Hej allesammen! Hvordan går det?(こんにちは!皆さんいかがお過ごしでしょうか?)
デンマークに来てから約半年、すっかりデンマーク語も話せるようになり、デンマークライフをenjoyしています!(ちなみにデンマーク語は簡単な会話と数字を数えることしかできません。笑)
そんな冗談はさておき、今回は「世界で最も幸せな国で感じた“本当の幸せの形”」をテーマにお話していきたいと思います!
http://atsusurf.com/2016/05/11/denmarkred/
皆さんご存知の方も多いかと思いますが、デンマークは2013年と2014年、そして昨年2016年も「世界で最も幸せな国」として選定されました。この幸福度は、国民1人当たりのGDP、社会的支援、社会的自由、健康寿命、国民の寛大さ、汚職や腐敗の少なさという6つの基準から評価されています(出典:http://worldhappiness.report)。特に、「From the cradle to the grave(ゆりかごから墓場まで)」に象徴されるデンマークの徹底した社会福祉制度は、これらの項目を支える原動力となっています。社会福祉制度のロールモデルとしてしばしば国際的に取り上げられる等、非常に大きな注目を集めているのです。
でも、幸せに尺度なんてあるのかな…本当に彼らは幸せだと感じているのかな…そんなことをふと思った私は、デンマーク人の友人に直接話を聞いてみることにしました。しかし、返って来た答えは、想像をはるかに超える意外な言葉だったのです。
ある日、私はデンマーク人の友人にこう話を切り出しました。
「ねえ、デンマークって世界で最も幸せな国って言われているけど、やっぱり幸せなの?」
すると友人は答えました。
「私たち世界で1番幸せらしいね!何でなんだろう、幸せかな?(笑)まあ、お酒を飲んでいる時は1番幸せだけどね〜」
幸せな理由を熱く語ってくれるのかと思いきや、さすが酒豪大国デンマーク!お酒ネタを交えながら、あたかも他人事のように話し始めたのです。他のデンマーク人の友人に聞いてみても、返って来る答えは皆同じでした。
「ん〜幸せかな〜?逆に日本人は幸せじゃないの?」
なぜ世界で最も幸せな国と位置づけられているのか、彼ら自身もその理由を自覚はしていないようでした。また、彼らの予想外な回答に戸惑いながらも、そのまま話を続けていると、後から友人らはこう付け加えました。
「でも強いて言うなら、デンマーク人はどんな些細なことにも、幸せを見出だしているのかもしれない〜無意識のうちにね。ほら、“Hygge”ってあるじゃん!」
私はこの言葉に感銘を受けました。
http://www.andersen-group.jp/danmark/hygge.html
“Hygge(ヒュッゲ)”とはデンマーク独特の文化であり、「人と人とのふれあいから生まれる、温かな居心地のよい雰囲気(ANDERSEN GROUPホームページより引用」といったような意味合いを持っています。Hyggeという言葉は、他の国の言語では言い表すことができないとされており、意味が深く、センシティブなデンマーク文化の1つなのです。デンマーク人は、そんなHyggeの時間を非常に大切にしています。(彼らは、何かにつけて“Let’s Hygge!”と言ってきます。笑)
街のカフェでゆったりくつろぎながら、おしゃべりを楽しむ時間。授業の合間に、焼き菓子を買って友人と談笑する時間。学校帰りに図書館に集まって、勉強会をしている時間。休日に友人と一緒にお菓子を作る時間。バス停でばったり知り合いに出会って、立ち話をしている時間。フライデーバーで、キンキンに冷えたビールを飲んでいる時間。家で食後のコーヒーを楽しみながら、家族でテレビを見ている時間。ポケストップに集まって、みんなでポケモンGOをしている時間.....。
これら全ての時間、一秒一秒がデンマーク人にとって“Hygge”であり 、「どんな些細なことにも、幸せを見出だしている」とは、まさにこのことです。私たち日本人も日常生活の中できっと経験しているであろう些細な瞬間に、彼らデンマーク人は“Hygge”を通じて、無意識のうちに幸せを見出だしていたのです。
http://yorimodo.hatenablog.com/entry/2015/06/10/172701
冒頭で述べた6つの基準は、国民の幸福度を図る上で一定の尺度にもちろんなるでしょう。しかし、その尺度で図られる幸福はほんの一部分に過ぎず、それが全てではありません。幸福度ランキング53位の日本に暮らす私たちは、1位のデンマークに暮らす人々より幸せになることはできないのでしょうか?そんなことはないと私は思います。
なぜなら、本当の幸せとは、尺度などで図ることも数に表すこともできない、人々の自然な心から生まれ出てくるものだからです。そこに国の限界はありません。
どんなささやかな時間にも、小さな幸せがある、そして人々はそれだけで幸せを感じることができるのです。そんなことを世界で最も幸せな国で学んだような気がします。
普段は当たり前のように過ごしているささやかな時間に、みなさんで小さな幸せを見つけてみませんか?きっと沢山の小さな幸せが詰まっているはずです。
デンマーク、オーフスにあるAarhus University School of Business and Social Scienceに交換留学中の立教大学3年生です。”Anyone who has never made a mistake has never tried anything new (失敗したことのない人は挑戦したことのない人) ”をモットーに何にでも挑戦していきます! お気軽にご連絡ください!(Facebook、Instagram:naaaachy128)