2015年3月1日(日)〜4月5日(日)までの約1カ月間、「PAAK BOOTCAMP」が開催された。
場所は最近リクルートがオープンした、スタートアップを支援する施設 TECH LAB PAAK。
すでに多くの会員が登録しており、「ITクリエイターに 出会いとイノベーションを」というビジョンのもと運営されている。
3月にオープンし、さまざまなイベントが行われているので、要チェックだ。
このPAAK BOOTCAMPは、ただプログラミングを学ぶだけではなく、メンターがつき、分からない事があればすぐに質問できる点が特徴だ。
価格はタダ。さらには製品リリースまでやり遂げられるのも魅力だ。
通常のプログラミングスクールでは、技術を学んで終わるケースも多いが、PAAK BOOTCAMPでは製品をリリースするところまで面倒を見てもらえる。
目的を持たないとなかなか続かないのがプログラミング。だからこそ、製品リリースまで付き合ってもらえるのは非常にありがたいのではないだろうか。
ー PAAK BOOTCAMPの特徴
また、メンターだけではなく、先輩起業家たちによる生の講演が3種類ついている。
プログラミングに必要な開発スキル、サービスをローンチしてから必要なマーケティングスキル、さらに一番大事なメンタル部分のマインドスキル。この3つの項目に分かれている。
先輩起業家の中には freeeの佐々木大輔氏や、クラウドワークスの大場光一郎氏など、IT業界の大物が登場し講演が行われた。
ー freee佐々木氏による講義
PAAK BOOTCAMPには多数応募があり、選抜された30人でスタートしたが、多くの参加者が最後までやり遂げ、最終日に3分間のピッチを行った。
最後までやり遂げ、サービスをローンチした3名にインタビューを行った。
・参加メンバー:岡庭さん
ーーPAAK BOOTCAMPに参加しようと思った理由は?
二つあります。
一つ目として、社会問題を解決する潜在的なポテンシャルをプログラミングが持っているからです。プログラミングは問題を解決するためのツールだと思っています。
二つ目として、以前、東大女子ハッカソン、第一回、第二回、浴衣でハッカソンにでたんですが楽しかったんです。またやってみたいと思っていました。新しいものを作るためのツールとしてプログラミングを学んでいきたいと思っています。
ーー今何のサービスを作っていますか?
一言で言うと、「国際教育について相談できる掲示板」です。
なぜかと言うと、自分の親や先生も含めて、違う教育方法を受けてきましたし、進路の決め方も異なっていました。進路に迷ったり、決断が難しかったりしていました。そういう現実はあるのですが、それはある程度情報を知る事で準備ができたり、よりよい勉強方法を考えるキッカケがあることで解決できたりすると思っています。
ーー実際にPAAK BOOTCAMPに参加してどうでしたか?
すごい楽しかったです。素人の自分でも一ヶ月である程度サービスを作れるようになるんだという驚きもありましたし、達成感もあって、のめり込んだ分悔しさもありました。ですが、総じて楽しかったですね。
適切なガイダンスがあれば十分自分でも成長できると実感しました。
ーー今後について教えてください。
これからは自分が作っているサービスを運用したいですね。工学部の都市工学科に移るので、その勉強をしつつ、自分のサービスを作っていくことになると思います。後は、ソーショルビジネスで非営利を営利にする事に興味がありますね。
・参加メンバー:熊谷さん
ーー今回PAAK BOOTCAMPに参加されたきっかけはどういう経緯でしたか?
PAAK BOOTCAMPに参加する前に1カ月間のTECH::CAMPに参加して、プログラミングの基礎は、そこで身に付けていました。ただ、このまま勉強しないと中途半端で終わってしまうと思っていましたし、勉強したものを活用できないで終わることは、もったいないと感じていました。プログラミングは一人で取り組む難易度が高いんです。なぜかと言うと、「何が分からないのか?」を言語化して検索するのにもある程度のスキルがいり、分からない事をGoogleで検索して解決するのが難しいからです。そこで、どうしようかと考えたときに、PAAK BOOTCAMPの存在を教えてもらい応募したという形ですね。
ーープログラミングをはじめようと思ったきっかけはなんだったのですか?
