【政治資金の動きを透明化する】OpenGovの挑戦

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「OpenGov」という企業をご存知でしょうか?
行政×テクノロジー領域で近年注目を浴びているアメリカのスタートアップ企業である「OpenGov」に関して今回はご紹介します。

OpenGovとは?

undefined (出典:http://elgl.org/2015/05/07/opengov-financial-transparency-in-local-government/)

OpenGovとは、2012年創業のアメリカの企業です。政府の財務状況を透明化するサービスを運営しています。
創業者であるZac Bookman、Joe Lonsdale、Nate Levineらは、OpenGov創業前、あることに気がつきました。

「政府は金融データにアクセスをしたり解析をすることにハードルを感じている。」

政府内部での財務の動きを透明化するためにOpenGovは設立されました。
OpenGovの提供するサービスを用いることで、政府や地方自治体は彼らの金融データをクラウド上で管理することができ、さらにその中の情報をグラフ化することもできます。

それまで多くの地方自治体などは驚くほど古めかしいデータシステムを用いており、そのために過去の支出に関するレポートを作成することも困難でした。

undefined (出典:http://techcrunch.com/2014/05/15/opengov-secures-15m-series-b-led-by-a16z-to-bring-cities-financial-data-online/)

OpenGovを利用することで過去のデータにも容易にアクセスすることができます。
これはカリフォルニア州サンフランシスコに位置するPalo Altoという都市の財務データです。過去数年間の歳出と歳入が把握できます。

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また、これは同じくPalo Altoの歳入を部門別に分類したデータです。
これらのデータは市民もアクセスできるため誰もが政府や地方自治体の現状を知ることができます。
市民が、OpenGovを通して政府や地方行政によりアクセスしやすくなるならば、信頼も増し双方の対話も増えていくでしょう。またOpenGovを用いることで私たちは、私たち自身が生きているこの社会の方向性を考えるきっかけにもなります。

OpenGovのCEO・Zachary Bookman は以下のように述べています。

「政府は未だテクノロジーから最も遠いところにいます。例えば(政府内での、もしくは政府-市民間での)最先端のファイナンシャルにおけるコミュニケーション方法は、政府のウェブサイトにある何百というPDFを閲覧しにいくことです。
私たちはこの領域に切り込んでいくことにしました。なぜなら、政府こそが巨大なマーケットを代表する存在であり、政府がより透明性を持つようになり、優れたBIを導入するならば、国中のいろいろなコミュニティーが恩恵を受けるようになるからです。」

行政は変わっていくのか?

undefined CEOのZachary Bookman

2014年の時点でOpenGovはAndreessen Horowitzから資金調達を行っています。
さらにMarc AndreessenがボードメンバーとしてOpenGovに関わることになりました。

「OpenGovにはビジネスとしてのポテンシャルを感じているが、それに加えて、政府及び納税者にとって重要な課題である政府の歳出に関する問題へのポテンシャルも感じている。」
(参照:http://techcrunch.com/2015/10/15/opengov-picks-up-25-million-more-and-adds-marc-andreessen-to-the-board/)

「これまでのデモクラティックな議論は非常に抽象的なものだった。仮に市民が実際にデータをもっと注視するようになり、そして理解するようになれば、全員にとってもっと有用な議論が可能になるだろう。私はOpenGovがその実現に役立つものだと考えている。」
(参照:http://techcrunch.com/2015/10/15/opengov-picks-up-25-million-more-and-adds-marc-andreessen-to-the-board/)

OpenGovは今回のラウンドで得た資金を用いて人材の補強を進めていくようです。
また今回のラウンドでは、その他にアシュトン・カッチャーの設立したSound Venturesも投資を行っています。
アシュトン・カッチャーの投資実績に関して

OpenGovの今後の活躍に期待すると同時に、日本でも政府×テクノロジー分野での先駆者が出てくることを期待します!


この記事を書いた学生ライター

Kodai Sakochi
Kodai Sakochi
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ベンチャー・ITに興味があります、よろしくお願いします。九州と関西と関東に住んだことがあります。

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