建築専攻の僕が広告代理店に決めたワケ

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松本さん3

名前: 松本 健佑(まつもと けんすけ)さん 所属: 大阪大学工学部地球総合工学科建築専攻 4年 部活は準硬式野球部に入っています。部活に取り組む一方で、バックパックで中東や東南アジアに行っていました。また日本一周をヒッチハイクと野宿で達成しました。

初対面の家族と温泉

ーーバックパックではどのような国々に行かれたのですか?

まず最初に、反日デモが盛んな時に香港に行って(笑) その後、インドネシア、タイ、カンボジア、ラオスに行き、中東は、エジプト、ヨルダン、トルコ、イスラエル、UAEに行きました。 朝の4時に物凄く大きな音がして、何の音か分からなかったのですが、近くに空爆が落ちたと思いました。空爆ではなかったのですが、「お父さん、お母さんこの僕を許してください」と人生を振り返った経験でした。

ーーバックパックでの旅を始めたきっかけをお聞かせください。

中学・高校・大学とそこそこ真面目に勉強して、部活もそこそこ真面目にやってきましたんですよね。 ただ、ふと振りかえった時に、「似たような環境にずっと居たな」と思うことがあったんです。 現状に「不満」はなかったのですが、「不安」はありましたし、果たして外の世界に出たときに自分って大丈夫なのかなと疑問を持つようになりました。 外の世界に出ることによって自分の今の環境を客観的に見られると思いますし、自分の視野を広げられるんじゃないかと。新しいことが好きで、新しい環境にポンと行くのが好きなんです。 知らない人に「旅人です」と言ったら、みんな優しくしてくれるので、人の優しさに触れられるところが旅の魅力です。

ーー荷物や資金はどれぐらい持参していくのですか?

中東に1か月居たときは航空費、宿泊費、食費すべて含めて15万円くらいで、航空費抜くと5~8万くらいです。一泊300円くらいの宿に泊まったこともありました。(笑)

ーー色んな国に行かれて、松本さん自身で新たな発見はあったのですか?

海外ではやりたいことを素直にやろうと思っていたんですよね。 街でレンタサイクルをして、10時間くらいサイクリングをしていたら、よく分からない集落にたどり着いて、英語はもちろん通じなかったんですけど、なんとかボディーランゲージで「自転車で来ました!」というメッセージが伝わって、雨宿りもできて、ご飯も食べさせてもらいました。(笑) 結構「俺、言葉通じないけど人の懐に飛び込むの得意やん」という新たな発見がありましたね。(笑)

松本さん6ーー旅をされた中で一番面白かったエピソードはありますか?

日本一周の旅に出ていた時なんですけど、熊本の阿蘇山で、小学生の子供を連れたお母さんに拾われたんです。その家族は観光で来られていて、子供さんと遊んでいるうちにそのお母さんにとても気に入られて「今日一緒に泊まって行き!」と言われて、露天風呂が付いている部屋に3人で泊まったという経験が一番刺激的でした。(笑)

ーー世界で一番行って良かった国はどこでしたか?

ラオスだと思いますね。僕が訪れた他の国はガヤガヤしているところが多くて、観光客が多くて混雑しているイメージだったのですが、ラオスは違いました。 ラオスは、女の子も日本人っぽくて素朴で可愛かったですし、食事も美味しくて、時間の流れもすごくスローで楽しかったです。物価も安いので、オススメです。

業界トップにこだわる理由

ーー松本さんの就職活動の流れについてお聞かせください。

僕は建築学科に所属しているので最初は不動産業界を当たっていました。自分で図面を描くというよりは、街づくりの企画や建物の設計に興味があって、2年生の秋くらいから企業の合同説明会に行って、色んな会社を見て、人事の方に「自分はこういう人間なんですけど、あなたはどういう就活をしましたか?」といった質問をしていました。人生設計みたいなものも色んな企業の社会人の方に伺いましたし、色んな話を聞いた上で、ネットで会社の情報を3年生になるまでに調べていました。その後、3年生の夏から秋にかけて短期の企業のインターンに行きました。 いざ、3年生の12月に企業の採用活動が始まった時に、不動産業界に行きたい気持ちは強かったんですけど、他の業界に行きたくないと感じる理由は、他の業界のことを知らないからだと気付きました。行かない理由というのもしっかり自分の中で持ちたかったんです。 そういった考えもあり、とりあえず、たくさんの企業に触れようと思って、合同企業説明会に行ったんです。合同の説明会には行かなくてもいいという意見もありますが、僕は好きです。僕は企業の説明を聞くというより、人事の方に「この会社の仕事はどこが面白いのですか?」と聞いて回っていました。そこで面白い回答やエピソードが聞けた会社は自分で後で調べて、その業界の競合会社を探すようなこともしていました。人事の方は会社の顔なので、説明会で会社の魅力を伝えれられていなかったり、「口だけだな」とか「偉そうだな」と思ったりすれば、もうその時点で選考を受ける意味がないかなと思っていました。その判断基準は正しいかは分かりませんが、僕はそういう手法で企業を見ていました。

ーー部活をしながら、インターンやイベントに参加するのは大変ではなかったですか?

