スウェーデンに交換留学中のTammyがお届けします!
スウェーデンは非常にユニークな文化や雰囲気を持っている国です。ヨーロッパの一部でありながらも、北欧という独特の空気間に包まれています。他のヨーロッパの国々からの留学生も様々な違いを感じているようです。
ここでは、私が感じたカルチャーショックを厳選してお届けしたいと思います!
これは私がスウェーデンに来て最初に驚いたことです。なんと、挨拶として人とハグをするのが常識なのです。基本的なマナーとしては、初対面は握手、2回目からはハグ、といった流れになるようです。これはもちろん男女や年齢は関係なく、親しさの度合いも関係ありません。
会うたびにハグをしている人々を最初に見た時、驚きを隠せませんでした。半ば混乱に近い衝撃を受けたことを覚えています(笑)私の持っている常識が常識でないことを悟った瞬間でした。最初は違和感を覚えましたが、慣れると逆に心地よくも感じられます。友人との距離の近さを言葉だけでなく行動でも感じることができ、親しい関係を築きやすいように感じます。
Tack(タック)とは、スウェーデン語で「ありがとう」という意味。この言葉は文字通り感謝を表す言葉なのですが、直接「ありがとう」という場面でないときにも使われます。例えば、カフェで注文するとき、通りで人に道を聞いたとき、スーパーマーケットで買い物をしたとき、会話の最後には必ずTackという言葉が聞こえてきます。
この言葉はどこでも使われるので、どんな場所でも耳にします。日本でいうと、「ありがとう」と言う場面以外にも、「どうも」や「よろしく」と同じようなニュアンスでも使われているように思います。いつでもこの言葉を添えることによって、小さな感謝を表しているのだと思います。また、とても温かくてフレンドリーな雰囲気にもなるので、お互い自然と笑顔になります。
スウェーデンは、英語が第二言語である国の中で一番英語が堪能な国です。統計によると、国民の90%が英語を話すことができるのだそうです。私も普段の生活で、英語が通じなくて困ったことはありません。私の祖父母くらいの年齢の人々でも、ある程度のコミュニケーションがとれるくらいの英語が話せるのです。大学生に限っては、英語を母語のように流暢に話す人もいます。
なぜスウェーデン人は英語が堪能なのでしょうか。大きな理由として、英語がスウェーデン語にかなり近い言語であることが挙げられます。文法の類似度はもちろん、多くの言葉が英語から輸入されているため、音の響きも近いのです。また、翻訳された情報が極端に少ないことも大きな理由の一つなのです。例えば、映画やニュース、本などにおいて吹き替えや翻訳された媒体が存在しないのです。つまり、英語ができないと自動的に世界が狭まってしまうのです。
カード社会であるスウェーデンでは現金は必要ありません。実際に、現金を一切持たないスウェーデン人も数多くいるのです。私の友人の多くもカードしか持っていないので、彼らの財布が薄すぎて驚きました。現金を使う場所はコインパーキングや美術館のロッカーくらいだと思います。しかし、コインパーキングでも場所によってはカードが使用可能なので、現金を持ち合わせていなくても困ることはほとんどありません。
むしろ近年では、現金を一切受け付けない店も増えてきています。細かい値段をコインで払うのは面倒、コイン自体を持つことが重くてうっとおしい、そもそも現金の必要性が感じられない等、背景には様々な理由があると思います。現金しか受け付けない店も多くある日本の現状からすると、この動向は興味深いのではないかと思います。
スウェーデン語にはそもそも敬語という概念がありません。これは他の北欧の国々の特徴でもありますが、平等の概念が社会だけでなく言語にも反映されているのだと思います。よって、日本とは会話の雰囲気は違います。例えば授業では、生徒は教授のことをファーストネームで呼ぶので、まるで友達に話しかけているように聞こえます。また、挨拶は誰にでも「Hej!(ヘイ)」と言い、相手によって変えることもありません。この言葉は英語の「Hey!」と同じ発音なので、個人的には余計にフランクに聞こえてしまいます(笑)
言語として敬語のような定型文がないというだけであって、もちろん相手に対する敬意を表す話し方もあります。例えば、普段よりゆっくりと丁寧な言葉を意識して使ったり、汚い言葉を使わないようにする等の方法があります。要は、言葉そのものというよりは態度や雰囲気で表すことが通常なのです。
スウェーデンは子供を持つ家庭にとっては不自由のない国であるように思います。よく聞くような教育、福祉の視点から見ると、教育には当然お金がかかることはなく、子供を産めば産むほど支援が受けられるようなシステムになっています。また、子供に対して寛容な空気間が漂っているため、例えば公共の場で子供が泣いていても、迷惑そうな顔よりも理解を示すような対応が大半です。
そして、公園や幼稚園の数の多さにも驚きました。子供が退屈せず親が安心できるような室内の遊び場も見かけます。なんと、空港にも設置してありました。また面白いことに、幼児がいる家庭は必ずと言っていいほどベビーカーを所有しています。二人用のベビーカーすら存在するほどです。本当に必要かどうかはおいておいて、子育てには不自由を感じない国なのです。
いかがでしたか。みなさんの持っていた印象と同じだったでしょうか。大きく印象が変わったという方もいるのではないのでしょうか。
スウェーデンという国に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
2015年8月から2016年6月までスウェーデンに交換留学してます。 写真を撮るのが趣味です!インスタグラムはこちらをご覧ください: p0mm0p