこいつには絶対に勝てないな」という天才、もちろんいました。言葉で訴えるのが上手すぎてプレゼンで泣かせてくるコピーライター気質な子もいましたね。とにかくそれぞれメンバーに確固たるキャラクターというか、色がありました。学歴は想像以上にバラバラでしたね。選考段階でのアイディアを最重視しているようでした。ここで出会ったメンバーとは今でも一緒に飲み明かす、大切な友人です。

ーー電通でのインターンはその後の進路を考える際にどう影響しましたか。

もう本当に心から「電通行きたい!」ってなりましたね(笑)。嬉しいことにインターン中の私のアイディアを褒めてくれて、「次は会社で会おう」と仰ってくれた講師の方がいたんです。すごく嬉しくて震えるほど良い会社だと思ったのですが、よくよく考え、私の進む道ではないのかなと思い直しました。ハードワーカー願望はそこまでじゃないな、と気づいたんです。寝たいし、帰りたいし、終電に乗りたいんです(笑)。

あと、私にとって今、じゃらんの編集の仕事がすごく楽しいんです。その時間やパワーを削って就活を続けることが嫌でした。その後、とっても素敵な会社と縁がありましたので、その時点で就活を終わりにしました。今思えば、広告業界への憧れは夏で燃え尽きちゃったのかもしれません。

ーーリクルートへの就職は考えなかったのですか。

考えなかったですね。ここで1年以上働いているので、関係性もできていて、新卒の立場には違和感を覚えるだろうな、と思いました。せっかくの新卒カードを使って同じ会社や仕事を続けていくのはもったいないし、別の会社で働いてみたかったんです。

休学中は温泉巡りの旅、そして愛媛のバーテンダーとしてお酒の修行へ

タカハラさん8ーー日本一周温泉巡りの旅に出た経緯を教えて下さい。

大学2年の後期に5ヶ月ほどスイス留学をしたのですが、出発前、当時インターンをしていたLIGに「帰国したら休学してフラフラ旅行でもしたいなーと思っています」と相談したのです。そうすると、以前から私の文章を褒めてくださっていたLIGの社長に「今度、『温泉JAPAN』というメディアをやるんだけど、温泉ライターやらない?最低限のお金は出すから。」と言われました(笑)。二つ返事でやることにしました。とはいえ資金が足りなかったので、クラウドファンディングも活用してみました。

ただ実際にやってみると想像以上に孤独な旅でした。ずっと車中泊をしながらひたすら温泉に入っては書き、入っては書き…。1日2本ほど記事を書きました。北は稚内、南は屋久島まで。日本全国の温泉に足跡を残しましたが、もう一生やりたくないですね(笑)。この時の経験から全国転勤は嫌だと思いました。見たことある、行ったことあるだと想像できちゃうのと、わくわくしないんですよね。

ーー半年間の温泉巡りを終え、なぜ今度は愛媛でバーテンダーをやることになったのですか。

帰ってきた後は充実感があり、好きなことに詳しくなるのは楽しいなと思いました。ただずっと移動していて、日本全国どこでも馴染みのある文化が染み付いているのに、自分の社会がなかったのが嫌でした。友人とか家族とか恋人とか、学校とか病院とか居酒屋とか、生活環境を指す「社会」ですね。

だから今度はどこかで生活をしたいなと思ったんです。お酒が好きでお酒のことを勉強したいと思い、愛媛に凄く良いバーがあることを知って、そのお店で働けないかと思ったのです。マスターはバーの世界でも有名な方だそうで、断られるかと思ったのですが、なんとか交渉しました。

結局、月曜から土曜まで夕方3時に出勤し夜の3時まで働いて、そこから朝5,6時までお酒の勉強…というスケジュールで働けることになったのです。そこでたくさんお酒の勉強をさせてもらいました。ただ、常連の方や現地の学生とも仲良くなれたのですが、「自分の社会」というよりは「他人の社会にお邪魔している感」はやはり拭えなかったです。その土地にはその土地の社会があるなあ、と。それに気づき、恥ずかしながら、3ヶ月で東京に戻ってしまいました。

学生生活を通して「憧れを潰すこと」をし続けた

タカハラさん3結果論ですが、私の学生生活は「憧れを潰すこと」を大切にしていました。「地方移住」、「日本一周」、「ノマド」、「雑誌編集」、「広告業界」という流行や憧れのある経験や世界って「実際どうなの?」と思い挑戦し続けたというか。全部やってみて自分にとって合うものと合わないものを精査していくことで、本当に自分に合った仕事が見つかるのかな、と。就職する時に憧れだけで決めるのは本当に危険だと心から思います。

例えば私の友達に、ブラジルが好きで、休学してブラジルで記者を経験した人がいました。ただその人は記者にはならず、メーカーの企業に就職したんですよね。彼にとって記者の仕事、海外勤務という選択は違っていたんだろうな、と想像できます。そうでなければそのまま記者や海外勤務を目指していたはずですから。このように、気になってやってみたけど「違うな」と思うことはとても大切なことだと感じていますね。

ーー高原さんは自分のことをどういう人間だと思っていますか。

私は「偏見の固まり」だと思っています(笑)。「海外ってこんなもんだろ」とか、「雑誌編集ってこんなのだろうな」とか、「実際どうなの?」の部分をある程度自分の中で決めつけてしまう。そして割と斜に構えてしまうんですね(笑)。で、ほとんどの確率で打ちのめされます。実際にやってみてその偏見を崩していくのが好きです。崩していくと、どんどん「好き」や「お気に入り」が増えていきます。実感のある「好き」だからとても深くて、自分の言葉で語れるのがいいなあと思っています。

ーー生活の中で何をしているときが一番楽しいですか。

うーん、お酒を飲んでいるときですね(笑)。あと、小さなことでも試してみることですね。今朝も、いつもと違うちょっと高めの納豆を買って食べてみたら、とても美味しくて感動しちゃいました。同じお店に行くよりは新しく開拓したい派ですね。……多分根底に、とにかく実感を持ってから、「あれは良い悪い、好き嫌い、買いたい買いたくない、行きたい行きたくない」を判断していたいという気持ちがあるんだと思います。

ーー最後に学生に対してメッセージをいただけますか。

自分にとってのプラスとマイナスを感じることですね。どういうものが好きで何をしている時が楽しいのか、どういうものや人が嫌いでどんなことはしたくないのか、ある程度答えを持っていくことが大切だと思います。一言でいえば「感想を持つ」ということかもしれません。感想がないのは本当に良くないことで、その経験はなかったものと一緒になってしまいますから。

そして興味のあることは憧れだけで終わらせずにまずやってみることです。感想を持って精査していくと、やりたいことが見えてくるのではないかと思います。その上で私は、やりたいことより、やりたくないことを見つけることの方が重要な気がします。やりたくないことを切っていくほうが近道です。なぜやりたくないのか自分の中で明確ならなおさらです。そう重ねていくことで、自分に色が出てくると思います。

学生生活は無限に選択肢があるので、「これは嫌いだからやらない」と分かっていれば自分の選択も揺らがないはずです。「だって面倒くさいから」でも良いと思うんです。そのなかで選んだことを実際にやってみて憧れを潰していけば、将来の自分が見えてくるのでは…と。私もまだまだ、潰している途中ですが(笑)。

この記事を書いた学生ライター

Hiroki Minai
Hiroki Minai
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名字は薬袋と書いてみないと読みます。約半年間、イギリスのリーズ大学に留学していました。海外の文化にも興味はありますが一番好きなのは日本の大相撲です。素敵な記事を発信できるように頑張ります。

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