松本さん28月はインターン開催期間の真っただ中だったのですが、部活の方もシーズンのど真ん中だったんです。それで夏は全くインターンに行けなかったので、9月の短期のインターンや少し時期の外れた11月のインターンに行ってました。自分の能力を磨くインターンというよりは、会社のことを知ることができるようなインターンに参加していました。 部活していても全く活動できないわけではなくて、「部活をしているから」というのは「逃げ」と言いますか、言い訳だと思います。

ーー松本さんの企業選びの判断軸は何だったのですか?

松本さん7まず、「業界1位」という軸が自分の中でありました。ミーハーではないですよ(笑) 業界2位の企業は1位の企業をとても意識しています。説明会の時でも業界1位の企業の話はよく出てきますし、事業としても1位の企業を参考にして、戦略を組んだり、話のネタを作ったりしています。今2位の企業が1位になったところで何もできないと思ってしまったんです。だから新卒で入るのはやはり業界一位の会社にしたいと思っていました。

ーーどういった経緯で広告業界に興味を持たれたのですか?

3年生の12月までは自分の専攻に縛られていて、不動産への思いが強かったです。しかし、色々な会社を見ていく中で、「なぜ不動産が良かったか」と考え直すと、「こういう街にしたい」という思いを企画していくプロデューサー側の仕事に興味があって、実際に作るほうに興味があるわけではなかったんです。自分の考えを掘っていくと、実際に手を動かす仕事ではなく企画の方にモチベーションがあったんです。そこで、「不動産じゃなくてもいいんじゃないか」と思い始めました。 そこから業界を広げていったんですよね。プロデュースができる会社を探していった時に今の内定先の広告代理店さんと巡り合いました。そこに関しては出会った瞬間にココだなと思いましたね。

ーー広告代理店というのはどんな会社なのですか?

テレビ局の広告枠を買い付ける仕事をしています。他にも新聞やラジオにも枠があるので、色んな媒体に手を広げています。簡単に言うとメディアから広告枠を買う会社です。 また、その枠に広告を出したい企業の戦略を立てるようなことをしています。 広告の枠を持っているメディアと、その枠に広告を打ち出したい企業をマッチングしていて、最近だとweb広告にも注力しています。

理系=大学院は違う

ーー工学部生だと多くの方が大学院に進学すると思うのですが、なぜ就職という選択をされたのですか?

僕の学部でも、3人くらいしか就活をしなかったので、それこそ就活仲間はいませんでした。ほぼ一人で単独行動って感じでした。(笑) ただ、企業のインターンに参加してからは、友達ができて、仲良くなったり情報交換したりできるようになりました。 でも基本は一人での活動でした。このまま大学院に進学するのも納得が行かないと思っていましたし、進学の明確な目的がありませんでした。本当に勉強したければ就職して勉強欲が湧いたときに大学院に進学したほうがいいのかなと思っています。そこで、まず企業に入ってみようと考えるようになりました。

ーー勉強や研究のモチベーションがなくても、大学院に進学する理系学生が多いと感じるのですが、松本さんはこの点についてどう思われていますか?

それは本当に思いましたね。「周りが行くから間違ってないだろう」という精神の人が多いです。 ただ自分は進学するからにはしっかり理由を見つけたいと思っていました。僕の場合は理由が無かったので、進学は辞めました。自分はパッと行動しても後悔しないタイプなので、就職という道を選びました。

選択肢を”排除”していく

ーー最後に読者へメッセージをお願いします。

色んな情報を知った上で、選択肢を排除するという作業をして欲しいです。知りっぱなしもダメだと思うので、その情報をしっかり生かして欲しいです。情報を得て選択を繰り返すことで、自分のやりたいことが見えてくると思います。 昨日と同じ行動をしても、明日も明後日も夢みる5年後も10年後も絶対に未来は変えられません。昨日しなかった行動を勇気を持って始めて欲しいです。 様々な選択肢を持った上で、その中で「自分はこの道を選んでいるんだ!」という感覚を大事にしていって欲しいです。

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この記事を書いた学生ライター

Keiji Takahashi
Keiji Takahashi
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大学一年次よりスタートアップに興味を持ちアプリ開発/ベンチャーでのインターンシップを経験。 現在、学生の視野を広げるco-mediaとインターンシップから築く新しい就職の形InfrAを運営する株式会社Traimmuの代表。 サッカー観戦とジム通いが趣味。

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