TED2010というイベントの中で、短いながらもとても衝撃的で、また、私たちの視野を360度変えるトークがあったので紹介します。
ステイシー・クレマーという女性が、彼女の「人生最高の贈り物」について話すスピーチなのですが、それが何かをここで言ってしまうとおもしろくないので、読んでいるみなさんにも一緒に考えていただこうと思います。
一つ大前提で言えることは、これが彼女の人生を変えるような何かであったということです。
その「贈り物」の大きさは箱の中にはいったゴルフボールぐらいです。 そして、その「贈り物」を受け取ることによって、家族全員が彼女のために集まったり、長年連絡していなかった友達が集まってくれたり、愛されていることを感じ、褒められるあまり、戸惑いを覚えたこともあったそうです。
更に、それを受け取ることによって、精神力や信頼とは何かという事に気付かされたり、身体に対する新たな理解も生まれたといいます。 加えて、新しい人と出会ったり、今までにないほどの活力を感じたそうです。
なんといっても、この贈り物を受け取ると8週間何もせず、たくさんのグルメを楽しみ、送られてくる花束に囲まれて過ごすことができるとか。 さらに、一生分の医薬品も支給される。
更に言えば、この贈り物を受け取ると人生について考えさせられるとか。平和、健康、平穏とはなにか・・・・
そして皆さんが気になるのは値段ですよね。彼女の場合は5万5千ドルだったそうです。 価値観は異なりますが、一般的にみるとなかなか納得のいく値段でしょう。
そして、気になるだろうことがもう一つ。どこで売っているのかということですよね。
言うとするなら、アップル製品でもなく、Amazonで売っているものでもなく、キャンセル待ちがあるような商品でもありません。
さて、ヒントはここまでです。何かわかりましたか?
彼女がいう「贈り物」とはこれです。
そう、彼女が「たくさんのものを与えてくれた」という贈り物とは、脳腫瘍、正確には血管芽細胞腫だったのです。
彼女はもう元気ですが、この「贈り物」をみんなに自慢したかったわけでも、みんなに受け取ってほしかったわけでもありません。
この贈り物を受け取って、上で述べた通り彼女の人生は360度変わったといいます。
彼女は言います、「今後 皆さんが思いがけない厄介な先の読めないものに遭遇した際、考えてみて下さい。それは贈り物なのかもしれない、と」と。
答えを言うまで、「贈り物」の中身をみなさんのほとんどがなにかポジティブな、素敵なものを思い浮かべていたのではないでしょうか。 そう思えるのも不思議ではないと思います。
彼女はこの経験を上で述べたようにポジティブにとらえ、自分から奪われたもの、なくなったものより、得たものや培ったものをしっかり見失わないようにしていたのです。
現実的に、彼女のようにこういった困難をポジティブに捉えられる人は多くないと思います。 筆者もその一人になるだろうと思っていました。
しかし、彼女が最後に言っていたように、発想を変えて、違う視野からその困難を見つめることによって、少ないかもしれませんが得るものや培うものに気付き、大切にすることもまた、大事なのではないかと思います。
困難に立ち向かうとき目の前は真っ暗闇に思えると思いますが、彼女の言葉を忘れずに得られるものにも気付ける自分でありたいですし、みなさんにも困難に立ち向かわなければならなくなった時、是非彼女の言葉を思い出していただきたいです。
・The best gift I ever survived By Stacey Kramer 「人生最高の贈り物」 ステイシー・クレマー (3分15秒)
(Photo by:http://www.ted.com/)
海外ドラマ・映画に影響されて15歳でアメリカ留学へ。現在大学では海外から来た生徒と一緒に授業を全て英語で受けています。最近はイベントで通訳をしたり、韓国語を勉強したりと忙しい日々を送っています!主に海外の記事を参考にオリジナル記事を作成していきたいと思います!