こんにちは、世界3地域教育留学中の鈴木健太郎です。
前回の記事では、教育者を志した背景と、その目標を達成するために海外留学を決意した理由について触れました。今回の記事では、自分が奨学金をいただいて留学に漕ぎ着けるまでのプロセスと留学での目標について書かせていただいています。よろしければお付き合いください!
前回の記事で書いたように、海外留学へ行こうと決めた自分ではありましたが、具体的にどんな留学をしようか決めかねていました。
「別に海外の大学に通いたいわけではないし…」「せっかくなら色々な国の教育現場で学んでみたいな…」「てかそもそも留学行けるだけのお金ないな…」出てくるのは、いつも留学へ行くことを阻むような悩みばかり。
そんな時に、たまたま大学の留学関係の掲示板で一枚のポスターを目にしました。それが、今留学サポートという垣根を越えて、多くのチャンスをいただいている「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム(以下、トビタテ)」のポスターでした。
このポスターを見てピンときた自分は、ダメ元でトビタテに応募することを決めました。
トビタテには大きく二つの審査(書類審査→面接審査)があります。応募決めた自分は、早速審査に向けた留学計画を考えはじました。考え抜いた末、自分の応募した留学計画は以下のようなものになりました。
【留学計画】
・留学テーマ
「学び」で日本を変えるー世界の教育現場に学ぶ留学ー
・留学スケジュール(総留学期間・約7か月)
①フィリピン(アジア)8月下旬〜11月中旬
[留学目的]教育改革真っ只中の成長著しいフィリピンの教育現場で、その勢いを肌で感じなが学ぶため。
[活動内容]語学学習、現地公立・私立学校でのインターンシップ
②タンザニア(アフリカ)11月中旬〜2月中旬←イマココ
[留学目的]アフリカの開発教育の現場で活動しながら、「教育」や「学校」の本来の姿と向き合うため。
[活動内容]日本のODAで運営される女子中学校でのボランティア
③オランダ(ヨーロッパ)2月中旬〜3月末
[留学目的]教育先進国と呼ばれるオランダの教育社会から、日本の教育へのヒントを学び得るため。
[活動内容]現地教育現場視察、現地教育研究者が実施する研修会への参加
トビタテの応募条件はほとんどないと言ってもいいほど自由度が高いので、「どうせ留学できるなら…」と思い作った留学計画は、いつの間にか半年で世界半周するという壮大なものになっていました。。笑(それでも最低限応募条件はあるので詳しくはHPへ)
その後、審査を経ていく中で、悩んでいた自分自身の留学に対する思いも明確になっていきました。そして、最終的には晴れて“トビタテ生(通称)”として採用していただくことができました。
こうして留学へと漕ぎ着けることができた自分ですが、留学を「手段」として選び、トビタテの審査を受けた時から何よりも大事にしてきたことが、留学を通して何を得たいのか、という“達成するべき目標”でした。
ひとくちに教育といっても幅広いわけで、それだけ課題も多くあります。自分自身がどのようなビジョンを持って課題解決に取り組むのか、そのヒントを海外の教育現場から得たいと思いました。海外の多様な教育現場での学びを生かして、日本の教育現場に貢献していくための“モデルプラン”を探し出すことが、この留学での一つの目標です。
留学すると言うと、「留学までして、結局学校の先生になるの?」という質問をよくされます。しかし、職業は何かを成すための“手段”でしかありません。留学の目標である「モデルプランを探し出すこと」さえできれば、職業は何であってもいいのです。例え将来、勤めていた会社が倒産したとしても、AIの進歩によって職が無くなったとしても、”モデルプラン”、つまり、自分の軸さえあれば、アプローチの方法を変えることで目的は果たせるからです。
自分の場合は、日々児童・生徒と直接向き合っていく必要があれば教師として、教育行政における問題解決が必要であれば役人として、それらの立場を超えて取り組む必要があれば起業家としてでも、働く手段を選択するだけなのです。
これは全ての職業に関して言えることだと思います。子どもに将来の夢やその後の進路をイメージさせるときに、どうしても具体的な職業で考えてしまいますよね。その子の興味・関心が広がる前に職業という選択肢を与えてしまうと、夢を制限してしまう可能性があります。まずは、教育者として生きていく自分が、そんな軸によって生きていくことを体現したいと思っています。
留学でのもう一つの目標が、自分自身がこれからの教育者の”ロールモデル”になることです。
教育を志す人の多くは、「いい先生」との出会いがあるように感じます。「いい先生」の基準はそれぞれかもしれませんが、一番大事なのは「児童・生徒が憧れる存在か」であると思っています。
憧れにも様々な要素がありますが、共通点は「自分の世界」を持ち、それを語ること(実行すること)ができるという点。この例えに適当なモデルがいるとすれば、ここ最近子どもたちが憧れる職業ランキングでも上位にランクインするYoutuberです。今や職業として位置付けられるYoutuberは、それぞれ個々が持つ様々な個性・特技を生かして、思い思いに動画というアプローチで自己発信しています。
私が目指しているのは”Youtuberのような先生 ”です。一般的な先生のイメージとは異なるかもしれませんが、Youtuber が動画でその魅力を伝えるように、自分は先生として、日頃の授業やコミュニケーションを通して、児童・生徒が憧れる存在になります。そして、ゆくゆくは多様な選択肢やそれぞれのレールの先に教師という職業選択があってもいいんだ、と捉えてもらえるような教育者を目指す人たちの”ロールモデル”になっていこうと思っています。
そんな二つの”モデル”を獲得することを留学での目標に掲げ、今現在も学んでいる途中です。
そして、次回からはついに留学で具体的な活動・学びについて書いてきます。まずはフィリピンでの教育留学についてです。ご期待ください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
地元一筋の静岡の大学3年生(休学中)。トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムの4期生として世界3地域教育留学に奮闘中。教育者の卵の僕が、留学を通して同世代の皆さんに伝えたい思いを、自分なりの言葉で綴っていきます。