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「ほんとダメなやつと言われていたんです」サイバー出身の若手起業家が赤裸々に語る逆転劇

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竹林史貴(たけばやし ふみたか) プロフィール

関西学院大学卒業後、2010年にサイバーエージェントに新卒入社。広告事業部門にて入社2年目にして代理店部門最優秀ベストプレイヤー賞を受賞。その後株式会社AMoAdの営業マネージャーと代表取締役、AMoAdの子会社であるAppelevenの代表取締役を経て、2016年1月に独立し、2016年4月に株式会社LOBを創立。現在は同社代表取締役を務める。

「かっこつけない。嘘はつかない」信じた就活スタイルで巡り合ったサイバーエージェント

ーーまずは、サイバーエージェントに入社したきっかけを教えてください。

サイバーエージェントに出会ったのは、偶然友人に誘われて会社説明会にいったことがきっかけです。私が就職活動をしていた2009年当時はリーマンショックの影響で、就職難の時代でした。ただ、だからといって内定を取ることに固執するのではなく「かっこつけない、嘘はつかない」というスタンスを崩さずに就職活動をしていました。

就職活動を進める上で、大学で人気だった商社や銀行、メーカーといった企業にはエントリーシートの段階で落とされてしまって。なんとかIT系の企業は面接しにいくことができ、たまたまスムーズに内定を頂けたのがサイバーエージェントでした。社員の方々と話していて自分に合うと感じたし、何万人と学生を見てきた人事責任者の方に「サイバーにいそうだね!」と言ってくださったことで、きっと活躍できるだろう確信し、その場で内定を受諾しました。

ーー入社後はどのような業務に携われていたのでしょうか?

初めの半年間はサイバーエージェントの花形事業でもあるインターネット広告代理事業部に配属されたました。とにかく誰よりも働こうと決めていたのにも関わらずとにかく成果が出せなくて、周囲からは「ほんとダメなやつ」と言われていたんです(笑)。一方で周りには優秀な人材がたくさんいるので、組織は成果を出し成長していきます。当時は自分だけが置いていかれるような気がして、悶々としていましたね。

今振り返ってみると、成果が出なかったのはベクトルが自分に向いていたことが原因だと思います。「どう目立つか」ばかりを考えていた上に、プライドが高く、周りの助けを借りることもしませんでした。

「竹林にワンチャンス与えてみるか」ブログのコメントが生んだ千載一遇の大チャンス

「ほんとダメなやつと言われていたんです」サイバー出身の若手起業家が赤裸々に語る逆転劇

ーーしかし、その後グループ会社の社長を経験されていますよね。「ほんとダメなやつ」から変わるきっかけがあったのでしょうか?

インターネットの広告事業の次に、新しく始まるスマートフォンのアドネットワークの立ち上げに携わったことが転機となりました。「あした会議」というサイバーエージェントに代表される経営合宿の開催が近づいていたので、担当役員のブログに「何か新しい事業が決まったら、僕にやらせてください!」とコメントをしたところ、「竹林にチャンスを与えてみるか」という流れになったようで。コメントがきっかけで、たった3人の事業立ち上げメンバーに選んでいただいたんです。

この「少人数の規模だったことが」私を変えてくれました。自分が動かなければ事業が止まってしてしまうので、なりふり構わず成果にこだわるようになりました。すると仕事に対して当事者意識が生まれ、どんどん仕事が楽しく感じられるようになり、意味のないプライドが消えていきました。

その後、事業は順調に成長。サイバーエージェントグループ総会でベストマネージャー賞を受賞したり、マネージャーや局長を務めた経験や過去の成果などが認められた事もあり、アドネットワーク事業を行う子会社の社長に就任させていただくことになりました。

ーー責任ある立場を希望する人はたくさんいると思います。そのなかでチャンスを掴めた最大の要因は何ですか?

当時はスマホ黎明期で、スマホの普及台数が伸びるとともに様々な新規事業が立ち上がっていきました。新規事業ができる機会が多かったため、裁量権を持って仕事ができるチャンスが急増した時期だったというのも大きいです。一方で、機会を逃さないために普段から「新規事業をやりたい」と役員の方や人事に伝えていましたし、将来社長になりたい、起業したいということも就職面接の時点で主張していました。ブログへのコメントがきっかけになったのは偶然かもしれませんが、強い成長意欲を持ち、常日頃アプローチをしていたからではないでしょうか。

ーー社員から経営者に立場が変わった今だからこそ分かる苦労や気づきはありますか?