キッカケは、プログラミングが出来ないことによる挫折経験ですね。
大学3年の11月にビジネスコンテントに出て優勝しました。メンバーにプログラマーはいませんでしたが、起業しようという話はしていました。
しかし、結局、誰もWebサービスの作り方が分からず、起業の話はなくなってしまいました。その悔しさから、ドットインストールや参考書で自分で勉強しましたが。さっぱり分かりませんでした。
ここで、プログラミングというものは、「全く分からないものなんだ。」ということを学びました笑。そういった挫折を経て、どこかでプログラミングを学びたいと思っていて、その時にTECH::CAMPを勧めてもらって本格的に学習を始めました。
挫折した経験があったからこそ、いま楽しんでやれているというのがありますね。
ーーPAAK BOOTCAMPが圧倒的に良かった点はどんな点でしたか?
サービス内容の構想、サイトデザインの設計、サーバーサイドの構築、本番環境への移行とサービスの公開までに必要な一連の流れを全て経験できたことは、とても良かったです。
今後エンジニアとして活躍するためにはもちろん、ビジネス側にまわってエンジニアと一緒に仕事をするにしても、プログラミングの能力は、必ず必要になっていきます。それを学べたのは大きかったですね。
知り合いの間で、モノの貸し借りを気軽にできるようにするサービスです。気軽さという部分がキーですね。
どうすれば、気軽に貸し借りをできるようになるのか。
主に2点、ハードルとしてクリアする必要があると考えています。
1つは、貸し借りの際に発生する心理的不安です。
2つめは、貸してくれる人を捜す手間です。
この2つを解決するサービス設計になっています。
ーー今後この経験はどういきるかと思いますか?
PAAK BOOTCAMPでは、サービスの公開までの一通りの手順をプログラミング的な部分を含めて、学ぶ事ができました。
それにより、エンジニアと正確な会話ができるようになったので、今後、プロジェクトを円滑に進めることができるようになると思います。
また、アイデアがあった時に「とりあえずプロットタイプまで作ってみるか〜」という選択肢ができたので、アイデアを実現することに対してのハードルが下がったのが、大きいですね。
・参加メンバー:及川さん
ー 写真右が及川さん (出典:リッキーレポートより)
ーーPAAK BOOTCAMPに参加したきっかけは?
元々、ものづくりしたいという思いがありました。
アイデアがたくさんがあっても具現化しないと意味がないと思っていました。また、どうしても自分で考えているサービスやプロダクトを人に依頼すると乖離が出てきます。ですので、開発スキルが単純に欲しかったのです。来期から3Dプログラミングを作る研究室に入ることが決まっているので、それも参加を決めたきっかけですね。
ーー参加してよかった点は?
いい環境があるので、積極的な人には適切な環境だと思います。自学自習しできますし、飲み物も無料ですし、おかしもありますし。笑
やっぱり自分一人だと難しいですが、自分と同じスタートにいる人たちと一緒に切磋琢磨しながらできるのは大きいです。
かなり意欲的な人がきているので、そういうメンバーとコミュニケーションをとれればよりいいですね。
ーーいま作っているプロダクトはどのようなものですか?
インターネットから始まって現実にも繋がるコミュニケーションツールです。
表現や思考から人を判断し、現実にもつながるサービスです。
ネットだったら現実世界じゃない人との出会い方もあるのではと思っています。
そういう思考で作成しました。
(インタビュー 終)
インタビューを通して、なかなか豪華なプログラムだということはお分かり頂けたのではないだろうか。
プログラミングキャンプは多額の費用がかかってくるケースが多いことを考えれば、やはりリクルートが支援し参加料が無料であるPAAK BOOTCAMPが魅力的だろう。
さらには飲み物がすべて無料、そしてお菓子が食べ放題。プログラミングを始めたい学生、能力を伸ばしたい学生には打ってつけの環境と言えるのではないだろうか。
またTECH LAB PAAKには他のスタートアップメンバーもおり、そこで情報交換もできるという特徴もあり、最高の環境が整っている。
ここに参加したいと思った方!
Co-mediaだけの情報だが、夏にもこの「PAAK BOOTCAMP」が開催されるらしい。
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