子会社の経営者になった時ですが、組織の成長や停滞などその他全ての出来事全てに対して言い訳のできない「代表取締役」という立場は、相当なプレッシャーでした。また私の場合、当時の子会社の管理職以上の人たちが、全員自分よりも年上の方だったんです。年上の部下を持つ経験はほとんどないので、周囲の人を巻き込んでいくのは非常に難しかったです。

また、自分で新規事業を立ち上げるということの大変さはよく理解させてもらいました。サイバーエージェント時代に、上司から「新規事業をなめてちゃいけない。100%集中して、これでもか!と頑張って立ち上がるか立ち上がらないか、というレベル」と教えていただいていました。そしてよく「なぜサイバーがそれをやるのかを考えなさい」と言われていました。当時は「流行りそうだからやったほうが良い!」みたいに無邪気に想っていましたが、リソースに強みがないと勝率が一気に下るということをわかってませんでした。新規事業とはそれほど勝率が低いものなんです。いざ自分で会社をやるとなると、優秀なサイバーエージェント社員がいないし、資金も豊富にない。なので、自分たちの強みを活かしつつ、世の中に価値を還元できる様な事業領域を選択するようになりました。

「やりたいことがあって何が悪い?」理想を現実にする会社、株式会社LOB

「ほんとダメなやつと言われていたんです」サイバー出身の若手起業家が赤裸々に語る逆転劇

ーー独立を意識し始めたのはいつ頃ですか?

26歳くらいから徐々に社外の同世代の経営者の友人が増えていきました。親会社のリソース(ヒト・モノ・カネ)を前提として始まった会社を経営していましたので、新しい刺激を受けるようになったのがきっかけでした。

ーー実際に起業するきっかけを教えていただけますか?

当時携わっていた広告事業はとても好きでしたし、今も結果的に広告やマーケティングに関する事業をしています。ただ、当時は、子会社である以上、所属管轄であった広告管轄と別の事業をすることは簡単ではありませんでした。様々な経験をさせていただきましたが、一度ゼロリセットして自分で会社を始めるという経験をしてみたいという気持ちが大きくなっていきました。与えられたミッションに責任を持つということで走り抜けてきた数年間でしたが、自らで決めた事業で既存の枠組みから飛び出たら自分がどんな事業をするのかが気になって仕方なくなり、独立を決めました。

ーー新しく立ち上げられた会社名、株式会社LOBのLOBは『Lots Of “want to Be”』の略だとお聞きしています。どのような背景があるのでしょうか?

私は仕事がとても好きで、部活動のようにのめり込んでいます。笑

必死で頑張るからこそ得られる達成感や成長実感は、行きていく上で欠かせない活力となっています。そしてなりより『チーム』で何か大きな事を成すというのは、部活動をやっていた時のような青春時代が40年続くような、とても尊いものだと考えていますし、この40年続く青春時代を、色んな意味で「楽しみたい」と思っています。この40年をどう過ごしたいか、どうなりたいか、何をしたいか。せっかくなら貪欲に生きていきたい、そんな想いを”want to Be”に込めました。そう願う人達がたくさん集う会社にしたいというのが、LOBの由来です。

また、私はHIPHOPが好きでよく聞くのですが、HIPHOPではwant to be = wannabe(ワナビー)という言葉は「〜気取りのニセモノ」と言うようなニュアンスのネガティブな意味があります。そのスラングに対して、「やりたいことがあって何が悪い?」といった反骨精神をひっそりと込めています。(笑)

また、昔の私をよく知る方々にも、私のような人間でも貪欲に、正直に生きていけるんだと感じてもらって、沢山の人に少しでも勇気を与えられたらと考えてます。

ーー最後になりますが、人が成長するために必要なことは何だと思いますか?学生たちに向けて、メッセージをお願いします。

アルバイトでも部活動でも何でもいいのですが、「”全て自分の責任”と考えてみる」と良いと思います。時給だから、終了時間まで耐えようと思って働くのか、その店の売上を伸ばすためにやるべきことをやるのか。部活動でも、自分の能力向上のためだけに頑張るのか、チームで勝つためにやるべきことをやるのか。この考え方の違いで、行動の質や経験の質は大きく変わります。アルバイトの一員でも、キャプテンではない平部員でも、責任感を持つのは自由です。なので、勝手に組織全体への責任感を持ってみてください。責任は、人を成長させます。責任が増え成長すれば、その人にだけ新しい「責任を得るチャンス」が訪れ、それによりまた大きな成長ができるはずです。


この記事を書いた学生ライター

倉益りこ
倉益りこ
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早稲田大学文学部3年 co-media編集部です。 バンドと服と食べ物が好きです

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